別の恐怖と練習1
ちょっと遅くなりました。
3日~10日で更新を目標に頑張ります。
セリアが到着してから少し後。
ダインの口から声が漏れた
今まで人よりも多少多くの魔法と言う物を見てきたダインだったが、こんな魔法は見た事が無かった。
上位の魔物が使う魔法でもなく、希少な亜人が使う特殊魔法でも見た事が無かった。
魔物の『時間』が止まっているかの様な状況だったのだ。
この小さな子供がしてしまったのだと聞いてダインは戦慄したのだった。
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眠い・・・。
ずっと寝ていたい・・・。
だけどずっとは眠っていられなかった。
「ん・・・?」
目を開けて回りを見回してみた。
「おお、ペパ君!。やっと目を覚ましたか!」
「おはよう・・・ございます」
朝の挨拶を返してしまった。
「ペパ君。君は二日間も眠ったままだったんだよ。」
「え!?」
「そりゃそうさ。魔物の攻撃をずっと耐えていたんだ。負担も相当の物だったはずだよ。」
ああ、思い出してきたぞ。
アリアに助けを呼びに行かせて、ずっと囮をしてたんだった。
躱せると思ってたら子供だったの忘れてて・・・。
そこまで思い出して自分の体を確認した。
「はっはっは、大丈夫だよ。手も足も骨も折れてないよ」
ダインさんに言われてホっとした。
「ペパ君」
「は、はい!」
ホっとしたのも束の間、ダインが真剣な顔をして話しかけてきた。
怒られる!と思っていたら
「ありがとう」
「え?」
お礼だと言わんばかりに頭を下げられた。
「本当にありがとう。君のお陰で娘と村が救われた。あの馬鹿二人に出来なかった事を君はその年でやったんだよ」
「ぼくはなんにも考えれなくて・・・」
「それでも君は勇気のある行動をしたんだよ。そして私やセリア殿が来るまで耐えたんだ。」
そこまで褒められるとは思っていなかった。
「だけど、君はまだ子供なんだ。自分も逃げる事を考えなさい!」
ちょっとだけ怒られた。
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馬鹿二人(女性はとばっちり)
男性がアルニー・ソルマンで女性がジャス・エルニールと言うらしい。
ペパが目を覚ました事を伝えに行った直後に謝りに来た。
「「本当にごめんなさい!!」」
それだけ言うとダインさんに連れて行かれた。
後で聞いた話しだと、めちゃくちゃにしごかれてるみたいだった。
どうも、俺やアリアを見捨てて村へ逃げたとの事。
ああ、居る事に気がついてたのか
そりゃなぁ。
「「ぎゃああああああああああああ」」
たまに悲鳴が聞こえるくらいには厳しくされているみたいだった。
ダインさん超怖い。
下手に怒らせないでおこう・・・。
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アルニーとジャスが連れて行かれた直ぐ後でアリアとフォーリーさんが入ってきた。
「ペパくん。元気になった?」
ああ!!もう可愛い!!?
涙目で上目遣いとか、ロリコンでいいや
「ペパくん?」
「へ?あ!うん、もうだいじょうぶだよ!」
大丈夫とは言ったがまだ全身が痛い。
「ペパ君。無理してるわね?」
フォーリーさんが右肩をポンと叩く。
「~~~~~~~!!!」
激痛が走ったのだった。
「ほら大丈夫じゃないでしょ。無理せずに寝てなさい。」
「かあさま!ペパくんしんじゃう!!」
「痛い痛い。大丈夫よアリア。後でお医者さんが治癒魔法をかけに来てくれますからね」
「ほんとうに?」
「ええ、本当によ」
アリアがフォーリーさんの太ももをポコポコと効果音が聞こえそうなグルグル殴りをして癒された。
てか、治癒魔法って言ってたよな。
始めて本格的な魔法が見れる!
興奮していたのだった。
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えー・・・。
魔法を始めて見たよ?
うん、見たんだけど・・・。
「かのものの傷を癒せ。ヒール!」
淡々と言って魔法が終わったのだった。
こうもっと何かあるのかなって思ってたら、凄い機械的で・・・。
い、いや。医者の治癒魔法で初級の魔法だったからに違いない!!
そう思おう・・・。
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医者が帰った後でセリアが部屋にやってきた。
「ペパや、もう大丈夫さね?」
「あ、ばあば。うん、もうだいじょうぶだとおもう!」
ベッドから出て飛び跳ねてみた。
もう痛くも無い。
むしろ気力が湧いてくる様なそんな気分だ。
「それは良かったさね。」
セリアは何か言いたそうにしている。
今のこの子にどう話すべきか・・・。
難しいさね。
ばあばが何か言いたそうにしてる・・・?
でも言わないって事は言いづらい事なのかな?
「ねえ、ばあば。あのどうぶつ?はどうなったの?」
「ん?ああ、あれは動物ではなくて魔物と呼ばれる物さね。人や動物を見境なく襲う奴らさね」
「ばあばもまものじゃないの?」
「あー・・・。それはおいおい教えてやるさね」
そのうち教えてくれるのだし待つとするか。
「で、あの魔物はダインが討伐したさね。身動きが取れない所をだがね」
こんな感じで説明が始まったのだった。
ダインさん超怖い。
鬼の形相なんでしょう。きっと・・・。
えー、今回も複数話構成になりますはい
多分2話構成(未定)