体育祭の準備をしよう!
最近急がしく、なかなか投稿できないのが悲しいです。今回のエピソードも短いものになってしまったのですが、それでも読んでもらい、楽しんでもらえたならば幸いです。
「......おっけー、とりあえず経緯は分かった」
「はい...すみません......」
ホームルームの騒ぎのあと、レナは職員室に呼び出されていた。
「いいよ、仕方がないことだったてのはわかったから。ただ、今度こんな事があっても教室を半分吹き飛ばすのはやめてほしいかな...」
「はい...」
レナがあの不良二人組にビビってうっかり漏らしてしまった魔力は、不良二人組みを吹き飛ばすだけに留まらず、教室の半分も吹き飛ばしてしまった。そのおかげで、今みんなは家庭科室で授業を受けている。
「まあ、あの状況で無抵抗でいろってて言う事もできないんだけどさ、ただ修繕費がね...」
「本当にすみません...」
レナは本当に申し訳ない気持ちでそう言った。
(怖くて、離れてほしかったからちょっと魔力をぶつけただけだったのに...なんでこうなっちゃうの〜!)
「まあ、次からは気をつけてくれればいいかな。校長先生には僕から説明しておくよ。」
「はい、お願いします...」
本当に頭が上がらないレナだった。
「ところでさ...」
この暗い空気を変えるかのように、先生は話を変えた。
「今度の体育祭、なんかやりたい役職とかあるの?」
「体育祭?」
「あれ?言ってなかったっけ。今5月だけど6月の最初の方に体育祭があってさ、基本みんな役職につくんだけど、なんか希望があったら教えてほしいなって」
(そういえば編入の書類を出しに行った時、なんかそんなことを言っていた気がする...)
「その役職って必ずやんないといけないんですか?」
あんまり面倒くさいのは嫌だなと思いながらレナは先生に聞いた。
「基本は必ずかな。役職は体育祭の準備がほとんどだったんだけれど、もうそれは埋まってるんだよね。他に残ってるのは体育祭の運営がほとんどかな。司会とか、実況とか。あとは当日の裏方とかかな?」
「...」
目立つものばかりでやりたくない。当日の裏方も絶対に忙しいやつである。
「他にはなにかないんですか?あんまり目立たないやつとか...」
「他か、なんかダンス部が休憩中にダンスやるっぽいけど、バックダンサー募集してんだって。それとか面白そうだけどやって...」
「それだけは絶対にやりません!」
そんな目立つもの、絶対にやりたくない。レナはつい、大きな声で叫んでしまった。
「お、おっけー...わかったよ」
普段のレナからは想像のできいない気迫に、先生は押されながらもそう言った。
「なら、最初に言った3つの中からだけど...どれがいい?」
「それなら...当日の裏方でお願いします」
大変そうだけれど、他の目立つものよりはマシだと思い、レナはそれを選んだ。
「わかった。じゃあ、体育祭の実行委員会に言っといて。確か、うちのクラスの実行委員は上村だったから。」
「わかりました。できるだけ早く言っておきます」
「よろしく頼むよ」
「はい」
そう言うと、レナは席を立ち上がった。
体育祭...何故か一回も勝てたことないんですよね...