再度グルールへ
「私が働いている所は研究所です。 主に魔法についての研究を行っているのですが、あらゆる人物の魔法を見る事もその研究の一環です。」
そこでエスは一度、話を区切る。
ダスは促す様にエスを見つめそれを確認する事で再び話始めた。
「あらゆる人物のと言う事でグルールの奴隷を購入し魔法を見せる事を条件に給金を出しているのです。」
「どうぞ、続けてください。」
「それでです。 自分から奴隷になる事を選ぶエルフ族も居るのですが最近になってエルフ族の奴隷が多くなりました。 私がその事を雇い主に伝えると雇い主はこう言いました。 『なるべく多くのエルフを買ってこい、金に糸目は付けるな』と」
「話は分かりました。 私の部下を貴方の雇い主の場所へ向かわせたいのですが貴方には案内を頼めますか?」
「私は構いませんが……。」
エスはゼラニウムに顔を向ける。
「構わんよ。 元々そのつもりだったしな。」
それを聞いたダスは後ろに居た女の子に合図を出した。
そしてこちらに向き直るとこう言った。
「ではゼラニウム殿。 貴方の護衛を一人、預かりたい。」
「それは構わないが一時的でも私の部下になったのだ。 その娘に危害を加えた場合はこちらが戦争を仕掛ける要因になる事を忘れぬ様に。」
「なるほど、そう言う事ですか……。」
そう言うとゼラニウムはこちらを向いてエスに言った。
「すまんがそう言う事でな。 お前さんも気をつけるんだぞ? 俺の家臣なんだからな。」
「は……い……? え……え?」
「重大責任を突然に押し付けすぎじゃないですかね……。 エス、硬直してるじゃないですか……。」
少し時間が経ちエスが復活した事でエスに女の子と数人のエルフ族の戦士が付いていった。
「さて、俺のエルフについての話は終わった。 すまんが別件で動くのでな。 ここを後にする。 何かあれば王宮まで使いを出してくれ。 こいつを見せれば謁見の間まで通してくれるだろう。」
「分かりました。 お預かりします。」
「ではな。」
そうしてグルールの都市部へと戻るのだった。




