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思惑と驚愕の事実

人質だった人をセリア達の塒へと避難させてペパとセリアはカキネ村へと急ぐ。

さて、こんなタイミングだが状況を整理しよう。

ばあちゃんの同胞達(かぞくたち)は半数が既に狩られている。

集団で動く魔物を狩れる程の装備と実力があると言う事だ。

ばあちゃん曰く「村を襲ってる奴らはどこかの国の支援を受けてるさね」との事。

思いつくのは一人、ここに俺を飛ばして来た奴しか思い浮かばない。

正確にはあいつの雇い主だが。

よくよく考えるとなんであんなに情報をくれたのか謎だが……。

今は村の皆を助けるのが先決だ。

同胞達の残りはばあちゃんが囮になっている間に逃げたらしい。

無事だと良いんだけど今は考えても仕方ない。

現在の目標はダインさんとの合流と賊の制圧って所かな。


「おいおい……。」

そんな感想しか出てこないじゃないか、これは。

ダインの眼の前にはそんな光景が広がっていた。

と言うより

「なんだこれ!!!? どういう状況だ!!!?」

賊と思われる奴らの目元に黒い靄が掛かっている。

そしてそいつらは武器を振るうが僅かに掠る程度にしか当てる事が出来ないようだった。

恐らくはリオルと名乗った少女の魔法の効果だろう。

「これは……凄いな……。」

「? この依頼が受理がされた時から準備はしていましたので当然かと」

リオルは何を当たり前の事をと言った顔をする。

そんな彼女をダインは素直に称賛する。

制約魔法とはこれ程の物なのか、と。

「これが本来の制約魔法なんですよ。 国が目を付け無茶な効果の上昇を求めた結果が命の弾丸と言う考え方なのです。」

それは吐き捨てる様な、怒りを潜ませた言葉だった。

最後の後継者であるリオルだからこそ言える言葉であった。


「貴様はまだ信用すら出来ん。 が、この魔法は利用させて貰う。 もし俺とフォーリーが死んで居ないならもう少しは話を聞いてやる。」

ダインはそれだけ言い残して賊の処理に向かった。

その後ろで「ありがとうございます」とリオルの小さな呟きが聞こえた。


ダインとフォーリーの戦い方はただただ凄まじいの一言に尽きる。

一度の斬撃で賊を吹き飛ばし、吹き飛ばした賊を他の賊に当てる。

そしてダインがうち漏らした賊をフォーリーが水魔法でダインが戦っている場所へと押し戻す。

押し戻された賊をダインが処理する。

ダイン一人では対処出来ない範囲をフォーリーが補いきっていた。

そんなタイミングでペパとセリアがカキネ村へと戻ってきたのだった。


「ねえ、ばあちゃん」

「何さね」

「ダインさん達ってあんなに凄かったの?」

「当然さね。 この村を救ったと言っていただろう? 実は魔物の半数をダインは倒してるさね。 それなのに無駄に謙虚にしちまって……。」

驚愕の事実だった。

かなりの数だったって村長さん言ってなかったっけ……。

確か、国にぶつかれば半壊はするんじゃないかとか言ってた様な……。

改めて本気で怒らせるのは辞めようと心に誓うペパだった。

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