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15話 生きてきた環境によって違うよな危機感って

「そ、そっか、良かったぁ、私さっき焦っちゃってたからさ、押し付けてたから、あはは・・・」


愛月は先程の自分の行動を押し付けていたと思っていたらしい、確かに先程の愛月のやり方は勝手な押しつけだが


「あ、あぁ~、まぁ確かにさっきのは押し付けだったけど結果としてはこうやって俺がお前を信じてみようってなったんだから良いだろ?結果オーライだ」


このままでは話しが長くなると思い俺はフォローを入れながら背中に回していた手を解き離れようとしたが愛月は離してくれず


「・・・うん、ありがとう悠月、ちなみに私は最初から悠月の事信じてたからね?」


笑顔でそう言うが行動と感情が逆になっている気がした、何故かというと俺に回している腕の力が強まり抱きしめる力が強くなっているからだった、それに笑顔もまた怖い


「っ、あ、愛月・・・?う、腕痛いんだが・・・っ」


俺は愛月の腕を解こうと愛月の腕に手を掴むが全くびくともしない、おい、どうなってんだよ女ってこんなに力出るのか、それと俺何もしてないだろ


「・・・せっかく互いに信用しようって言ってるのにいきなり離すのは嫌じゃないかな?」


俺は頭が悪いのか愛月の言っている意味がわからなかった、いくら互いに信じてみようと言ってもこれはまた別の話だろ、抱きしめるってどういう事だよ、いや俺が最初にやったけどさ


「っ、あ、愛月何言ってるのかわからないぞ、とりあえず離してくれ、後顔近い近い!」


抱きしめながら愛月は顔を近づけてきた、近くで見ると余計に可愛いと思ってしまう、多分俺は今凄く真っ赤になってると思う


「・・・ふふっ、悠月顔真っ赤だよ?」


男を誘惑するのがうまいのかはわからないが耳元にそう言われ鳥肌が立ったと同時に興奮してしまった、でもだからと言って何かするわけではないが


「っ、俺はまだこうやって触れ合う事は慣れてないんだ、やめてくれ」


愛月の事を好きな身である俺にとってこの状況はかなり嬉しいものだが、でも長年他人と抱きしめあったりした事がない俺にとっては苦であった


「!あ、そ、そうだったね、ごめんいくら自分でも馴れ馴れしかったね」


愛月は察してくれたのか急いで離してくれた、顔から体全体に掛けて熱が篭っていたが愛月が離した瞬間一気に涼しくなった


「あ、あぁえっと・・・、ぁ、そうだ愛月」


「?ん?なに?」


俺はそこで重大な事を思い出した、それは愛月の命の事だった、思い出したと同時にこんな事をしている暇はないと思った


「いきなり話しを変えるのもなんだが、急いでここを離れた方がいいと思う、さっきみたいに愛月の命を狙ってくるヤツがまた来る、だから」


でも、だからと言ってどこへ逃げればいいのか俺にはわからない、無責任だがこれくらしいか俺にはわからない、こんな事は誰でも気づくが


「・・・あ、そっか私命狙われてるんだった」


愛月も今更気づいたのか唖然としながらそう言った、本当自分達殺されそうになったのにこの平和ボケ感、嫌にすらなる


「あぁ、だからどこかへ避難した方がいいよなって・・・、でも俺はこの世界の事について何も知らない、どこに何があるのかわからない、だから愛月どっか安全な場所へ避難するぞ」


そう言うと同時に思う、安全な場所なんてあるのか?いや、逃げたとしても必ず命は狙われる


「う、うん、そうだね、えっとじゃあとりあえずお金だけでも持って街に行こうか、あそこなら沢山人居るからあまり見つからないだろうし」


確かに人が沢山いれば手出しはできないし、見つかりにくくなるはずだ、でも金の問題があった


「あ、あぁそれは別に良いんだが金はどうするんだ?いずれ底がつくぞ?」


手持ち金だけでこれから生活していける筈がなくいずれ底がつく、そう思っていた時に


「あ、うんそれは大丈夫だよ、仕事してるからね、お金は手渡しでくれるから特に問題はないよ」


俺は愛月の予想外の言葉に驚いた、この世界は現金を手渡しで出来るらしい、自分が住んでいた世界ではかなり面倒な手続きをしながらやらないといけないわけだったが


「そ、そうなのか手渡しなのか・・・えっと、それじゃあ愛月持てる物だけ持って早く支度して行くぞ、危ないから」


金の事がわかった瞬間に一刻も早くこの場所を俺は離れたいと思った、今もここに敵が向かっているかもしれないと思うと気が気じゃなかったからだった


「う、うん、えっとじゃあちょっと待っててね?準備してくるから」


愛月は俺の焦りがわかったのか急いで準備をしに行った、正直愛月は危機感が少しないように感じた、これは俺の世界と愛月の世界の違いなのかもしれないと思った、現実と非現実の違い差、これが今の現状にぴったりな言葉だった



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