中断と制約魔法
そんな訳で真の決勝戦が始まった。
4チームでの総当たり戦だ。
最初に戦うのは生徒会同士の身内戦。
ユークレスの実力が凄く気になっていたからこの勝負がやりたくて仕方なかった。
と、言うか。
他がお粗末過ぎたのとユークレス&ヨシュアチームの凶悪組がどれほどなのか気になってたんだ。
解説者が要所要所で盛り上げるだけなのは良く分からない戦い方だから解説が出来ないと聞いた。
そりゃね、遠目からはいきなり動きを止めていきなり気絶して最後は力尽きた様にしか見えないもんね。
多分だけどこの力は世界に願うんじゃなくて命令してるんじゃない?
格下に願われるより格上から命令されるって構図が出来るよね。
だから詠唱が邪魔で詠唱を行なう魔法が使えないんじゃないかと思う。
実験しなきゃね……。
そうやって今の自分の力の事を考えていたペパはユークレスとヨシュアの前に立つ。
「師匠からはまだちゃんと習っていませんですね。 この大会が終わったら御指導の程、よろしくお願いするのですよ!!」
そう言ってユークレスはショートソードを逆手に持つ。
そして構えがまるで武術を繰り出す様に構えた。
ペパは気になって聞いてみた。
「それがユークレスの構えなの?」
「はいです。 剣術も武術も見るだけで真似れてしまうので自分だけの戦い方を編み出したです。」
今回の試合はエルネも戦う様にしている。
ヨシュア対策だ。
出来れば速攻で脱落させておきたいんだけどユークレスの構えが不気味で仕方がなかった。
ようやく試合開始の合図が入る。
合図と同時にユークレスとヨシュアが動いた。
ヨシュアはメイドの様なお辞儀をする。
そしてユークレスの動きが早くなる。
強化魔法に類似した物だろう。
そして第一打がユークレスのお腹へのパンチだった。
ペパは当然避ける。
スッと服が裂けた。
逆手に持ったショートソードが避けた位置を通っていたからだ。
「驚いた。 剣が全く見えなかった。 体の位置だけで剣を隠してたの?」
「はいです。 それだけじゃないですよ? 師匠は気が付きませんか?」
そう言われてユークレスを改めて見る。
可笑しいとは思うのだが何が可笑しいのかが分からない。
「? 何かが変だとは思うんだけど……。」
「分からないならこのまま行かせて貰うのです!!」
そうは言うがこちらの|仕込みはもう出来ている。
ユークレスの右手には『Paralyze』の文字を書き込んでいる。
卑怯?
そんなの今更でしょ?
文字魔法を発動しようとした所で異変が起こった。
学園の寮が爆発したのだ。
そして大会会場に数人の男達が乗り込んできた。
「いよぉ、お前ら!!! 楽しんでっか? だがそれもここまでだ!!!」
一人の男が詠唱を始めている。
「日は昇り 日は落ぬ 熱さで全てを焼き尽くせ これは制約である その対価は我が命の火!!」
ヴィレウスが強化魔法で強化して敵と思われる奴らに突っ込む。
発動される魔法、と言うより最後の二節を聞いて焦った様だった。
だが少しだけ遅かった。
「制約魔法!!! サンメテオ!!!」
その魔法は戦争時代、この世界の黒い歴史の禁忌魔法の一つ。
対国家結界破壊魔法と呼ばれる一撃だった。




