旅行準備
最後に旅行したのが高校生の時の修学旅行だったからなんやかんやで結構経つもんだ。
「儂も年をとったものよう…」
「私、おじいちゃんと付き合ってるつもりはないんだけど。」
前言撤回。
「いやあ、まだ僕ぴっちぴちだなあ。」
死語である。もう誰も使ってないんじゃないかな…
「ま、蓮がおじいちゃんになっても私好きよ?」
「ありがとうございますー」
「なによ、その反応は。」
と不満そうな僕の王女様は僕のことを蹴ってくる。なかなかに痛い。
「はるさんはいつから準備するの?」
「少しずつ準備しないと後々大変だかし、私も作り始めるから蓮もさっさと荷物、作っちゃいなさい」
そうはいっても僕が最後に旅行に行ったのは高校生の時の修学旅行だったからいまいち何をもっていけばいいのかよくわからない。
夜、部屋の電気を消して見回りの先生にばれないようにゲームとか俗にいう恋バナとかしてたなあ、懐かしい。
今思うと、まあ絶対に先生にはばれてたはずなんだけど、あまり騒がなければ入ってこなかった。見逃してくれてたんだろうなあ。さすが先生。
まあ、そんなことはさておき荷造りである。
とりあえず洋服とか靴、ゲーム類とか持っていけばいいかな。あとはスマホの充電器と充電池とかを持っ
ていけばいいかあ。
あとはトランプとか、3DSとか持っていけばいいのかな。
今どきはスイッチの方がいいか。
それとガイドブックを後で買っておいておこう。あ、でもどこに行くか詳しいの聞いてないな…。
本当に一週間後、行くのかなあ…
「そういえば僕、家族とか学校行事以外で旅行に行くのって初めてかも。」
「あら、そうなんだ。蓮の初めて、もらっちゃった。」
「別の初めては僕がもらいましたねー。」
黙るはるさん。
そっちの方向を見てみると、顔がみるみる赤くなっていく。
「あれ、初めてじゃなかったんですか…?」
至極残念そうに、わかっているのにも関わらず聞いてみる。
さっきの仕返しである。のび太君だって、毎回ジャイアンにいじめられてるわけじゃないんだぜ!たまに
は仕返ししたりするんだ。
あ、でもこれだとのび太君がジャイアンとアーッな関係みたいじゃないか。
想像するとなんか嫌なのでやめよう、うん。
「は、はじめてに決まってるでしょ。」
「知ってました。」
蹴られた。痛い。顔が真っ赤でかわいいからむしろご褒美まである。
さ、準備を終わらせよう。