真面目というレッテル
「〇〇さんって真面目だよね。」
真面目。
真面目とはなんだろうか?
一体、私の何を見て真面目と言っているのか?
大人しくて地味な子はだいたい真面目そうと言われるけれど、その『真面目』が褒め言葉でないことを私は知っている。
真面目=面白味のないヤツ
だいたいそんなもんだろう。あるいは特に何も言うことがなくて、適当に言った言葉。
本来なら褒め言葉である筈のそれが、まるで相手を嘲笑するためのものになっている。
真面目だと言われる度に、「あぁ、コイツは私に興味なんてないんだろうな」と思う。
被害妄想かもしれない。でも、大ハズレというわけでもない。
人畜無害そうな顔で曖昧に微笑んで、そうかな?なんていう自分に吐き気を感じながら、真面目というレッテルに縛られる私。
真面目だから。
やっぱり真面目だよね。
流石、真面目。
そんなことを言われる度に心の中だけで叫ぶ。
そんなことない!私のこと何も知らないくせに!と叫ぶ。
それでも口にだす勇気はなくて。
真面目というレッテルを大人しく受容しているのは自分自身なのに、結局私のことを本当に分かってくれる人はいないんだと勝手に落胆する。
なんで。
なんで。
なんで。
やめて。
やめて。
やめて。
レッテルはどんどん二重にも三重にも重なっていく。気づいた時には本当の自分が分からなくなるくらいに。
本当の私はどこ?