22 後は任せた!
全ての話が終わり、穏やかな空気が流れていた。
「実はあなたと会った後、私も1人反省会をしていたのよ。」
「そうなのか?」
「だって、本当に難しいのよ。
お淑やかに、でも素っ気なくならないように・・・。
あなたを縛りすぎず、でもしっかり自分に引き付けておく。
もちろん、周りには隙を狙っている人たちがたくさん。
うまくいかない事だらけで、毎日、落ち込んでいたわ。」
「気づかないでいてごめん・・・」
「いいのよ、それで。
だって、『気づかれる様では不合格』と教育係に言われていたもの。
でも、今日、話せてよかった。
何か、とってもすっきりしたわ。」
「私もだ。エミリアの気持ちを聞く事ができて、本当に嬉しいよ。」
微笑み合う2人。
「王様。」
「なんだ。」
「あんたもさ、もっと息子と話をしてみてもいいんじゃないか?」
「・・・」
「王様って立場があるのはわかるけれど、大事な息子なんだろ。」
「・・・」
「今回はたまたま上手くいったけれど、一歩間違えたらどうなっていたか・・・
あんな愛し合っている2人なのにさ。」
「・・・」
「本当に大切なものは何なのか。
少し考えてもらえると嬉しいな。
・、・俺たちができるのも、ここまでだしな。」
「神様?」
「帰るよ、俺たちの世界に。
だから、後は任せた!」
【完結】兄妹そろって断罪中のヒロインの中に入ってしまったのだが
【完結】ざまあ、してみたかった
【完結】ざまあ、してみたかったな2
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