13.第八班の準助手、お昼ご飯が食べたい
大変お待たせいたしました。
「そもそも~、魔法使いの中で魔力特性を持っている魔法使いが約半数。その中でも~五感系に分類される魔力特性は少ないんだけど〜、何らかの特徴を持つことが多いから……。純粋に魔力を感じ取るのはひっじょ〜にレアなの!」
「魔力を感覚として捉えるタイプの魔法使いを幾人か知っているが、匂いで分かるだとか重さがあるだとか他者に理解不能な感覚ばかりだ。視覚で捉えているということは他者に指標として説明がしやすく、実験のデータとの裏取りもし易い。優位な能力であると言えるな」
魔力特性が身体能力に関するものの確率は七割で、残り三割はそれ以外になる。例えば氷が出せる等の概ね魔法でも実現可能なものや再現不能な特異な性質があるものがそれ以外に該当するらしい。
また、身体能力に関する魔力特性の中でも、単純な身体機能強化系が八割、特異な性質があるものが二割らしい。例えば脚力強化や腕力強化は身体機能強化、人外生物の声が聞こえたり、その存在の目視ができるものは特異な性質に分けられる。
余談だが、五感に関する魔力特性はそれぞれが約一割の比率のため、ラシェールカのような複数の魔力特性を得る確率はとんでもない数字になるようだ。
魔力特性は意識して発動するタイプと常時発動しているタイプに分かれ、それぞれ能動発動型・常時発動型と呼ばれている。
魔力特性の説明をする際には簡易に伝えるだけならば通名を伝えるだけで良く、正確に伝えるのであればタイプや発動条件も伝えるんだとか。ニアラローズの場合は視覚制限型、物品の拡大視が得意な”鷹の目”となるらしい。なんてややこしい。
「そういえば~、未来視の条件も虱潰しに確認する事にはなると思うんだけど、色々確認が終わった後は~ラシェールカちゃんはどうしたいのかな?」
「へ?えっと、どうと言われても……」
「基本的に”魔力視”や”未来視”を利用した研究の協力が基本的なお仕事にはなるんだけど~、私達って研究室の所属だからね~、何かやりたいことがあったり~、思いついたりしたら~、何でも言ってね」
「かんがえておきます……」
「わ!もうお昼過ぎちゃってる~……ごめんね~、お腹空いたよね。う~ん……ラシェールカちゃんは初日だし、今日は食堂に案内するね!」
やりたいことなど、今まで考えたこともなかった事を言われてしまい、ラシェールカは咄嗟に返事ができなかった。何となく目的もない空っぽな自分を自覚してしまったような気がして気が滅入る。ニアラローズは変わらず美しい顔で手早く荷物を片付けにこにことラシェールカを誘う。
「ラシェールカちゃんはさ、やりたいことが見つからなくて不安?さっき、捨てられた子猫みたいな顔してたから」
「えっと、多分……そうです」
「別にやりたいことなんかなくても良いんだよ~、ただね、もしやりたいことができた時に諦めないようにして欲しいな~って私は思ってるよ~、って言いたかっただけだからね!……それに、今日はジャネライラーくんと私だけだったけど、本当は第八班ももっと人数がいるんだ。研究内容ごとに部屋を分けて使ってるからそのうち皆の事も紹介するね~。マキシュライダムくんっていう超無気力な子が居たり、毎回爆発で部屋を吹っ飛ばしてるラワライヤンちゃんとかも居るから、一般人だとちょっとくらい変な人でも個性の範疇に入るし!」
「爆発もするんですね……」
「毎回爆発させてるのはラワライヤちゃんだけだけどね~」
ニアラローズはマイペースなそもそも~、魔法使いの中で魔力特性を持っている魔法使いが約半数。その中でも~五感系に分類される魔力特性は少ないんだけど〜、何らかの特徴を持つことが多いから……。純粋に魔力を感じ取るのはひっじょ〜にレアなの!」
「魔力を感覚として捉えるタイプの魔法使いを幾人か知っているが、匂いで分かるだとか重さがあるだとか他者に理解不能な感覚ばかりだ。視覚で捉えているということは他者に指標として説明がしやすく、実験のデータとの裏取りもし易い。優位な能力であると言えるな」
魔力特性が身体能力に関するものの確率は七割で、残り三割はそれ以外になる。例えば氷が出せる等の概ね魔法でも実現可能なものや再現不能な特異な性質があるものがそれ以外に該当するらしい。
また、身体能力に関する魔力特性の中でも、単純な身体機能強化系が八割、特異な性質があるものが二割らしい。例えば脚力強化や腕力強化は身体機能強化、人外生物の声が聞こえたり、その存在の目視ができるものは特異な性質に分けられる。
