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06【探索】の新の能力

「で、なんでついてきてるんだ?」


山降りたのはいいが、なぜか精霊が後ろからついてきていた。


「だって、私のこと見える人少なくてつまらないもの」


「暇ってことか?」


「そう」


「遊んで欲しいのか?」


「ニュアンス的には違うけど、そうね」


「じゃあ、取ってこい!」


そう言って地面に落ちていた木の枝を思いっきり投げた。


「いや、犬じゃ無いから。ねぇ、お願いよ。悪いようにはしないから」


はぁ…まぁいいか。こいつ他には見えない的なことも言ってたしな。


「わかったよ。じゃあお前名前は?」


「あれ?、私名乗らなかったっけ?」


「え?いつ名乗った?」


「エネムよ!ちゃんと覚えなさい!」


だってこれっきり合わないと思ってたし…


「俺はコペルだ。よろしくな」


まぁしばらくすればエネムがいるのも慣れてくるだろう。


「コペル…両親がつけてくれたの?ダサい名前ね」


なんでこいつ煽ってきたし…


「は?お前だってエネムってなんだよ。クソださじゃん。それにお前の名前なんて一度も聞いたことないってことは、話にもあがらないほど低級な精霊ってバレバレだからな?」


「はぁ?わたしが低級?バカにするんじゃ無いですよ!」


それはこっちのセリフなんだが…


「じゃあ、今一番上級の精霊って誰よ?いってみなさいよ。私以上なんていないと思うけど」


「それは精霊王リリネだろ。王ってついてるぐらいだしな」


それに童話になるほどとても有名な話だ。二人の賢者と魔王を封印した精霊の中の精霊だ。


「リリネ?あのリリネが王なんて呼ばれてるの?私が封印されてる間に人々はバカになっちゃったのかな?」


それは聞き捨てならないわ。こいつは人類を敵にしたぞ。それに俺の好きな童話の主人公までもバカにしやがった。


「はぁ!?リリネ様がいなかったら世界が滅んでたんだぞ?お前が500年間も自癒に耽ってた間に世界を救ったんだからな!」


実際リリネがいなければ今頃魔王が世界を脅かしていてもおかしくない。それをこいつは何も言ってるんやら…


「な!なんでリリネだけ様付けなのよ!わけがわからない!私にもつけなさい!それに自癒なんでしてないわ!心頭滅却に励んで時間を感じないように努めてたわよ」


自分に様をつけろっていうやつ初めて見たぞ。


「擦り過ぎて真っ黒になってないか?擦り過ぎは体に悪いって最近は言われてるぞ?あ、500年前の人にはわからないか」


「な!あったまきた、もういっそこの世界ごと……ん、ちょっと待って…ここの家へんな雰囲気がするわよ」


急になんだこいつ。


エネム指さしたところは昼間の馬小屋だった。


「これは家じゃ無い馬小屋だ。何がへんなんだ?」


「何が変って、あなた本当に【探索】を極めてるの?常備発動してなくちゃ意味がないのよこのスキルは」


そうなのか?おれは【探索】を発動した。すると何やらまがまがましいオーラが馬小屋に渦巻いていた。


「なんだこれは…」


「人でも死んだのかしら?とても深い憎悪の念を感じるわ、入ってみましょう」


マジかよ…まぁでも何も確認しないわけにもいかな。


そう思いおそるおそる扉を開けた。するとそこには何も中もなかった。


「あれ?何もないぞ?」


エネムの方を向くと彼女の顔はひきつっており、どこか俺を怖がっているように見えた。


「あなた思ったより残酷ね…」


「え?俺か?俺今なんかしたか?」


マジで身に覚えがないんだが…


「今じゃない過去よ!あなたここで尋問したでしょ!」


「え?なんで分かったんだ?足はつかないようにしたはずなんだが」


「その発言が怖いわよ!」


「そんなひきつった顔をして何を見たんだ?」


「ここの過去を見たのよ。【探索】のスキルさえあれば、時間が許せば過去はどこまでも、未来はある程度までは見えるはずだわ」


「マジか」


俺は目を瞑りまたスキルを使ったすると。


お…


目の前に自分が見えた。少し体が痛い気がする。


俺は自分に今手首を切られた。

その時俺は自分の姿が悪魔かそれに類する何かに見えた。


「やめろ!」


と叫ぼうとしたところで目が覚め我に帰った。


まるで夢を見てるようだった。


もしかしてあのボコした男視点で俺を見ていたのか?


「うわ…俺って最低かも…」


「でしょ!やばいわよあなた」


「俺ってやばいかも…」


「やばいわよ。あの人は何をしたのよ?」


「俺の幼馴染に毒を盛ったんだ。殺すしかないだろ…って思考がやばいのか」


「やばいわよあなた…」


にしてもこのスキルはすごい。何ができて何ができないのかが分からないがもっとできることがあるはずだ。


「おいエネム。【探索】ってほかに何ができるんだ?」


「そうねぇ…マナの流れが見えたり…過去が見れたり…少しなら未来が見えたり…ぐらいかしら?」


「過去が見えるって言ってるが、どんぐらいまでなら見えるんだ?」


「やろうと思えば世界の誕生から見れるけど、精神的にきついからやめておいた方がいいわ」


「マジか…すげぇな…てことはもしかして。お前の過去も見えたりするの?」


「え、私?見えるけど…見たら一生呪ってやるわよ」


マジか、少し見てみるか。


そう思いエネムと目を合わせ【探索】のスキルを発動した。


「あ!ちょっと!」


そう聞こえたが、意識は途切れた。


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