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何だかな

むふぅ

ここの世界のことを知っていくうちに自分は何故ここにいるのか分からなくなってきた。


柔らかなベッドに温かな食事、人々に笑顔が溢れる世界で何もしないことが退屈ではあったが、これが本来の世界の姿なのかもしれないと思う。


(退屈だ)


そんなことを口づさんだらルドワールが仕事の手伝いをしてくれないかと言ってきたのである。


そして今、私は馬車に揺られている。


(そうではないのだが)


彼の使いで近くの領主の元へ行く途中なのではあるが全く不自由がないせいで、これはこれで退屈だし、隣ではエリーゼが座っていた。


なぜなら




私は字も読めない書けない女性らしいことも一切知らないのだ!




はっはっは自分で言っていて笑えてくる。




この世界では自分は役立たずなのである。




殺すこと以外には何も知らない・・



「ところで何処に向かってるのだ?」


大いに呆れた顔で私の方を向くエリーゼに何かマズイことを言ってしまったのかと言葉を止めた。


「はぁぁぁ、もうっ説明してくれたじゃないの!今日はエンデール領で手紙と荷物を届けて夕食会なのよ」


(そういえば、そんなことを言っていたか)


自分は忙しいし華やかな女性が行った方が良いと。


一応は彼の親戚ということにはなっているらしいのだが食事のマナーから他のことまで全く知識がないのだが・・。


ルドワール曰く古い知古で、あまり、そういうことを気にしない人だとか何とか。


「でもルーク様は気になさらない方かもしれませんけど他の貴族の方もくるんですからね淑女を装ってくださいな」


「あぁ出来るだけ善処してみよう」


「善処って・・はぁ・・」


呆れ果てたように盛大な溜め息と共に馬車に開けられた窓の外を向いてしまった。


そして疲れたのか、うとうとしている姿を見ていると可愛いものだなと思う。


揺られること半日ほどが経ちエンデール領が見えてくるのだが要所には見張りなどをするための搭が立ち見張りが上で、あくびをしているのが分かる。


(それにしても良い村のようだな)


通りすぎる農民達は笑顔で農作業をして、こちらに手を振る者までいるのだが、いつのまにか起きていたエリーゼが笑顔で手を降っていたのだ。


小さな者でも、やはり貴族様なのだなと関心していると石造りの塀が近づいてくると門の前に甲冑を着たものが立っていた。

ぷはぁ

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