24 さてさて
そして
「あいたたた。」
額を抑えながら俺は体を起こした。
ここは・・・俺の部屋だ。
「やれやれ、ちゃんと帰ってこれたか。」
ため息をついた。
帰ってこれる確証があった訳ではないので一安心だ。
「痛いよ~!」
妹も体を起こした。
どうやら無事戻ってこれたようだ。
「ま~た、巻き込みやがって。」
妹の頭を小突く。
「うぅ~、そんなつもりじゃないんだよ~。」
少し涙目だ。
そして、2人で床に転がっているゲーム機を覗き込んだ。
画面には
ランディーとエミリア、後ライアンとシルフィーに向かって土下座をしている王様が映っていた。
「・・・お前は土下座のスチルを集めたいのか?」
「そんな趣味はないよ~。でも、貴重なスチルだからスクショは撮っておくよ。」
カシャカシャ。
「懲りない奴だな・・・」
肩をすくめた。
「で?」
「何?」
「お前はまだ乙女ゲームをやるのか?」
「う~ん」
さすがの妹も考え込んでいる。
「貴族がからむゲームだと、大体婚約者が出てくるんだよね。
そうすると、奪うとかになっちゃう・・・
ゲームならいいと思ってたんだけど、リアルで体験しちゃうとなぁ。」
さてさて。
【完結】兄妹そろって断罪中のヒロインの中に入ってしまったのだが
【完結】ざまあ、してみたかった
【完結】ざまあ、してみたかったな2
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