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illusion  作者: 海東翼
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第1話『現実と幻想のハザマ』



 現実主義。


 僕は正にそういうタイプだ。人には「カタブツ」なんて呼ばれる。


 幻想なんか抱かない。

 どんなに"想"ってもそれは"幻"だから、幻想と言うんだ。

 現実の前では何の意味も持たない。




 ――学校の帰り道。僕はいつものように雑貨屋に寄る。


 この店は一階に本や文房具などの雑貨、二階にはゲームやCDが売られている。


 正面の自動ドアから中に入ると、すぐ目の前に大きな階段が現れる。僕は一先ずその階段を上っていく。

 横を見ると、あちこちにゲームの宣伝ポスターが貼ってあり、やや騒がしい景色だ。


 しかし何より、この店は広く、天井が物凄く高い印象がある。

 それは、階段を背にした場所に二階の床が存在しないからだろう。


 つまり、二階というものは階段よりも奥側にしか存在しないのだ。

 一階手前から上を見上げると、かなり高い位置に天井があるため、吹き抜けのような開放的な感覚がある。


 子供の頃は、この広さが怖かった。

 ……しかし今となっては近所にある唯一のCD屋さんなので、ありがたく利用させてもらってる。


「ふーん、またこのシリーズは発売延期してるのねー」


 二階に着くと、真っ先にそんな声が聞こえてきた。


 二階は、向かって右側にゲームやCDが並んでおり、左側にはDVDが並んでいる。

 棚と棚との間が広いため、圧迫感が無いのがこの店の特徴だ。


 ただしその代わり、一つ一つの棚はかなりの高さがある。

 子供の頃に感じた恐怖心は、それが原因なのかもしれない。


 ……と、こうやって改めて店の内装を観察しているのには理由がある。

 それは、この店がもうじき閉店するからだ。


 そうなると、寂しいどころじゃない。

 僕の家の近所にはゲームもCDも本も、この店くらいでしか取り扱っていないため、とにかく不便になってしまう。

 閉店してもまた同じようなものを取り扱うお店が出来れば良いのだけれど……噂では、靴屋になるとか。


「ねぇ、このゲームの限定版置いてないの!?」

「すみません……数量限定品なので、もう取り寄せることも出来ないんですよ」


 とりあえず、ゲームソフト売り場……特にレジの方は騒がしいから避けておこう。

 ――と言いたいところだが、ゲームソフトを諦めて音楽CDを見ようにも、結局ゲーム売り場を通らなくては辿り着けない。


 (なるべく目につかないように気配を消して通ろう)


 そう思い、先程から騒いでいる女の子の後ろを通過する時だった。


「まあいいわ。どうせ後でうちのネットワークをフル活用してゲットするし……」


 女の子は喋りながら、後ろに下がってきた。


 すると当然……

 ――ドンッ。

 後ろを通っていた僕とぶつかる。


「……ん、誰よアンタ」


 ぶつかって来ておいて、誰って訊いてくるのか……。

 ……こういうのは無視するのに限る。

 僕は女の子を全力でスルーし、奥のCD売り場へと向かおうとする。


「あっ……コラ、無視するんじゃないわよ。そこのアンタよ」


 そう言いながら近寄ってきた。


「あ、えっと、すみません」


 とにかく関わりたくないので、謝ってその場から離れようとする。


「なんで謝るのよ? それより、それ。可愛いわよね」


 女の子がそれ……と指を差しているのは、僕のカバンに付いているマスコットだ。

 これは、とあるゲームのキャラクターなのだが、この反応から察するに、この子はそれを知っているらしい。


 っていうか……なんだこの子。

 改めて正面から見てみると、常人じゃない雰囲気を纏っている。


 まず目に入るのが、染めた感じではない、すごく自然な金色の髪。

 しかも毛先がくるくると巻かれていて、なんというか……アニメやゲームに出てくるお嬢様キャラのような印象だ。


 髪だけじゃない。

 目鼻立ちも整っていて、かなりの美少女だ。

 瞳の色は深い碧色をしている。


 金髪であることや目の色が碧いこと、それから、さっきから喋っている日本語のイントネーションが日本人のそれと全く変わらないことを考えると……ハーフ……なのか?


「……あのさ、聞いてる?」


 言われてハッとしてしまう。

 こんな非現実的なことがあるわけない。

 金髪碧眼の女の子自体ほとんど見かけたこともないのに、普通に日本語で。しかもわりと気さくに話し掛けてくるなんて、絶対にありえない!


