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第3話『ゴブリンに追われたけどスキル進化で助かりました!』

希ノ無です。投稿が遅れて、2ヶ月ぶりの投稿、色々時間が経てば経つほど、頭の中であれが嫌これが嫌だと骨組みから逸脱して書けなくなる日が多かったです。

第3話には色々したいギミックを入れ込んでるので、結構重要な話になってたりします。

森の中を、謎の魔物達は、飛び跳ねながら追いかけてくる。統制の取れた軍団って感じだ。

森の奥の開けた場所に、辿り着く、いや…ここに追い込まれたのが正解だ。


『待て、お前たち』


囲まれた円陣から髭を蓄えた謎の魔物ってか、ゴブリンだ。ゴブリン長老的な片耳に黄金のリングをつけている個体がこちらに近づいてくる。

でも、魔物変化のゴブリンと違う雰囲気、4枚の羽はゴブリンにはない、亜種個体みたいな感じか?


『妖精龍神様、若い者が先走ってしまい、申し訳ございませんですじゃ』


『!?』


何、この展開、地面に額を擦り付け、ジャパニーズ土下座からの、土下寝、なんか頭の角の位置を含め、ミサイルみたいな姿になってて、ピクシードラゴンさんと一緒に顔を何度も見合わせる、スライムの顔ってどこよって感じだけど


『我々、妖精鬼(ゴブリン)族、妖精龍神様にお目通りが叶い、誠に嬉しく思います。』


ミサイルモードから、正座になっている長老ゴブリンは、他のゴブリン達を手招きする、円形に並び立つゴブリン達は、頭を垂れ、片膝を地面につき、騎士のように振る舞う。


『あの、ピクシードラゴンさん、お知り合いですか?』


フルフルと頭を振って、知り合いでは無い事を強調する、ゴブリン達は一方的に知ってる感じかな?何だか、泣きそうな表情のピクシードラゴンさん、何か…新たな世界が開きそうな予感に、自分にそういう趣味はないと、思考を目の前のゴブリン達に集中する。


『知りません!』


ピクシードラゴンさんの強烈な言葉による改心の一撃がゴブリン達の心に響く


『長老様、もしや龍違いでは?』


『何を言っておる、この佇まい、花飾りを作る様を我々はいつも見守ってきたのだ。見間違える訳がない。』


『花飾り…』


顔を真っ赤にして身体を小刻みに震わせながら俯いているピクシードラゴンさんにボソッと話しかける僕


『心当たりが?』


『この場所…森の中の開けた場所…ここは、唯一の薬草花の群生地』ピクシードラゴンさんはブツブツと呟いて、顔を下に向けている…。


『見られてたなんて…』


『妖精龍神様で合っておりますでしょうか?』


『はい…花飾りを作ってたのは…私です。』


わ〜これは恥ずかしい、隠してたエロ本とか男の癖に手芸にハマって色々作って隠してたの見つかるとかマイナーな趣味が親にバレた時ぐらい恥ずかしい。


ゴブリン達がピクシードラゴンの言葉に歓喜の叫びを上げる。スライムのマルには目を向けず、とんでもない速度で簡易的な神輿を作り、ピクシードラゴンさんを担ぎ上げ、立ち去ろうとする。

マルは身体を伸ばして神輿にくっ付いて、ゴブリン達の住処へと向かう事になった。


『妖精龍神様のお成りじゃああああ』


ゴブリン達は、粗末な村で暮らしていた。軽い草木で屋根や壁を作っている為、風が吹けば崩れそうな家に何匹ものゴブリンが共同生活をしており、長老の一声に笑笑と飛び出してくるゴブリン達


神輿を村もどきの中央に鎮座させる頃には、村中の妖精鬼が軍隊のように隊列を敷き、長老の声を今か今かと待ち望み、ピクシードラゴンさんを一心に見つめる。


『我らが妖精龍神様、あなた様にお願いしたい事がございますじゃ』


長老は細々と言葉を紡ぎ出す。我ら妖精鬼族は、人族により森を切り開かれ、棲家を何度も焼かれてまいりました。

人族にとって、我々は最弱種族、人族共が我々に投げかけるレア度と言う謎の言葉も意味は分からなくとも、嫌な笑みを浮かべ言われ続けていれば侮蔑の意味を持つのは至極当然

この森と我ら妖精鬼族を守護頂き、最強種の竜族のご加護を賜りたく思いますのじゃ


『私には無理です。』


ここしか出れるタイミングは無い、そう思い、神輿の陰から飛び出したマル、神輿の最上段に飛び乗り、口話スキルを使い言葉を妖精鬼達とピクシードラゴンさんに向けて言葉を発する。


『えっと、僕はマル、こちらのピクシードラゴンさん、いや、妖精龍王様に名を授かりし、ただのスライムです。』


『はぁ?』


妖精鬼の長老やピクシードラゴンさん、この場の全ての魔物の目が点になり、先程の活気ある祭りムードは一転して静けさに包まれた。


『こ、ろ、せ』


1匹の騎士風の妖精鬼が呟き、妖精鬼達の殺せコールの大喝采が始まる。

あっ、これ、死んだかも…


頭に無機質な音声が流れてくる、名付けスキルにより、魔物変化スキルに変容が生じました。

今よりスキル進化を行います。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


『魔物変化』

変身可能魔物(経験値ポイント必須)

ゴブリン(普通)→ゴブリン(悪鬼)


スネイル(巻貝) →レイザァクラム(長剣貝)


コケッコゥ(鶏) →コカトリス(石鶏)


スライム→ハーブスライム


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


名付けにより、魔物変化スキル同士の繋がりが生まれました。各取得スキルを常時使用可能、更に各取得スキルが強化されました。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


『石目』スキル→『ストーンアイズ』に変化

視界に入った存在を石化させる。

効果範囲は視覚範囲内のみ

上位存在使用可能


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


『透明感』スキル→『インビジブル』に変化

完全な透明化に似せた状態になる。攻撃は当たるがダメージが減少する。

30秒間のみ使用可能。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



『棍棒投げ』スキル→『ボーンスマッシュ』に変化

異空間から複数本謎の骨を取り出して投げつける。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


よし、これしかないか!『インビジブル』


飛びかかってくる妖精鬼達が目標を失いキョロキョロしている。

即座に、別スキルを発動、『ストーンアイズ』

身体が硬直し何が起きたのか分からぬまま、バタバタと地面に突っ伏すように倒れる妖精鬼達


『あががが…っ』

妖精鬼の長老が忌々しい目で睨みつけてくる。


妖精鬼達と仲良くなる為には、この言葉を言うしかない!


