14話 愛月は女神であり、唯一信用できる女の子
「な、なんでもねえよ!それより今のこの格好色々と危ないから着替えるぞ!」
俺は話しを紛らわそうと愛月の肩を掴み家の方へ向かせた
「えぇ?教えてよ~」
愛月は何かわかっているのかわからないが物凄くニヤニヤとしながら言っている、可愛いは可愛いがここまでくると逆に腹が立つ
「だから教えねえって、それより今俺達は服が血まみれなんだ、着替えたい」
自分の服を見て見ると腹から胸まで血で染まっていた、白い服のため、余計目立っている、愛月の方も服が血で染まっていた、これだけを見ると互いに同じところを怪我したんだなぁ、と思う
「仕方ないなぁ、後で教えてよ?」
「いや、だから教えないって!」
俺が愛月に教えない理由それは極めて簡単、まず自分自身に向かって告白をする、この時点でおかしい、それにたった数時間しか話していない相手に告白をする、これも明らかにおかしい、一目惚れ、この理由もだめ、自分自身に一目惚れとか気持ち悪すぎるだろ
「・・・まっ、いっか」
何かに納得したのか笑みを浮かべながらそう言った、何がいいのかはわからない、でも不思議と嫌なものではなさそうと思った
「・・・どうしよ」
愛月の家に戻り着替えようとしたが俺は今着ている服以外なにも持ってきていなかった、だから俺は愛月に服を借りようとしたが女物以外無かった、そこで愛月の親の服を借りようと思ったが、どうやら親は居ないらしい、一人暮らしと言った
「とりあえず私のこれ貸してあげるから着てて」
愛月はパーカー?らしき服を渡してきた、触ってみてわかった事がある、自分が着ていた服と違いこのパーカー?は生地があまりよくないらしい、でもそんな事はあまり気にしない、着られるだけでも感謝だ
「ん、あぁ、ありがとうな愛月」
俺はパーカー?らしき服を着た、着てみるとムワッと匂いが鼻に回った、甘いようなそんな匂いだった、愛月の匂いに似ていた、ちなみにだが俺はそのパーカー?の下には何も着ていない、おかげで少しスウスウする
「うん、大きさ的にもあってるし、良かった!私女物しか持ってないからさ、ごめんね?」
苦笑いしながらそう言ってきた、いやそれ以前の問題で女物しか持ってなくて当たり前じゃね?と思った
「い、いや謝らなくていいだろ、着れる服があっただけでも助かってるよ、ありがとう愛月」
俺はこの時愛月の優しさに心が温まった、現実、俺が居た世界は男女共々クソばかりだった、特に俺の周りなどやさしさなんて一つもなく平気で相手を騙し盗み裏切り、など日常的に起こっていた、それに対し愛月は反対だ自分に服を貸してくれた事、そしてなにより女物の服しかない事に謝った、どんだけ優しいんだと、もう俺これだけで惚れそうだよ
「!ゆ、悠月?どうしたの??」
「・・・っ愛月・・・」
この短時間の間で二回も死にかけ不幸だと思っていたがそうでもなかった、目の前に居るもう一人の自分愛月があまりにも天使すぎて俺は泣いていた、そしてそれと同時に向こうの世界に戻る事なんかよりここの世界に居て居たいと思った
「!ど、どうしたの・・・?大丈夫・・・?」
「・・・悪い、ちょっとこのままでいさせてくれ」
俺はなんとなく愛月に抱き付きたい、いや違う、愛月がなんとなく恋しくなりつい抱き付いてしまった、もう一人の自分を抱きしめてみた感想、うん、すっげえ柔らかいしいい匂いするしなんだこれ、女ってこんなにも柔らかいのか
「・・・うん、わかった」
愛月は特に何も聞いてこず優しく俺の背中に手を回し優しく撫でてくれた、その手はとても暖かくて親に抱きしめられているかのような感覚だった、親に抱きしめられた感覚なんて忘れたが、でもそんなような感じがした、それにしても今思い出したが俺が住んでた世界って酷すぎるだろと思った学校で一日に一回は彼氏、彼女と喧嘩したから別れた、そしてその一日二日には他の彼氏彼女ができたや、不純異性行為したとか、もう本当酷すぎるだろと、それに比べて愛月は
「・・・なぁ、愛月」
「・・・ん?なに?」
俺はこれだけはやめてほしいと思いながらもつい聞いてしまった、失礼だが
「・・・失礼な事聞くんだけどさ、お前ってさ誰かと付き合った事、あるか?」
俺は考えが硬すぎるのかわからないが中高生で付き合ってるヤツは皆不純異性行為をしていると思っている、理由、それはインターネットや周りの環境に頭がそう決まっていたからだった、また中高生で付き合うなんて汚らしい、そこまで思って居た
「えっ、ううん付き合った事ないよ?それ以前の問題で私自分以外信じてないから友達も居なから男なんて作った事ないよ」
愛月は俺の肩に頭を置き、そう言ってきた、そこで俺は思った、あぁ、流石もう一人の俺だなと思った、ここも状況は違うが似てるんだなと、そしてそれと同時に凄く心が安らいだ
「・・・そっか、えっと、なんというか良かった・・・」
俺の勝手な傲慢な妄想、考えが叶い俺はより一層強く抱きしめそう言った、俺自身も愛月の言う通り周りが酷すぎた為他人が信用できていなかった、生まれて16年俺は一回も付き合った事がなかった
「!・・・じゃあ、悠月は誰かと付き合った事、ある?」
ニコニコとしながら愛月も抱きしめる力を増やしてはそう聞いてきた、何故か抱きしめる力が痛かったような気がしたが
「いや、俺も愛月と同じだよ生まれてきて今のこの年まで誰とも付き合った事もないし、それに俺は・・・他人を信用できていないんだ」
「!そう、なんだ、えっと、私も信用、できないかな・・・?」
他人を一切と言うほど信用できていなかった俺にこの短時間で信用できますかと言われはいできますと言われればそれは無理だ、でも
「・・・愛月は、もう一人の俺だから、その、信用してみたいと思う」
もう一人の自分自身だからこそ信じてみたい、信じてあげたい、そう思った
「!そ、そっか!良かったぁ今他人を信用できないって言われて私も含まれてるのかなぁ、って思っちゃったよ、良かったぁ」
愛月はとても笑顔でとても安心してるかのような表情でそう言ってきた、どうやら先程俺に私の事を信用してと言う事を拒否られたのかと思ったいたらしい
「あ、あぁ一応さっきお前に信用してって言われたからな、信じてみようと思ったんだ」
それに先程の戦いの時にちゃんと俺の傷を手当して見捨てずに助けてくれた、これだけでも相当信用できる、そう思った