表舞台と裏舞台 表準備
「と言う訳で君達、大会に出ろ」
部屋に入るなりヴィレウスにそんな言葉を投げられた。
「は? え? なんの?」
生返事で返してしまった。
アリア・エルネ・ヨシュア・ユークレスも何を言っているんだろうって顔をしていた。
「ああ、すまない。 説明がまだだったな。 実は前期の学園祭が始まるのだ。」
ヴィレウスが言うには、この学園では前期と後期で学園祭があるらしい。
前期では上級生が実力や成果を見せて新入生を自分の学科へ入れようと行われるらしい。
だが前期を始める前に事件が続いた為に少し遅めの学園祭が行われる事になった。
ここからがこの話の本筋だった。
「この大会なんだが実は新入生でも力試しとして登録する事が出来る。 実力を見せるのだし当然だったのだが前の会長までは新入生は出るなと圧力があったらしくてな。 上級生だけしか出れないかったのだよ。」
「はあ、それで俺達に何をしろと?」
ペパは問い返すと
「ああ、そこで最初の言葉に戻る。 大会に出て上級生を叩きのめしてくれ。 調子に乗っている奴ら全員をだ。」
と、ヴィレウスは良い笑顔で言いだした。
「待ってくださいです。 自分とアリアさんは病み上がりですよ!? 無理に決まってますです!」
ユークレスが反論するが待っていましたとばかりにヴィレウスは言葉を返す。
「ユークレス君、君は最近ギルドに通いつめているらしいじゃないか。 しかも調子が戻ってきているとか。」
「それは……。」
「何、アリア君は出させないが君はこの大会で更に調整が出来るのではないか?」
その言葉でユークレスは黙ってしまう。
続けてヴィレウスはペパに耳打ちをする。
(ここで優勝すればアリア君に格好つけれるぞ?)
(なん……だと……!?)
(考えても見ろ。 眠っている間に成長した姿を見せて今度こそ守ると言う気概を見せてみろ。 惚れるのではないか?)
(そ、それは)
(無いとは言えんだろう?)
……
…………
………………
「よし、詳しくルールを聞こう」
ペパが陥落した瞬間だった。
(ふっふっふ、ちょろいな)
ヴィレウスの企みに乗ってしまったが今更であった。
その一部始終を見ていたエルネとヨシュアは頷きながら同じ事を考えていた。
((まずこの人を始末してしまった方が良いのでは))と
問題を持ってくるのはこの人の性質なのではと改めて思うのだった。




