「枯れ木の下の、黒い羽根…」
大学一年の頃の記憶が走馬灯のように駆け巡った三年の春のこと、久賀大樹は、たまたま訪れた大学の図書館で一冊の白い本を手にすることになった。
それから毎晩のように夢をみた。自分ではない誰かになって過ごすもう一つの日常。羊飼いの青年の姿をし、幼馴染の少女と穏やかに過ごす。しかし、そこは現代の服装や生活とは違い、畑を耕し、火を灯して自然の中で生きる、そんな暮らしをする青年の記憶の世界だった。
大樹は普段の生活を送りながら、もう一つの羊飼いの青年としての生活を送り時間は過ぎていく。しだいに大樹は彼の記憶を通して自身の過去と出会うことになる。それは大学一年のはじまりの頃のこと…。
プロローグ
2022/06/02 03:37
(改)
一話:「通り過ぎた声の先」
2022/06/02 07:00
(改)
二話:「陽影の下から」
2022/06/07 04:04
(改)
三話:「白い本」
2022/06/13 13:09
(改)
四話:「片隅の声」
2022/06/23 01:02
(改)
五話:「夢のトバリ」
2022/06/29 03:59
(改)
六話:「夢のあとのソラ」
2022/07/10 10:00
(改)
七話:「つつら風」
2022/07/22 05:09
八話:「惑う光」
2022/08/31 04:44
(改)
九話:「アメノオト」
2023/03/18 23:19
十話:「そして、夜は更けて…」
2023/04/09 20:43