「夢だ。そうだこれは夢だ。昨日夜中までゲームしてたから変な夢を見ているんだ……」


 夢なら早く覚めてくれ……と強く目を閉じる。


「夜中まで……? ねえ、それって何のゲーム!?」

「エクシフォードXX(ツインクロス)


 思わず反射的に正直に答えてしまった。


「エクフォ!? うそ! わたくし……いえ、アタシも今やってるわ!」

「え……今わたくしって……」

「アンタ、アタシと同じ匂いがするわ! ねえ、エクフォの新システムについてとか、二人で話さない!?」


 目がキラキラしてるよこの子。

 なんでこんなことになったんだ……。僕はただ、いつものようにCDやゲームを見に来ただけなのに。


「さぁ、そうと決まったら行くわよ!」


 金髪碧眼の美少女に話しかけられて……普通なら喜ぶべきことなんだろうけど、僕の頭では処理しきれない。


 そもそもこんなことが起きる可能性はどれくらいあるものなのか。

 まず、性別だ。男女の中で女の子と出会す確率は2分の1。

 次に、店先で偶然肩がぶつかる可能性を考えるのには、まず、この店内に居る人の数を把握して……


「えっ……、あれってまさか……っ! ちょっとアンタ、走るわよっ」


 急にグイイッと腕を引っ張られ、僕は抵抗できずに着いていくこととなった。







「はぁ……はぁ……ど、どこだ……ここ?」


 僕は腕を引っ張られ続け、まるで誰かから逃げるように二人で走って辿り着いたのは……見知らぬ場所だった。


「考え無しに走って来ちゃったけど、この際だし、いいわよね……」


 金髪碧眼の女の子は僕の手を掴んだままブツブツと呟いている。


「……こっちよ」

「あの……どこへ行く気なの?」

「黙って着いてきて」


 ここまで現実味の無いことが続くと、もはや流れに身を任せるしか無い。

 僕はもう、ここから普通の日常へと直結するルートを見出だせないから。


 そして、二人で歩いて行った先に待ち受けていたのは……


「うわ、でっかい家……。お金持ちの家って感じだね……」


 思ったままのことを口にしてしまう。

 このザ・豪邸って感じの建物――いや、もはや城みたいだな……。これを目の前にしても女の子は表情一つ変えない。


「……行くわよ。静かにね」

「えっ、う、うそ……」


 信じられないことに、裏口から敷地内に侵入し始めた。

 こんなのバレたら、これまた想像を超えたことになりそう……。


 だが不思議なことに、女の子は慣れた様子で進んでいく。

 そして裏門の鍵をポケットから取り出したのを見て、やっと気づく。


「まさか君は、この家の……?」


 女の子は無言でコクリと頷いた。……その表情にはあまり余裕が無い。

 この返事が嘘ということは無さそうだが、この行動の意味を考えると……とりあえず、バレてはいけないということだけはわかる。


「着いたわ。上がって」


 玄関に着いた。

 正直、不安しか無いが、ここで急に引き返すのも躊躇われる。

 素直に従った方が一人じゃない分、安心できるというものだ。


「お邪魔します」


 僕は今、すごい場所に足を踏み入れているんじゃないだろうか。

 だが全く感動しない。正当な理由があって来ているわけじゃないから。本当に不安しか無い。


「こっちの部屋に入って。ホラ早く」


 何故か急かされながら入った部屋は……なんというか、ダメな人間が暮らしていそうな部屋だった。

 照明が点いていないというのに光っている。


 ……それらは全て、部屋に置いてあるいくつもの巨大なモニターが発している光だ。

 画面をよく見てみると……どれも最新ゲームの画面だ。


「ふぅー。バレずに帰って来れたわ」

「あの……ど、どういうことなんですか……?」


 帰って来れたという言葉や、この場所をよく知っており、慣れ親しんだ様子から察するに、この娘はこの部屋の主……というか、もしかして……


「あー、そうね。まずは自己紹介からね。アタシはこの家の子……まあ嫌でも気づいていると思うけど、結構な身分の家の娘ってわけよ。名前は姫条なつこ。名前も言葉も日本人と同じだけど、父親がフランス人、母親が日本人のハーフよ」