『僕はわ…』


ピクシードラゴンさんが僕のスライムになったら言いたいBest2の言葉を遮る。悔しい。


『私のお友達のスライムさん、マルさんに攻撃を仕掛ける貴方達は私の敵です!』


『あががっ…うぅ』


『あぐぅ…あが』


妖精鬼達の閉じる事が出来ない目から涙が溢れ、地面を濡らし、言葉にならない嗚咽が大合唱になった頃、ピクシードラゴンさんが、僕に話しかける。


『マルさん、彼らにかかってるスキル解除出来ますか?』


『勿論出来るよ!』


ピクシードラゴンさんの厳しい視線がフッと和らいで、ホッと小さくため息をつき、お礼の言葉をかけてくれた、この気持ち何だろう、ピクシードラゴンさんが人間の女性だったら恋しちゃうね、これは…


先程とは打って変わって、正座で落ち込んだ様子の妖精鬼の一団、長老が落ち着きを取り戻した様子で言葉を投げかける。


『マルさんと申されましたな、いやマル様、妖精龍神様の御使とお呼びするべきでしょうか?』


なんだか、むず痒い対応の変わりようだけど、落ち着いて話が出来そうだと思い、ピクシードラゴンさんと妖精鬼達に向けて一つ提案をしてみた。


『ピクシードラゴンさん、妖精鬼達、僕は町を作りたいんだ!それで…魔物だけで町を作れば、人族の侵攻を防げるかもしれないし、どうかなって、誰かに守護とか守って貰うんじゃなくて自分達で守るって言うのは…』


妖精鬼の長老は、悲しげな顔をして、それは無理である事を告げる。


『マル様、我々妖精鬼には人族の様な知識や知恵を持ちませぬ、見ての通りの荒屋に着る物すら人族より盗み出した物ばかり、土人族(ドワーフ)草樹族(エルフ)との交流でもあれば、また違うのでしょうが…。』


僕は心の底から歓喜した、ドワーフにエルフ、会いたい会いたい!その気持ちからハイテンションで長老ににじり寄る鼻息荒いスライム状態になってしまった。ピクシードラゴンさんは引いた視線を向けている。


『何処に住んでるんだ!土人族と草樹族は!!!』


妖精鬼の長老は、人族冒険者の死骸から漁って来た地図を片手に話を始めてくれた。魔物だから地名とか大陸名に関しては読めない感じだったが、この森を良く通る行商人の魔人様に教えて貰ったらしい大体のこの辺りに住んでいると言う情報は理解する事が出来たので上場だ。


ゴブリン達は行商人の魔人様に森で拾った武器や防具、地図などを拾っては買い取って貰っているらしく、町作りのためにコネクション作りも良いかも知れないな…。


『この辺りが森ですじゃ、周りを岩場と砂漠地帯に囲まれ、妖精鬼はこの岩場と砂漠地帯には基本近づきませぬ。砂漠地帯を超えた少し先に、ドワーフ達が住む地下遺跡、更に遠くに聳える白き巨木と森にエルフが住んでいるそうですじゃ』


妖精鬼の長老は言いづらそうに話を続ける、土人族は比較的に温厚でありどんな魔物や魔人、人族とすら交流をする者達だが怒らせれば数十万の軍隊が敵になる、更には鍛治による武器防具作成は一級品で、集団戦闘力は魔物随一だと言う。

草樹族は魔人様の話では気難しく、500年の長き時を生きる女王は病の床に臥せっており、何人も草樹族の森には立ち入りを許されていないそうだ。行商人の魔人はエリクサーポーションなる薬を卸しているらしく、その話は内緒だよと教えてくれたそうだ。


『近そうなのは土人族か…』


『マル様、森の端まで3日、砂漠地帯を越えるのに3日は掛かりますぞ、案内役を選ぶにも難しく…』


『あっ、1人で行くから大丈夫、案内とかいらない』


ピクシードラゴンさん、土人族から建築出来る奴仲間にしてくるよ!


『マルさん、無理しないでくださいね!私はついていけないから』


『うん』


理由は何だろうって思ったけど、聞かないのが男の矜持って奴、気になるけど、旅は危ないだろうし、名付けられて、凄くパワーがみなぎってる感じ、多分…1人なら3日でたどり着けそうな気がする。


『じゃあ、行って来ます!土人族に会いに行くぞ!しゃああ!』


この時に、もっとしっかりピクシードラゴンさんの事を知る努力をしておけば、土人族の所に行く予定を遅らせていれば、何も悩む事なく、もっと最適な判断が取れていたって思うんだ。

この異世界について僕はもっと知るべきだった。あんな事になる前に…。


お読み下さり、ありがとうございました!

最近、1番くじに大好きなスライム様のグッズ出てなくて辛いです。アンケート書かせるだけ書かせて次の1番くじ販売しないとは…何だ戦略か…と、スライム様グッズを買う為に貯金頑張らなきゃ…。

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