電気ショーック!
どうも、HALです。
このたびは、この物語を読んでくださり、本当にありがとうございます。
どうか、この物語を読む時間が、少しでも楽しいものになれば嬉しいです。
それでは......
「うっし、着いたぞ!ほら、後ろで寝てるちっこいの、起きろ!」
アダラートは、後ろを振り後ろで寝ている?レナにそう言った。
「うっうぅ......あぁ、良かった......生きてる......」
どうやら恐怖のあまり気絶していたらしいレナは、そう言いながら起き上がった。ちなみに、東京からここ、草津まで来るまでに、アダラートの運転した車は7回はパトカーに止められている。そのたびに、国際魔法連盟の任務という免罪符を振り回して職質から逃れてきたが、レナにとっては恐怖そのものである。
「ほら、降りろ。俺は早く、オンセンと言うものに入ってみたい」
車を降りたアダラートは、未だ後部座席でうずくまっているレナに、そう言った。ちなみにここは、草津温泉にある、とある宿。その駐車場である。
「わかりまし......痛っ!」
レナは、降りようとして車の屋根に頭をぶつけ、うずくまった。そんなレナを見て、アダラートは
「お前さんを見てると、たまにお前が本当のテスタ・テスラか信じられなくなるよ」
そう、呆れたように言った。
◆
「では、こちらがお部屋の鍵になります」
「おう、ありがとよ。ほんじゃな」
宿のフロントで鍵を受け取ったアダラートは嬉しそうに礼を言った。
「俺はこれから早速オンセンとやらに入ろうと思ってるんだが、お前はどうする?」
「アダラートさん......まずは任務です。支部ができてるので、そこに行けって緩井さんとヴォルフさんに言われたじゃないですか」
レナは、呆れた様子でそう言った。
「そんなもん、俺には関係ない。俺は俺がやりたいことをする!」
「でも......」
「大丈夫だ、問題はない!」
「それでも、わたしにも責任がくるんです!嫌と言うなら力付くで着いてきてもらいます!」
レナは、必死にそう言った。
「それでも、俺は絶対にオンセンに行く。誰も俺を止められ......」
アダラートがそこまで言いかけたその時
「わぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ!」
突如としてアダラートに電流が走り、アダラートはあまりの痛さに変な悲鳴を上げた。
「絶対についてきてもらいます!」
電流を流したレナは、地面で痙攣しているアダラートのことなどお構い無しに、どこからともなく紐を取り出してアダラートにくくりつけると、それを引っ張って歩き出した。
「お前......少しは手加減しろよ......」
引っ張られていく中、アダラートは小さな声でそう文句を言ったが、その声がレナに届くことはなかった。
ちなみにアダラートは決して弱くないです。アダラートが常時展開している結界を簡単に突破してしまうレナの方がおかしいんです。