 部屋に来た途端、饒舌に話してくるな……この子。

 なつこ……か、この見た目だと日本語の名前は合わないな……。


「生まれも育ちも日本だから、見た目とのギャップが激しいのよね」

「それは、もう充分わかりました。でもどうして僕をここへ……?」

「あ、敬語じゃなくて結構よ。多分私の方が年下だし」


 だったらそっちが敬語を使ってくれればいいものを。

 でもこの家の子ってことは、お嬢様なんだろうな……。その雰囲気を纏っているからか、タメ口でも全く不満に感じない。


「……本当は、こういうこと、しちゃいけないのよ」


 なつこさんは俯きながらボソッと言った。


 そりゃそうだろう。しようと思えば振り払うことはできたものの、一人の男子高校生を拉致しているのだから。


「でも、こうでもしないと誰も入れてもらえないのよね。男女問わず……誰も」


 どうやら、『しちゃいけない』というのは、僕の意思を無視して連れてきたことではなく、この建物内に人を入れることについて言っているらしい。


「前に何か問題でも起こしたの?」

「いいえ、もともとよ。生まれた時から色々とルールが定められていたのよ。アタシが高校生になるまで、他の人も同じような生活をしていると思っていたわ」


 お嬢様学校だと、周りも似たような人達ばかりなのだろう。となると、ある意味その認識は合っていることとなる。


「中学までは親が決めた場所に通っていたのだけれど、高校は自分で選んだのよ。だからとても驚いたわ」


 庶民との違いをそこで初めて知ったのか。


 ……少し、わかってきた。どうしてこの部屋が出来上がったのか、その理由がなんとなく。


「じゃあ、テレビゲームを知ったのもその時なんだね」

「そうね。私の中ではそれが一番大きかったわ。こんなに面白いものが世の中にあったなんて、考えもしなかったわ」

「それで、ハマりすぎてこうなったということか……」

「そうね。かなり間の部分を端折ったけど、簡単な流れで言うと、そういうことになるわ」


 つまりこの子は、ネトゲユーザーと化したお嬢様ということか。


「でもその説明だと、一番重要なことがわからないんだけど……」

「……? 何かしら」

「なんで僕がここに連れてこられたのか、わからずじまいだよ」

「そうね……今まで居なかったのよ。現実でゲームの話で一緒に盛り上がれる人なんて……」


 いつ僕と君が盛り上がったんだ。


「だから……その場の勢いで……」

「い、勢い!? どうしてそんなことを……」

「こんなことってなかなか無いから……せっかくの出会いを無駄にしたくなくて、つい引っ張ってきてしまったのよ」


 僕にはその、せっかくの出会いという部分が理解できない。

 たまたまぶつかって、たまたまゲーム好き同士だったというだけだ。それだけの理由で自宅に初対面の男性を連れ込める女性が世の中にいるのだろうか。


 ――しかしそんな非現実的なことが、現実で起きてしまったんだ。

 こんな常識外のこと……理解できるはずがない。


「悪いけど、帰らせてもらうよ。僕には君が理解できないから」

「……そう。やっぱりそうよね……」

「こんなこと、ありえないんだよ。僕と君は全然違うんだから」

「イヤ……、違わない……」

「違うんだって」

「イヤ……イヤ……、違うって言わないで……」

「いいかい? 僕は平凡な暮らしをしている普通の高校生で、君はこんなすごい家のお嬢様で……」


 そこで気づいた。気づくのが遅れた。

 モニターの光に照らされた彼女の目に、いつの間にか涙が溜まっていたのだ。


「イヤ……、私は……同じ……」

「ご、ごめん……」


 僕は、さっきの話を思い返す。

 彼女は高校生になって、世間で流行っていることとか色んなことを初めて知って……結果今この部屋が表しているように、ゲームをこよなく愛するようになったのだろう。


 だが、結果に行き着くまでの過程がある。彼女はそれを端折ったと言っていた。

 ――つまりだ。良いことばかりじゃなかったということだ。


 他人との違い。それはもしかしたら、彼女にとって耐え難い苦しみだったんじゃないか……?


「……本当にごめん」


 僕はすぐに謝るも、涙を堪えているのか、言葉は返って来ない。

 彼女の弱さをつついて傷つけてしまったのだから、僕も弱音を吐いたほうがいいのかもしれない。


 それでおあいこになるのかわからないけど。


「実は僕も……怖いんだ」

「……怖い……?」

「うん。僕は現実だけを見つめて、常識ばかり追いかけて生きてきた。……だけどこんな状況、常識ではあり得ない。だから怖いんだ。想定していないことが起きるのが、怖い。だから逃げようとしたんだよ」

