合流とセリア
遅くなってすみません。
「おお、そこに居るのはペパ君ではないか!! いつ帰ってきていたんだい?」
戦闘中なのにこちらに意識を向けてペパへと声を掛けるダイン。
「ついさっきと言うか……。 てか、ダインさん。 後ろ!! 後ろ!!」
一瞬でも敵から目を離したのだ。
一振りの刃がダインに降りかかる。
とは言え、軍勢と呼べる魔物の半数を屠ったのだ。
そんな一撃を貰う人ではなかった。
「ふっ!」
小さく息を吐きだし後ろからの一撃を躱す。
自身の強化魔法で感覚が研ぎ澄まされたダインに隙はなかった。
一人また一人とゆっくりとだが意識を刈り取っていく。
「いやぁ、はっはっは。 協力者が居てね。 その子の制約魔法が有用だったのでね。 活用させて貰ってるのさ。」
そう言ってダインは一人の少女へと目を向ける。
「彼女は何者なんですか?」
「本人曰く、こちら側の仲間らしい。 もっと詳しい事は現状が片付いてから聴き出す。」
そんなリオルだがダイン程に余裕はないが無傷で敵をあしらい気絶させていた。
「そう言えばセリア殿。 貴方の家族はどうでしたかな?」
今のうちに聞いておこうとダインはセリアに問いかける。
「何、半数は死んじまったさね。 だが、良いも悪いも魔物であり生き物さね。 死ぬ時は死ぬ、それが早まっただけさね。」
「そう……ですか……。 ならば、死んだセリア殿の同法達の為にもこいつらを処理しなければ。」
そう言ってダインは雰囲気が変わった。
「セリア殿、ペパ君。 お二人のお力もお貸しください。」
「もちろんさね。 その為にここに来たさね。」
「はい、もちろんです。 ここは俺の故郷ですから。」
ペパとセリアが同意する。
「ありがとう。 では、お二人は村の西側を任せたい。 ここは私とフォーリーで充分だが村が広く如何せん人数が足りない。 リオルと言う少女も腕が立つが不安が残るのでね。 そんな状況でこそ信頼の出来るお二人に任せたい。」
「分かりました。 任せてください!!」
「いつでも化身化が出来る様にしておくさね。 何かあれば叫ぶと良いさね。 まあ、お前さんならそんな事にはならないと思うがね。」
それだけ言い残してペパとセリアは村の西側へと進むのだった。
「そう言えばペパや」
「何?」
「肝心な事を聞いてなかったと思ってね。 ここまでどうやって来たのさね。 馬車でも一週間はかかるだろう?」
あー、ここで聞かれちゃうかぁ。
そんな事を思いつつ素直に答える事にしたペパ。
「実はさ、ここを襲う様に依頼した本人がどうにかしてくれって飛ばされたんだよね。 確か、名前は……。 そう『アウレウス・ハーヴェスト』って名乗った奴だった。 そいつの能力で……」
「固有名『跳躍』かい?」
ペパは驚いた。
本人が言った力の名前を言い当てたのが紛れもないセリアだったからだ。
「まさか生きてるとはね。 あの時に死んだと思ってたさね…」
懐かしむ様に遠い目をしながらセリアはそう呟いたのだった。




