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2話 彼女の名前は俺の苗字と同じだった

俺は初対面の女に向かってためぐちで貴方は誰?そう聞いた、その時の女の表情は一生忘れないと思った、口を少し開け目を大きく見開いていた


「あ、そ、そうでしたね!ごめんなさい、いきなり・・・」


「あ、い、いやすみません、俺もいきなり・・・」


女が焦ったように頭を深く下げた事に俺は驚き俺も慌てて頭を下げてしまった、同い年ぐらいなのに敬語使うんだ、変わってるなぁ。


「は、はい、えっと私は・・・」


「あ、あの」


俺はまた敬語を使い始めた女に慌てて声をかけた、理由としては敬語をやめてほしい、同い年ぐらいなのに敬語を使われるのが嫌だったから。


「!は、はいなんでしょうか・・・?」


「い、いや俺達同い年ぐらいだからさ、敬語、使うのやめてくれないかな・・・?」


初対面なんだから敬語使って当たり前かと思ったけど俺はそれが嫌だった、先程まで敬語じゃなかったのにいきなり敬語になるのっておかしいだろ、そう思ったからだ。


「!あ、えっと!う、うん、わかった」


「あ、あぁ、ありがとう、それであんたは・・・」


落ち込んでいたような表情が途端に明るくなった事に俺は安心し再度聞いてみる事にした。


「あ、うん私は、私の名前は 乙坂愛月って言うんだ」


「・・・え」


俺はこの時驚いた、理由としては自分と同じ苗字だったからだ、そりゃあ乙坂なんて苗字は日本中探したら結構居ると思うが、けど自分と同じ苗字の者が目の前で、しかも結構可愛い女の子と同じ、これだけで何か嬉しかった。


「?どうしたの?」


「あ、いや俺と同じ苗字なんだって」


数秒考え込み固まっていた俺に覗き込むように見てきた乙坂に慌てて答えた、俺は恥ずかしい一面がありなるべく目を合わせないようにした。


「!え、そうなの?」


「あぁ、初対面、しかもこんな地面に寝転んでいた男に話しかけた女が同じ苗字ってわかってちょっと嬉しかった」


自分で口に出していてなんだが、何で口に出してるんだよ俺、気持ち悪すぎるだろ、しかも絶対俺顔真っ赤だ、何もかも最悪じゃねぇか!


「え、あ、う、うんそ、そうだね」


顔を少し引きつりながら苦笑いして乙坂は言った、やばい、絶対嫌われたよ、いや嫌われた以前の問題で初対面で嫌われるも何もねぇだろ。


「あ、あぁえっと悪い俺の名前言ってなかったな」


なるべくこの空気変えた方がいいよな、すっごい思っ苦しいし、気持ち悪いよ、俺はそう思いながら言った。それに対し乙坂は


「!う、うん!そ、そうだね!」


またも苦笑いしながら言った事に俺はかなり傷付いた、・・・これ完全に引かれてるじゃん、やべぇ、初対面のしかもこんな可愛い子に引かれるとか普段友達が居ない分すごいきついんだけど


「え、えっと俺の名前は乙坂悠月って言う」


「へぇ~、ゆづきって言うんだ、女の子みたいな名前だね」


乙坂はなるべく会話を成り立たそうとしているのか笑顔でそう言ってきた、そういや、ゆづきなんて名前俺以外見た事ねぇな、女でも居るのか??


「そ、そうだな、えっと乙坂は」


これ以上引かれたらやばいよな、ここは下の名前じゃなくて苗字で言おう、正体面みたいなもんだし、しかも女だし、そう思って俺は苗字で呼んだ


「あ、乙坂じゃなくて愛月って呼んでいいよ」


・・・あれ、俺って引かれて嫌われてたんじゃないの?あれ?


「え、お、俺えっと愛月、に引かれてたんじゃ・・・?」


てっきり引かれて気持ち悪がられてたんじゃないのかと思ったのと違った愛月の予想外の反応に俺は戸惑った


「え、ううん全然引いてないよ?少し心の声がもれてるなぁって思ったぐらいだよ?」


・・・そうだったのか、すっげぇ助かったし嬉しいな、俺は愛月の笑顔を見て癒されたし色んな意味で助かった。


「そ、そうなのか、良かった変な気持ち悪いヤツだと思われてたらどうしようかと思ってな・・・」


「そ、そうだったんだ」


「あぁ」


俺は安心すると同時に思った事をすべて口に出して吐き出した。あぁ、思った事を口に出すってこんなに気持ち良いんだ、そう思った。そしてそれと同時に


「あ、ところで聞きたい事があるんだが」


「!ん?なに?」


互いに自己紹介していて忘れていたが今現在俺は何で外に居るのか、それが気になっていた、しかもさっきから全然機械、特に車やバイクのエンジン音が何も聞こえないのも気になっていた。


