あ、
どうもHALです。この「魔女の学級日記」ありがたいことにたくさんの読者の方々に読んでもらっているのですが、その殆どの人がブックマークをしていないということにこの間気づきました。結構な人がすべてのエピソードを読んでるっぽいので、気に入ってもらえてると思うのですが......。単純にモチベーションが上がるので、目に見える応援として、ブックマークをしてもらえると嬉しいです。
場面は変わって魔王軍のアジトの一番奥、そこの小さな部屋で二人の男女がソファに座っていた。
「それで、本当に魔法連盟の奴らはくると思う?」
女のほうが男に尋ねた。女の方は長いロングヘアに黒いドレスといういで立ち。一方男の方はそこら辺の量販店でかったような白いTシャツとジーパンという格好だ。
「絶対にくるさ。そのためにわざわざ魔力痕もわかりやすく残したんだ。来てもらわなければ困る」
「そうね。目の上のたんこぶのトゥエルブ・セインツが二人。それもわざわざ自分たちから罠に飛び込んできてくれるんだもの。こんなチャンス、逃せないわ」
そう言って女はくすくすと笑った。
「ここを作った目的とは少し違うけれど、トゥエルブ・セインツ、いい獲物がかかったじゃない」
「そうだな。絶対に殺す。このチャンスは絶対に逃さねえ」
男と女はそう言って笑いあった。
◆
「思ったより長いし、深い......」
「そうですね、想定より規模が大きいですが問題ありません」
またもや場面は変わって、こちらは魔法連盟御一行。入口の洞窟は小さく見えたが、中に入るとどんどんと幅が広くなり、高さも高くなった。そして所々に人工物...ドリルなどの掘削用具やカバンなどの服飾品、何に使ってるのかわからない変な機器もある。
「それにしても、こんな大きいアジトなのに二人しかいないってのは妙ですね」
レナはふと気になってそう聞いた。しかし、それを聞いたヴォルフさんはやれやれというようにため息をついた。
「レナ様。魔王軍は少人精鋭を基本としています。本来ならば少人数の場合、人数の差で楽に勝てるのですが、魔王軍は個々人の練度がとても高いものとなっているのが特徴で、並の魔法使いが束になったところで勝てません。それ故に、今回のアジトも二人しかいないのでしょう」
とてもわかり易い解説だったが、レナは
「きゃっ、虫!」
前から飛んできた虫を払うのに夢中で聞いていなかった。その様子を見たヴォルフさんはやれやれと肩を落としながらも、気を取り直して姿勢を正した。
「そんなことよりも、まだ奴らはいねえのか。かなり奥まで来たぞ」
そう、欲求不満層に言うのはアダラートである。
「地形的にも、もうすぐで最深部だと思うのですが......」
「潜伏して魔力抑えてるっぽいですけれど、あの曲がり角の奥の方に魔力反応があります。多分複数人です」
レナは、アダラートとヴォルフに探知結果を伝えた。
「よし、それならさっさと行くぞ!」
そう言ってアダラートはレナたちをおいて走り出した。
「お待ち下さい、アダラート様!」
そう言ってヴォルフさんまでもがアダラートを追って走って行ってしまった。
「待って......待ってください!」
レナも必死に追いかけるが日頃の運動不足とデフォルトの運動音痴のせいでなかなか追いつけない。そうしているうちにどんどんと差は広がっていった。
そして、アダラートとヴォルフが角に差し掛かったその時、
ドッカーン!
急に大きな爆発音が聞こえたかと思うと、一瞬にして洞窟の壁が崩れ、レナはアダラートとヴォルフから分断されてしまった。
「えっ......どうしよう」
レナは困惑した表情で立ち尽くした。レナがどうしようと途方にくれていると、
「ちっ、一人かよ。まあ罠にかかってくれたからいいか」
「さっさと殺しちゃいましょ」
背後から、そう声が聞こえた。
早く高校編に戻りたい




