金になる弟
洗面所でめかしこんでいる6歳年下で高校1年の弟に声を掛ける。
「出かけるから戸締まりお願いね」
「ウン、分かった、行ってらっしゃい」
「行ってきます」
弟のお陰で私の通帳の残高は9桁後半。
美男美女の両親の下に産まれた私たちは住んでいる街の人たち全員に知られている程有名な美形姉弟。
自慢する訳じゃ無いけど私の場合だと100人の老若男女とすれ違ったら100人全員が振り返る美少女。
でも弟は更に上を行く。
100人の老若男女とすれ違ったとき100人全員が振り返り頬を紅く染めてガン見する程の美少年。
私が小学生のとき家に遊びに来て弟を見た友達が「天使がいる」って呟いたの、それを耳にして私はこれは金になるって閃いた。
弟の写真を1枚1000円で販売、高いかなって思ったけど天使の写真がたった1000円で手に入るなんて安いものと強きで売りまくる。
これがバカ売れ。
通っていた小学校の児童だけで無く近隣の小学校の児童や中学校の生徒にも男女を問わずに売れ、高校生や児童や生徒のお父さんお母さんにも売れたわ。
私が中学生になり弟が小学校に入学してからは弟に私の小さくなって着れなくなった服(水着を含む)を着せ、男の子ならぬ男の娘の写真を1枚10000円で販売。
そうしたら、同級生の同居しているっていうオジサンが1000枚を一括で購入してくれた。
その上そのオジサンにオジサンと同じ趣味の人たちと言うか変態さんを多数紹介して貰えて、笑いが止まらないくらい1枚10000円の写真が売れに売れる。
でもそれは過去の話し。
弟が中学2年になったころ力が逆転しちゃったのよ。
私が産まれたとき私を見たお爺ちゃんお婆ちゃんたちが、「世の中には可愛い子を狙う屑が存在する、だから自衛の為に格闘技を習わせなさい」と言い、私も弟も3歳から空手や合気道の道場に通わせられた。
高校に入学するころまでは私も真剣に道場に通ってたんだけどそれ以降は金儲けに夢中になり、道場に通ってはいたけどそれは弟に悪い虫が付かないように監視するためで稽古はサボってたの、そうしたら真面目に稽古をしていた弟に喧嘩で勝てなくなっちゃって。
だから弟のセクシーな写真を手に入れる為に弟の部屋には隠しカメラが10台設置してある。
めかしこんでいた弟はこれからデートで家に恋人を連れ込む算段をしているみたい。
だから夜隠しカメラの映像をパソコンで確認するのが楽しみ。
夜、家人が皆眠りについたころパソコンの電源をONにする。
!!
画面を見て、私はキーボードが真っ赤に染まるくらいの鼻血を吹き出し椅子ごと引っくり返った。
だってパソコンの画面には、弟と弟とはタイプが違う美少年が裸で抱き合っているのが映っていたのよ。
これで当分販売する写真に困らないな、やったね!