表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
四季神  作者: 秋暁秋季
17/35

2

ケラケラと笑いながら、私の頭をぐしゃぐしゃと掻き回す。登場時から何一つ変わらない、この明るい空気。此処まで来ると傍若無人かも知れない。

「はー.......もう少し丸くなってくれ」

「んー。ヤダ」

銀庭が溜息を着いて背を逸らす。それを否定して、にやっと笑った。悪巧みの微笑み。そして次の瞬間、目に冷徹な光が宿った。変化が及んでからは本当に一瞬だった。目にも止まらぬ速さで顎を掴む。今回はちぃと遅かったな。と明昼は言った。宵闇がまたも彼女の腕を鷲掴みにしていた。

「あたしを従えたいなら、それなりの気概を見せな」

出来るだろ? お前なら。としたり顔が言っていた。霊圧の上昇を感知。今までの気圧が全て嘘のように膨張する。圧倒的火力を瞳を通じて流し込んで来る。眼が..............熱い.......。溶けてしまいそう。でも、過去に会った桜華程じゃない。まだ全然手加減してくれてる。だから私は明昼を真っ直ぐ見つめる。

「良いねぇ。好きだよ。その目」

「おい、明昼。これ以上は目に余る」

宵闇の霊圧も明昼に負けないくらい膨張する。それを見て、彼女はまたも軽蔑の眼差しを向ける。二人の睨み合いは、見ている側からしたら永遠のように感じられた。

「あんたってなんでそんな無粋なのさ」

先に折れたのは、いや気が変わったのは明昼の方だった。不愉快な感情を思い切り顔に出しながら、そっと顎から手を離す。

「あーあ。興醒め。先抜けるわ」

方向性の違いって奴です。性格の相性ってよりも。

明昼の場合、優等生かぽやんとした子じゃないと合わせてられないんじゃないかなぁ。

火に油を注ぐような真似したら止まらないし、そしたら彼女の努力も無駄になるし。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