「ここって、どこなんだ?俺ついさっきまで部屋の中に居た筈なんだけど」


「?ここは私の家の庭よ?」


「・・・え、に、庭!?」


俺は人の敷地内に勝手に入って、人の庭で勝手に寝ていた事に驚いた、そして最も一番驚きなのが真顔で何とも思ってなさそうな顔で言った事に一番驚いていた。


「う、うん私が服を干そうと庭に出たら悠月がここで寝ててね、最初は驚いたけどなんか苦しそうにしてたから起きるまで寝かせてあげようかなって思ったの」


「!そ、そうだったのか、悪い・・・」


「う、ううん、それより何でこんなところで寝てたの?」


心配そうに見てきた愛月に俺は思った、何だこの子、自分の庭に寝ていた怪しい男を心配するってどんだけお人よしなんだよ、と。


「あ、あぁ~わからないんだ」


「わからない?」


「あぁ、俺は部屋で動画を見てたはずなんだけどな、いきなり、えっと腹にズバッと刺さって・・・って悪い意味わからんねぇな」


俺、何言ってんだ今度こそ頭のおかしい人だと間違えられるだろ、何が動画見てて腹にズバっとだよ、ふざけすぎるだろ、絶対信じてもらえないだろ


「う、ううん、大丈夫、とりあえず説明して?」


「!あ、あぁ」


俺のこんな狂った意味のわからない話しを聞いてくれるのか、すげぇな、俺は素直にそう思った。


「えっとな、それで俺は床に倒れて、それで次に目を覚ましたらここに居たってわけなんだが・・・」


自分でも信じられないのにこんな話し信じてくれないよな、あぁ~自分でこんな話ししてて凄い花図かしいわ、そう思っていた時に


「え、えっと動画ってなに、かな?」


「・・・え」


彼女の発した言葉に俺は驚愕した、動画を知らない・・・?どういう事だ?動画って言葉を知らない者なんてこの日本に居るのか?そう思ったと同時に


「な、なぁ一つ聞いていいか?」


「え、う、うんいいよ」


俺は最も一番聞きたくない事を喉に詰まる唾をのみ込み聞いた


「ここって、日本、だよな?」


俺は現実逃避をしていたのかもしれない


「??ごめん、日本ってなにかな??」


辺りを見て、最初から確証していたのかもしれない、何故なら建物という建物がすべて木造で出来ているのだ、木造じゃないものもあるがそれはレンガで組み立てたような家だった、それに家には乗り物という乗り物が何もなかった


「・・・そっか、じゃあここは何て言うんだ?」


あぁ、日本じゃないのか・・・なんだそれ、何で部屋の床に落ちて外国に飛ぶんだよ。


「何て言うんだ、か、街の名前ならわかるけど」


「!な、何て言うんだ?」


日本か何かわかってないらしいがとりあえず街の名前でも聞けば日本のどこかどうかわかる、そう思って期待したが


「ここの街の名前はアンジャルカって街の名前だよ」


「・・・へぇ~、そうなんだぁ」


アンジャルカなんて街の名前日本にあったかな?、いや、ねぇよどうみても外国の街の名前じゃねぇか、多分。この時俺は鈍器で後頭部を殴られたような気がした


「う、うん、えっと大丈夫?顔色悪いけど」


「!あぁ、大丈夫だ、それよりここの国の名前は?」


「えっとね、ナジュレリアって国だよ」


「・・・あ、そう」


なんだそれ、そんな国聞いた事ねぇよ、しかも聞いた事もない国に俺は来ているのか。そんな事を考えていると


「そう言えば悠月って変わった服着てるんだね」


「!そ、そうか?」


俺の元に近づいて来て腰を下ろし横に座ってきた、そして俺の服を掴んでは観察するように見ている、その時に風邪がふいた、するとムワッと何か甘い匂いがした、香水?いや違う化粧も何もしてねぇな、なんだろ?


「生地サラサラしてる!凄い!どこで買ったの?」


「!え、えっと・・・」


微笑みながら下から覗き込むように聞いてきた、白い肌、そして長い睫毛黒い大きな瞳、それに俺は吸い込まれていると同時にこいつには初対面のヤツにいつもこんな事してるのか、やばいな、そう思っていた。


「!ご、ごめん!触っちゃった!」


「!あ、いや別に、平気だ」


そんな顔赤くして拒否られたら色んな意味で誤解しそうになるからやめてほしいんだが、後可愛いな、にしても外国?なのに俺と同じ日本人のような名前ってどういう事だ?



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