精霊 3
時間は鬼ごっこが始まった所まで遡る。
まずは初撃と言わんばかりに列は剣を振る。
『はっ!! そんなの喰らう訳がないでしょうが!!』
「分かってる、よ!!!!」
2回3回と連続で切りつける。
だがサラマンダーは避け捌き軽くあしらってくる。
つええな……。
列はそう思うがサラマンダーは意外な事を言った。
『おいおい、そんなもんか? んじゃこちらからも行きますわよ?』
「は? 鬼ごっこでお前は逃げる側じゃねえのかよ!!!」
『逃げる為に相手を行動不能にさせるなんて当たり前じゃねえか』
なるほど。
鬼ごっこってよりは追撃戦か。
逃げる相手をどこまで詰めれるかをやらさせてんだなこれ。
『んじゃ、改めて行くわ。 ソーレ!!!』
サラマンダーが尻尾を振る。
炎の弾が飛んできたが遅い。
「こんな速さじゃ当たる訳がねえだろ!!! がっ!!!?」
そう言った直後だった。
爆風が列の後ろから襲ったのだ。
『何が当たらねえって?』
「くそ。 どうして爆発なんて!?」
『俺達がそれを教えるとでも思うか?』
「……ああ、そうだな。 素直に教えてくれるとは思ってねえよ!!!」
列は吠えてサラマンダーに噛み付くのだった。
数時間が経ち、日が落ち始めた頃。
列は息が上がり至る所が焦げていた。
「ぜえ……ぜえ……。 分かって来たけど対応が出来ねえ……。 ぜえ……。」
『おら、休んでる暇はありませんよ!!』
「くっそ、これじゃどっちが鬼かなんて分かんねえな。」
幾度となく爆発を見てきてどういった原理なのか列は理解出来た。
炎が飛んできた時に後ろに振り向いて確認した。
炎は必ず空中に浮かんでいる水に当たる事で爆発していたのだ。
サラマンダーは元の世界で言う水蒸気爆発を起こしていた。
熱された水を急激に冷やす事で膨張し大爆発が起きる現象だ。
「てか、それ辞めてくんね!? 普通に危ねえからな!!?」
『あ? 貴方に足りないのは実戦だと思うのだけど? これから幾らでもこれ以上の危ない事に巻き込まれるんだぜ? 慣れとけ。』
「慣れろって……。」
『お前はまだ知らねえだろうな。 これ以上に理不尽な魔法や特殊魔法なんて幾らでもあるのよ。 それに対抗する為にお前は自分の力を自覚しろ。』
そう言って今度は氷弾を足元に撃ってくる。
『おう、そろそろ暗くなるぞ。 これで終わりで良いの?』
「はっ!!? そこはどうしたら良いのかなんて考えて答えは出してんだよ!!」
列はそう言って空中に炎を打ち上げた。
サラマンダーと列の話がこんなに長くなるなんて思わなかった……。
しかもまだ終わってない……。
次で終わらせて主人公側を一回挟みたいなぁ




