【プロットタイプ】善意
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
上手い回答が出来ない人間なので、感想欄閉じてます。
これは読者様の問題ではなく、私の問題。
詳しく知りたい方は代表作の『作品と作者の注意点』に書いてあります。
注意事項2
世界は昔に比べて、優しくも甘くもなりました。
其れが良いのか、悪いのか分かりません。
この世界において、善意という言葉は非常に難しい定義である。『貴方の為を思って』という事が必ずしも善意であるとは限らないし、『貴方の事を思わなくても』善意有り得る事は十二分にある。その二極化した話というのは、存外、日常に有り触れているが。
テレビで天才少年の話題が上がっている。齢三歳にも満たない年齢から、難解な本を読み、計算を解き、周り皆に羨まれる存在だそうだ。
其れを見ていた瑠衣はピクっと眉を動かした。
「若いうちに挫折は味わっといた方が良い。だから柔い夢を見ている奴はさっさ潰れた方が良い」
手厳しい言葉である。そして非常に瑠衣らしい言葉でもある。
瑠衣は皮肉屋である。口を開けば誰かを非難する様な言葉を立て続けに並べ立てる。けれども根っこの部分はとても優しいと思っている。
瑠衣が厳しいのは、後々になって大きな傷を負わせない為の唯一にして無二の善意。有り体に言えばただの『お節介』である。けれども果たして其れを、第三者は善意と定義してくれるだろうか。
「瑠衣たぁん。そんな口調だとまたいっぱい敵を作っちゃうよぉ。もっと誰かに優しくするっていう善意を持たないと」
世間は厳しい人により厳しくなった。優しくも、甘くもなった。そしてそんな良い善意と悪い善意が人を良くも悪くもする。
壁にぶつからないと、満ち足りた状態だと、向上心を失う。『今のままで良い』、『現状維持最高』、そうなった先に待ち侘びているのは、ただの惰性と堕落である。
そして其れを瑠衣は何よりも嫌う。人が成し得る可能性を、古今共に求め続ける瑠衣にとっては蛇蝎の如く嫌うものである。
「きっと多くの者がこれからもあの子供を囃し立てるだろう。『凄い』、『天才』だと。
でも……そうして苦難を知らないと、人は何処までも傲慢になれる。独善になれる。自分が選んだ道だけが常に正しいのだと、人の声に耳を貸さなくなる。
そうした成れの果て、もう戻れなくなる所まで来たその時、きっとその子供に寄り添う人間は、誰一人として居ないだろう」
其れからじっと此方の方を見る。澄んだ黒が私を射抜く。
「持て囃すだけが、善意だと思ってんのか? 随分と甘やかされて、この歳まで生きてきたみたいだな」
そう言うと、視線を逸らして溜息を吐く。
「そうはなるなよ。絶対に」
頼まれてもないのに、余計な世話焼くところ、本当に兄妹変わらないね。
なんて諭羅が言いそうな。
そうそうそうそうそう。お節介。お節介なんですよ。
麗衣もそう。瑠衣もそう。どっちもお節介。
麗衣の方が過保護な親って感じで分かりやすいけれども、瑠衣も大概なんですよ。
日常茶飯事的に口は滅茶苦茶悪いですが、後々大惨事にさせない為の一種の優しさです。
だから『此奴、間違ってんな』と思ったらオーバーキルレベルで正論並べ立てるし、撤回もしません。
※本人は『優しさ』なんて否定しそうですが。
傷のない人生ってどうなんだろう。
やること全てが上手くいって、皆からチヤホヤされて、其れが当たり前で。
でも人生どっかしかで上手くいかない事があると思うんですよ。
夢が叶わないとか、勝負に負けたとか、その最たるもので。
その時、助言くれた人に耳を傾けられるかってちょっと疑問なんです。
助言って何時も優しい訳じゃないんですよ。
それこそ善意で伝えてくれることもあるし、善意なんかなくても助言になることもあります。
感情に左右されるものではないと思ってます。
そのヒントを自分で見つけられるのかって、少し疑問。
だからその目を早くから養う為に、まぁ一遍折れた方が良い。早ければ早いほど良い。
傲慢と独善ばかりの最たる人って独裁者だと思うんで。
最後には後ろから刺されそうなので。