タイトル未定2025/09/24 18:00
今、この作品のリメイク版を小説家になろうで投稿中です。読みにくい箇所や設定ミスなどが訂正されています。よかったらそちらも読んでみてください。
魔王軍のアジト、洞窟の中で砂煙がもくもくと立ち上っている。崩れてできた岩の壁は分厚く、向かい側の様子は全く分からない。そんな中レナと魔王軍のメンバーらしい二人の男女が向かい合っていた。
「えっと、あなた達は魔王軍の人たちですよね......?」
レナは恐る恐る二人組に尋ねた。
「魔王軍?ああ、そうさ。俺等が魔王軍が一人、ギースとプルネラだ」
「あ、いや。名前は聞いてないんで大丈夫です。魔王軍かそうじゃないのか聞いただけなので」
「......」
なんとも気まずい沈黙が流れる。その沈黙に耐えられなくなったのか、男がレナに向かって尋ねてきた。
「お前、トゥエルブ・セインツの一人、花の魔女アウロラだな?」
「いえ、違います」
「......」
またもや気まずい沈黙が流れる。
「じゃあ、貴様はトゥエルブ・セインツ......」
「はい、それはそうです」
レナの返答を聞き、男と女はホッとしたように胸を撫で下ろした。
「よかった...これでトゥエルブ・セインツじゃなかったらあの方に殺されるところだった......」
「危なかった......」
そうやって安堵する二人を、変なものでも見るような目で眺めるレナ。そしてふと思い立ったかのように右手を彼らに向かって伸ばすと、ひょいと魔力弾を放った。
ドッカーン!
見事に命中、彼らは吹き飛ばされてしまった。
「貴様......何をする!」
女のほうがそう喚くがレナは知ったこっちゃない。もう一度魔力を貯めて魔力弾を放つ。
「うわぁ!」
「ちょ、やめろ!一旦やめろ!」
彼らは必死に防御魔法を展開するが、レナの魔力弾の威力に長くは持ちそうにない。ヒビが入って今にも壊れてしまいそうだ。
「だってあなた達は魔王軍の人たちなんですよね?つまり悪い人だから駆逐しないといけません!」
......ちょっと目がイッちゃってるようにも見えるが気にしないでおこう。
「さーて、もう一発!」
レナは楽しそうにひときわ大きい魔力弾を彼らに向かって放った。
「う、うわぁー!」
レなのはなった魔力弾は彼らの防御魔法をいとも容易く破壊すると、
ドッカーン!
本日2度目の大爆発を起こし、彼らを吹き飛ばした。砂煙がもくもくとあがる。煙が晴れると、そこには完全に伸びて倒れている男と女の姿があった。
「早くアダラートさん達を探さなきゃ......」
そう言うとレナはもう一度魔力弾を作り、崩れてできた岩の壁に向かってそれを放った。
ズドーン!
いとも容易く崩れる岩の壁。
「アダラートさーん!ヴォルフさーん!いますか―?」
レナはそう言いながら奥の方へと走っていった。倒れている彼らには目もくれない。何度も強キャラのように書かれていたのに出番がこれだけという魔王軍の彼らに涙が止まらないのは筆者だけだろうか?
レナは倒れて伸びている彼らには目もくれずに、走り去っていってしまった。
大丈夫です。彼らはもう一度くらい出てくるはず......です。多分、きっと、おそらく、Maybeですけれど......




