表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

短編のお部屋

本を食べる

掲載日:2024/11/09

ここ最近の私は世間でいうニートで仕事をしていない。

この会社合わないなと思い、辞めたのだ。

人間関係も、仕事内容も、シフトも、何もかも、そう全てが私に合わなかったのだ。


限界だったんだ、多分。

辞めて正解だったんだ、多分。

次働く会社はきっと最高に良いところだ、多分。

辞めたことを後悔したくなくて、私は色々と言い訳を探しては自分を納得させるを繰り返している。


幸い、仕事がなくても実家暮らしの私は困ることが少なかった。

唯一の悩みは、父・母に心配させたくなくて仕事を辞めたことを言えずにいることだった。


明日言おう、明日言おうとズルズルしてしまっている。


私はいつもと同じスーツを着て、いつもと同じ時間に家を出る。


行く場所はもちろん会社ではなく、実家と会社から少し離れた図書館。

図書館は休館日がある。

私は3つの図書館を時間曜日ランダムに利用することにした。

同じ時間、同じ曜日、同じ図書館を利用していてはニートだとバレてしまうと考えたからだ。


図書館はとても居心地がよかった。

本は好きだったのに、社会人になってからは全く読まなくなった。なぜだろう?


何を読もうか迷って、最初は自己啓発の本をたらふく読んだ。


私に足りないものは何だったのかを知りたくて。


足りないものはコミュ力と我慢だったのかもしれない。

本を読む前からわかっていたのに、わからないふりをしていた。私が私を保てない気がして。


人と関わるのが苦手で人と合わせるのが苦手で。

でも、それが私で。私は私でいたくて。


本を読んで私は別人になっていく…。

この世界とも少しの間さよならできる。


私は今日、冒険に行く。


明日は、タイムスリップして過去に行って。


明後日は、近未来のAIのロボットに生まれ変わって。


その次は…

私は本を食べるように読んだ。

することがなかったから。ニートだから。


本を食べるように読んでも何も変わらない。

食べ物のように私の血となり肉となるわけではない。


けど、本を読んで私は良かった。

私の中で本は知識になった。

勇気になった。

力になった。


もう大丈夫。うん。


本は私の助けになった。


家に帰って、父・母に言った。

「実は3ヶ月前から仕事辞めてて。でも最近、好きなものを見つけたんだ。今から私、チャレンジしたいんだ!」


本は私の中でちゃんと栄養になったみたいだ。


本は私の中で生きている。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
 前向きになるきっかけを見つけられたのなら、それは良い出会いですね。  わたしは図書館に行くと、なぜか眠くなるので本を借りたら早めに退館しなければなりませんw  拝読させて頂きありがとうございます…
ええ子やな…。゜(゜´ω`゜)゜。 無理しちゃいかんよ。 全てはなるようになるのだから。
 知識が栄養になり、勇気を持てるようになって良かったです。  何かでまた挫けた時に、得た知識がきっと役に立つのでしょうね。  本をたらふく読む‥‥この表現が好きです。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