理由と師弟1
書きたかったので直ぐに書きました。
数時間が経った頃に少年が目を覚ます。
「う・・・あ・・・」
「ん?起きたか」
「こ・・・こは・・・」
「今は良いから。水分でも取ってもう少しゆっくりしてな」
「は・・・い・・・」
水を飲ませて寝かしつける。
更に1時間くらいの時間が経った。
もう夜中にはなってるかな?
「ここは・・・?」
さっきよりも言葉がちゃんと出ている。
話せるくらいにはなったかな?
「ここは中央にある宿屋だよ。自分がなんでそんな事になったか分かるかい?」
「えっと、ギルドに行って・・・。あ!あの怖いおじさんはどうなりましたか!?」
「あー、自警団に連れて行かれたよ。何せ君が死にかけたんだからね」
「死にかけた・・・」
少年は青ざめた顔で両手を見ている。
んー名前を聞くべきなのかなぁ。
悩むなら聞いてしまおう。
「所で、君の名前はなんて言うんだ?何時までも君じゃ不便だしね」
「あ!助けて頂いたのに名乗らずに申し訳ありません」
「いや、それは良いんだけどね」
「いやいやいやいや!!命の恩人です!!このお礼は必ず!!!」
「あーうん。取り敢えず名前を聞いても?」
「はい!私の名前はユークレス・ラ・ハルニールと言います!」
ん?
ハルニールってアリアと一緒?
ラって付いてるし貴族とか王族辺り?
今は考えてても仕方ないかな
「そっか、じゃあこっちの番だ。ペパベール・ハーヴェストだ。宜しくね」
ハーヴェストと聞いて驚きの顔をするユークレス。
「あ、あの!つかぬ事をお聞きしますが王国で勲章などを授かったのでしょうか!?」
「勲章?そんなのは知らないよ?」
「そんなはずはありません!ハーヴェストを名乗っているのですから知らないはずはないです!」
やたらと興奮してるな
ハーヴェストねぇ。
そんなに大層な物なのかな。
そう思っているとユークレスが続きを話し始める。
「ハーヴェストとはですね!世界を変えた三英雄全員が名乗った名前なんです!更にその功績を湛えて勇敢な事や国の危機、世界の危機を救った者に与えられる称号になったのです!」
だからダインさんやばあちゃんも教えてくれなかったのか。
て事はもし学園に入学したら面倒毎になる?
え、なんかトラブルに巻き込まれそうだんだけど・・・。
まじかぁ、名前だけでトラブル・・・。
涙が出そうだ・・・。
面倒毎に巻き込まれる未来を感じ取ってしまったペパなどお構いなしに話を続けるユークレス。
「そんな凄い名前をさらっと言った貴方様は何者なのでしょうか!?」
「何者と聞かれてもね・・・。俺は俺としか言えないんだけどねー」
「そんなご謙遜を!本当の事を言ってください!」
「何者でも無いんだってばあああああああああああ」
朝方まで続く質問責めにたじたじなペパだった。
朝
ユークレスが落ち着き一休みしてから皆が起きてきた。
アリアが部屋を訪ねて来て昨日の顛末を聞く事になった。
「えーとですね。まず改めてお礼を言わせて頂きます。本当にありがとうございました。」
礼儀正しい姿勢から頭を下げる。
その振る舞いからやはり貴族辺りなのでは?と思う二人。
「更に改めて名乗らせて頂きます。名をユークレス・ラ・ハルニール。聖都貴族ハルニールの次期跡取りでございます」
「ハル・・・ニール?」
アリアがポカンとした顔でハルニールの名を繰り返す。
「ペパベール様。そちらのお嬢様の名は?」
「え、えーと」
言葉に詰まる。
困っているペパにアリアが大丈夫と言いたげな素振りで名乗る。
「私の名前はアリア・ハルニール。同じ名前だね!」
今度はユークレスがポカンとした顔をする。
ハル・・・ニール・・・!?
驚いた顔をしたが直ぐに気を張った顔に戻る。
「では更に改めてお礼を。ペパベール様、アリア様。昨日はありがとうございました!」
深々と頭を下げるユークレス。
「傷を治したのはアリアだよ。俺はお礼を言われる様な事は・・・」
「傷を治したのは私だけど、助けたのはペパくんだよね?」
「・・・」
言葉に詰まった。
だってさ、恩着せがましい感じがしたんだ仕方ないだろ!?
「この御恩は忘れません」
と、そんな言葉で締めるユークレスだった。
「取り敢えず、昨日はなんであんな事になったのか教えてくれる?」
「はい、実は・・・」
話し始めるユークレス。
聞く所によると、無くなった父がギルドで働いていた事。
仕事に行って行方不明になっている事。
そしてこの都市を訪れると言う手紙が家に来ていたと言う事でギルドに話しを聞きに行った。
で、昨日のおじさんが一番の知り合いだったと聞いて話しをしに行ったが知らないの一点張り。
食い下がっていたら昨日のありさまになったと。
・・・
どう反応したら良いかな?
いや、酔って殺しかけたおじさんが悪いんだろうけどさ。
んー必死に探してるから見境無い?
無さすぎるって言うか。
「じゃあ、この都市には情報も無かったって事?」
「はい、そうなります。意地になって殺されかけたとは自分が馬鹿らしいです・・・」
あ、落ち込んだ
「ま、まあ。自分の父親を探してるんだ。それだけ必死だったって事だよね!」
アリアがフォローを入れるが最初に言葉に詰まらなかったらなぁと思ったペパだった。
ユークレス君の紹介回になってしまいました
次回
理由と師弟2




