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世界の闇と末裔

可憐で艷やかなな女性。

おそらくダインの娘であるアリアとさほど変わらぬ子が手を組みたいと言いだした。

当然だがダインは困惑する。

情報が無い。

今はこの女の子の情報(言葉)が欲しかった。

フォーリーの追撃の構えを横目に聞き返す。

「まず貴様の名は? 手を組むとはなんだ? 村の方ではどうなっている? そして目的はなんだ?」

簡潔に。

知りたい情報だけを相手に求める。

先程、この子は襲撃と言う言葉を使った。

見張りの青年が窓から飛び込んで来た事から確定はしている。

それでも詳しい話を彼女自身から聞きたいとダインは思ったのだ。

昔からの感だ。

そう思う時は何時も正しい事だった。

彼女は敵ではない(・・・・・・・・)と心が告げる。

この村を救った時もそうだった。

必ず乗り切れると確信とまで言えないがそんな予感があったのだ。

これはダイン自身が持つ加護なのだが本人はそれを知らない。

ダインの問いに対して女の子は答える。

「一つずつ貴方の問いに答えを。 まず一つ目、名はリオル・ヴァルヴァッサ。 一様は襲撃者の仲間となっています。」

リオルと名乗った女の子はそこで一度話を区切った。

何か質問は?とでも言いたげにダインに視線を向ける。

ダインは黙り続ける事で先を促した。

「では次です。 現在の村ですが、襲撃を受け被害が出かけています。 私の魔法で少しの被害で抑えていますが時間の問題でしょうね。」


制約。

魔法を使用する際もしくは魔法を覚える際にある程度の制限を掛ける事で威力や効果を引き上げる行為。

戦争等で非人道的な制約を行わせ大規模魔法を使用したのが始まりとされている。

人の命を弾丸とした魔法。

言葉通り、人の命を魔法と言う弾に見立てて高威力の魔法を使用せてたのだ。

一人の命で戦況が変わる。

下手をすれば一国が即座に滅ぶ。

そんな威力の魔法が降り注ぐ。

そんな中でも戦争は継続された。

疑問が浮かぶだろう。

それ程の魔法をどうやって防ぐのか?

簡単であり答えなど既にあった。

同じ事をしたのだ。

威力や効果が上がるのなら制約を掛けた防御魔法を使用すればいい。

一人の命で国が救えるのなら安い物だと。

人の命で敵国を滅ぼし、人の命で自国を守る。

制約と言う行為が浸透してからは不毛な争いや戦争が起き始めた。

一撃、たった一撃を相手の防御を打ち砕くかすり抜けるだけで勝つ事の出来る戦争。

どの国もが欲の為に戦争を仕掛け始めたのだ。

最初は罪人。

居なくなれば疑わしい者を。

最後には無罪の人が自分は死にたくないと言うだけで他人を密告する。

地獄が始まった。

国民を守る為に国民を殺すと言う矛盾を生んだこの行為は即座に禁止行為の一つとして世界のルールとなった。


リオルは制約戦争の生き残りを祖父に持ち、制約魔法と呼ばれる廃れた魔法を扱う一族の末裔であった。

彼女の制約は「威力は持たない」と言う物。

攻撃魔法の使用禁止を制約に効果や範囲、継続時間を上げると言う物だった。

そして彼女には相性の良い闇魔法の才能があった。

相手の認識をズラす。

ただそれだけなのだが少ない魔力で発動でき、対人に置いて強さが際立った。

だからこそ攻撃魔法を使えなくなったリオルはナイフを武器に選んだ。

これもまた相性が良かった。

投擲武器としても応用が出来るのだから。


自分の身の上話をダインに聞かせ戦術や武器まで明かしたのだ。

その特性で襲撃者達に幻覚を見せて致命傷は避けさせているのだとか。

制約の強みである効果の向上である。

リオルは話し出す。

「襲撃の目的ですが……。」

襲撃前の裏ギルドのギルドマスターとローブの男の会話をダインに伝えるリオル。

その話を聞いてダインは怒りを覚えた。

ふざけた話だ。

それだけの為に親身にして貰い、故郷とも言える場所を荒らした者達への慈悲など無かった。

「ふざけるな!! 貴様らの都合で故郷を壊されてたまるか!!!」

ダインはそう吠えて村長宅を飛び出そうとする。

「はい、私もそう思い貴方に接触したのです。 今回の襲撃はこちらだけで阻止したいのです。」

襲撃者達の仲間と自己紹介したリオルもまたふざけた事を言いだした。

「リオルと言ったな、貴様は何者だ?」

ダインは睨む。

返答次第では貴様から殺すと威圧しながら。

「私はアルファの裏側を仕切る者としか言えないのです。」

ダインは舌打ちしフォーリーは溜め息を吐く。

「分かった。 今はそれで納得してやる。」

そう言うと三人は動き出す。

三人は村人達の安全の確保を優先すべくこの話を打ち切って動き出すのだった。

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