尋問と緊張
魔法名を叫んだ後に荒れ狂う暴風。
そんな暴風は人質になっていた人達には届いていない。
あらゆる風を支配下に置く風魔法の秘奥の一つ。
セリア以外には使う事を許されない魔法。
一度だけ見せて貰った事があり、その時に理由を聞いた。
「そんなの決まってるさね。 風神に認められた、それだけさね。」
そんな事を言ってたのをペパは思い出し後で聞こうと思う。
そんなタイミングで事態は動く。
暴風にさらされ動く事を封じられた盗賊達にセリアは近づき話す。
「さて、お前達の持ってる情報を話すさね。 そうしたら命は取らないさね。」
遠回しに答えなければ殺すと脅すセリア。
そんな言葉に(散々痛めつけられていたのに……)とペパは思うがセリアに任せる事にする。
「はっ! 誰が話すかって……。 っ!!!」
拒否の言葉を発した瞬間だった。
拳闘士の腕に傷が出来る。
当然だろう。
今のセリアは風と言う名の空間を支配しているのだ。
空気さえあれば視認が出来る場所を切り裂くなんて造作もない。
ただ念じるだけで事足りるだろう。
「別に言いたくないならそれで良いさね。 ただ同族を狩った事に対しての報復も含まれてるさね。」
そう言う度に一つまた一つと傷が増えていく。
強化魔法を使用しているだろうに拳闘士の顔は少しずつ青くなっていく。
かなりの量の血が流れている。
他の盗賊達は動く事も喋る事も出来ない様だった。
「お前さんはこれくらいで良いさね。 お前達、こいつはほっといたら死んじまうさね。 言うかい? 何、言わなくてもこいつと同じ目に合わせる程度で許してやるさね。」
そうして傷を付ける度に風で口を封じて絶叫を上げさせない。
(ばあちゃんこわい……。 二度と怒らせるのは辞めよう。)
そう心に決めたペパは苦笑いを浮かべてその様子を見守った。
一通りの仕事をやり終えたセリアはペパに向き直る。
「さて、ペパや。 なんでここに居るか説明して貰うさね!!!」
え?
俺はなんで怒られるの!?
理不尽に怒られるペパ。
「全く昔から人の心配を掛けて!!! 分かっているのかい!!! あの時だって勝手に一人で立ち向かって!!! 心臓が飛び出るかと思ったさね!!! 目を離すとアリアと一緒にどこかに消えるし帰ってきたと思ったらアリアをおんぶして戻ってきて!!! あの後は私がフォーリーにどれだけ言われたか知ってるのかい!!! 今回はなにさね、学園はどうしたのさね!!! こいつらもペパ絡みじゃないだろうね!!!?」
(な、なにも言えない……。)
次々と言葉を出していくセリア。
そしてふと口調が柔らかくなった。
「全く……。 だが、今は良いさね。 さっきはありがとうよ、怪我はしてないかいペパや。」
「っ!!!」
そんな感謝の台詞。
それを聞いたせいか心配と言う緊張が溶けたペパはセリアに抱きついて涙を流したのだった。
ぐりぃぃぃぃむに
おっと失礼しました。
書いてからその台詞を思い出したのでここで言っておこうと思っただけですはい




