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私と君。
救急車の音が聞こえる。
声が聞こえる。
理解できない、言葉になっていない声が聞こえる。
わたしは、眠りにつく…
目覚めた時目に入ってきたのは白い天井。
流石に自分の部屋の天井は黒だから部屋とは違うと気づく。
そして、鼻にくる薬品の臭い。
足に感じる重さ。
あぁ、病院だ。
一瞬で悟った。もはや、病院以外あり得ないのだから。
私は、普通の高校生。
南野伶。
陸上をやっている。種目はハードル。
これでも早い方で、東海大会出場が決まっていた。
その東海大会決勝でことは起きた。
私は、転けたのだった。急に頭がくらっときて、足がもつれてそのまま全力でハードルにダイブ。
ってことまでは覚えている。
まだ、何も状況は把握できていない。