「……そう、だったの……」


 よかった。涙を止めることはできたみたいだ。

 ……こんなこと、人に言いたくなかったけどね。


「アタシ……普段はこんな風に話せないの。表面的にはちゃんと、お嬢様らしくしないとだから……」


 僕がこの子――なつこ……ちゃんに出逢ってから、今この部屋に来るまでに見てきた彼女の顔は、外面じゃないってことなのだろうか。

 だとすると、こんな風に砕けた喋り方ができるのは、彼女にとっては非日常なんだろう。


「とりあえず……変な共通点があるって意味じゃ、僕らは同じなんだと思うよ」

「……さっきは、違うって言ってたじゃない……」


 前言を撤回するのは容易ではないようだ。







 最初の会話がお互いに自分のことをぶっちゃけたものだったからか、僕らはすぐに打ち解け、それから大きなモニターでゲームをすること二時間。


「二人でゲームするのってこんなに楽しいものだったのね……! 知らなかったわ!」

「それは良かったね……」


 この子のゲームセンス、半端ない。

 僕はこのゲームを100時間以上遊んでるけど、全く歯が立たなかった……。


 遊び疲れたので少し休んでいると……


 ――コンコンッ


「お嬢様、いらっしゃいますね?」

「――ッ! 隠れて……っ」


 僕はすぐに隠れる場所を探したが、この部屋にはゲーム機と巨大なモニターしかない。


「こ、これでも被って」


 と渡されたのは、掛け布団。


 ゲームをしているときに眠くなったらそのまま寝れるようにと、寝具は置いてあるらしいのだが……女の子がいつも使っている布団を僕が被るのはまずいと思う。


「はやく……っ」


 なつこちゃんの声がものすごく焦っていることから、本当に緊急自体なんだということを察した僕は、無心で布団の下に身を潜めた。


 ――コンコンッ


「お嬢様、開けますよ」


 ガチャッ……という音と共に、誰かが入ってくる。

 僕は布団の下から覗き込んでみた。


 服装しか見えないけど、それだけで充分わかる。入ってきたのは、この家に遣えるメイドさんだ。


「何か用かしら?」

「ええ、ご主人様がお呼びです」

「……パパが?」

「お嬢様。何やら、また無断で出かけたそうではないですか」

「うっ……そのことね。わかったわ、すぐに行くと伝えて」

「かしこまりました」


 よくわからないが、僕のことが気づかれた感じではなさそうでホッとした。


「――時に」


 そのまま去ると思われたメイドさんが、再び口を開いた。

 その瞬間、なつこちゃんは背中をビクッと震わせた。


「な、なに!?」

「先ほど、男性の方の声が聞こえた気がするのですけど……」

「げ、ゲームの音じゃない!?」

「……左様ですか」


 ビックリした……。気づかれたのかと思ったよ。


 メイドさんは一礼したあと部屋を出ていった。――のだが、扉を閉める時、僕と目が合った気がしないでもない。

 この暗い部屋で布団の中に隠れているのだから見つかっていないとは思うけど……。


「……よし、行ったみたいね。もう出てきて大丈夫よ」

「僕が隠れていることって、バレたらどうなるのかな……」

「恐らく、考えられないくらい大変な事態になるわ……」


 ここから自宅に帰るのが怖くなってきた。


「とりあえず今日はお別れね。これから私はパパに怒られなきゃだから」

「大丈夫なの?」

「平気よ。今までもたまに家を抜け出しては怒られているもの」


 そうか、よく考えたらそもそも彼女が雑貨屋に居たことが問題だったんだろう。


 だとすると僕は何も悪くない。

 どっちにしろ連れてこられたのは僕なんだし。なつこちゃんにとっても、本人が言っているように、たまにあることなのだろうし慣れているのだろう。


「本当に平気よ。だからそんな心配そうな顔しないで」

「えっ……うん」


 そんな顔になっていたのか。


 なんだか、ほっとけないんだよな……。事情を知ってしまったからかな。


「来た道をそのまま戻れば、誰にも見つからずに外に出られるわ。外の鍵はもう閉まっているから、これを渡しておくわ」


 裏門の鍵をもらった。


「え……。こんなもの渡されても、返す機会があるかどうか……」

「返さなくて大丈夫よ。それ、スペアキーだから」


 返さなくていいって……不用心だなぁ。これが悪い人の手に渡ったら、大変なことになるというのに。


「この部屋のすぐ前の廊下だけは使用人に見つかる可能性があるから、気を付けてね」

「うん……極力注意するよ」


 帰りにそんなヘマをするのはカッコ悪いからね……。


「それじゃあね。楽しかったよ」

「うんっ。私も」


 手を振るお嬢様に背を向けて、僕はそーっとドアを開け、人が居ないのを何度も確認して足音を立てずに歩いていった。


 そうして無事誰にも見つからずに廊下を抜けた僕は、玄関で靴を履き、外へ出た。

 家の中から出たとはいえ、まだ敷地内だ。安心はできない。


 ……だが時間が時間だからか人の気配はなく、難なく裏門まで辿り着いた。


「ホントだ、閉まってる」


 裏門はオートロック式らしい。

 もらった鍵で門を開け、道路まで歩いたところでようやく心から安心した。

 それと同時にドッと疲れが押し寄せてきた。


「なんて、現実感のない体験だったんだ……」


 空を見上げると、もう太陽が沈み切るところだった。


「帰ろう……」



 帰宅したあと、夕飯を食べ、お風呂に入り、今は就寝前だ。


 僕は毎日欠かさず日記を書いているのだが、今日の分はどう書いたらいいものか。


 悩んだ結果、変な少女に拉致された。とだけ書いておくことにした。

 もう会うこともないだろうし、名前も書かずに端的で良いだろう……と思ったのだ。







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