孤立と適正
勇者回。
時系列は勇者達は少し前です。
奴隷国家到着辺りで時系列を合わせるので勇者回は話が飛び飛びです。
美青年族長の長いお話が終わり冷静さを取り戻した事で話が先に進む。
「おほん。 申し訳ない、少し取り乱しました。」
そう言って頭を下げる。
「まだ名乗って居ませんでした。 我らは隠れ里フィンネルに住まうエルフ族。 我が名はダス・シーと言います。」
族長は自己紹介をして説明してくれた。
まずこの場所は里となっているが国として認められてもいるそうだ。
少し事情がややこしいので省かれたがこの国からエルフが男女問わずに消えていくと言う事態に見舞われている。
頻度は少ないがかなりの人数を一度に連れて行かれるそうだ。
調査の結果、奴隷商に雇われた傭兵団によって拉致され奴隷国家へと運ばれているらしい。
恐らくだが奴隷として売りつけているのではないかとダスさんは推測していた。
「我らの願いは二つ。 一つ目は傭兵団の壊滅もしくは機能停止。 二つ目は連れ去られた者達の行方をお二人にも探って欲しいのです。」
「一つ疑問に思うんだがいいか?」
一緒に召喚された青年、穂村 烈が手を上げてダスに質問をぶつける。
「なんで自分達でどうにかしねえ? 出来ねえならなんで他の国にでも救援を依頼しねえ?」
ごく当たり前の事を列は言う。
確かに、未知数の召喚なんて物よりよっぽど現実的だ。
「はい、我らも最初はそうしたのです。 ですがいくら待てども救援はおろか連絡すら来ないのが現状なのです。」
「それって何時頃のお話ですか?」
私は気になってダスさんに聞いてみる。
「かれこれ半年は前になりますね。」
「半年か……。 何回出した?」
「既に十数回は超えております。」
ここまで聞いて私も不自然に感じた。
半年間もの間、連絡が付かないのは可笑しい。
「取り敢えず原因は分からねえが現状この国は孤立してるのと内通者辺りでも居るって感じか?」
「恐らくは。 ですので、まずは防衛と少しの修練に励んで頂いて実力を伸ばして頂きたい。」
そう言ってダスさんはニヤリと笑って見せた。
そこからは里と言うより街の案内をダスさん本人が行い修練場へと連れて来られたのだった。
「そうですね。 まずはお二人にはどの魔法の適正があるのか調べてみましょう。」
そう言って取り出したのは一枚の紙だった。