余談だが、五感に関する魔力特性はそれぞれが約一割の比率のため、ラシェールカのような複数の魔力特性を得る確率はとんでもない数字になるようだ。
魔力特性は意識して発動するタイプと常時発動しているタイプに分かれ、それぞれ能動発動型・常時発動型と呼ばれている。
魔力特性の説明をする際には簡易に伝えるだけならば通名を伝えるだけで良く、正確に伝えるのであればタイプや発動条件も伝えるんだとか。ニアラローズの場合は視覚制限型、物品の拡大視が得意な”鷹の目”となるらしい。なんてややこしい。
「そういえば~、未来視の条件も虱潰しに確認する事にはなると思うんだけど、色々確認が終わった後は~ラシェールカちゃんはどうしたいのかな?」
「へ?えっと、どうと言われても……」
「基本的に”魔力視”や”未来視”を利用した研究の協力が基本的なお仕事にはなるんだけど~、私達って研究室の所属だからね~、何かやりたいことがあったり~、思いついたりしたら~、何でも言ってね」
「かんがえておきます……」
「わ!もうお昼過ぎちゃってる~……ごめんね~、お腹空いたよね。う~ん……ラシェールカちゃんは初日だし、今日は食堂に案内するね!」
やりたいことなど、今まで考えたこともなかった事を言われてしまい、ラシェールカは咄嗟に返事ができなかった。何となく目的もない空っぽな自分を自覚してしまったような気がして気が滅入る。ニアラローズは変わらず美しい顔で手早く荷物を片付けにこにことラシェールカを誘う。
「ラシェールカちゃんはさ、やりたいことが見つからなくて不安?さっき、捨てられた子猫みたいな顔してたから」
「えっと、多分……そうです」
「別にやりたいことなんかなくても良いんだよ~、ただね、もしやりたいことができた時に諦めないようにして欲しいな~って私は思ってるよ~、って言いたかっただけだからね!……それに、今日はジャネライラーくんと私だけだったけど、本当は第八班ももっと人数がいるんだ。研究内容ごとに部屋を分けて使ってるからそのうち皆の事も紹介するね~。マキシュライダムくんっていう超無気力な子が居たり、毎回爆発で部屋を吹っ飛ばしてるラワライヤンちゃんとかも居るから、一般人だとちょっとくらい変な人でも個性の範疇に入るし!」
「爆発もするんですね……」
「毎回爆発させてるのはラワライヤンちゃんだけだけどね~」
研究をしているだけなのに毎回爆発させているのは、まさしく絵に描いたような『狂った魔法使いたち』だと思ったが、今日からは自身もその仲間入りを果たしたと思うと何とも言い辛い気持ちだ。一般人はよく使う単語だが、もしかしたら実際の魔法使いは気を悪くしてしまうかもしれないので、ラシェールカは言葉を飲み込んだ。
ニアラローズはマイペースに見えて周りをよく見ている気遣い屋だ。ニアラローズの言葉はしっかりとした重みがあって、信頼の置ける上司だとラシェールカは思った。意外としっかりしていて物怖じせず話をしてくれるニアラローズにいきなり『狂った魔法使いたち』みたいですねと言う勇気はラシェールカにはなかった。
「さて!ここが食堂だよ~うちの研究室から近いのはここ、第二食堂だよ~。他にも食堂があって、内装とかが違うから、慣れてきたらほかの食堂に行ってみると面白いかもよ~。ちなみに、ここはモダンなカフェモチーフらしいよ~」
「あ、あの!先日占いをしてくださった方、ですよね……?あ、申し遅れました、わたし、マイリーアンと言います。先日はきちんとしたご挨拶もできなくて失礼しました。第二課第三室第五班で医療分野の研究助手をしています。お会いできて嬉しいです」
「へ?あ、先日の……」
カフェで席を探していたところ、肩口で切り揃えられた赤毛の少女に声を掛けられた。小動物めいた仕草には見覚えがあった。先日ジャネライラーに検査と称した実験に付き合わされていたマイリーアンで間違いないだろう。じりじりと距離を詰めてくるマイリーアンにこんなタイプだっただろうかと首を傾げていると、ニアラローズがこっそりと耳打ちをしてくる。
「ラシェールカちゃんの知り合い……?」
「あ、先日ジャネライラーさんにはじめてお会いした時に、私が占いをした方です」
「ジャネライラーくんが人体実験した子か~」
「今からお昼ですか?よかったらわたしと一緒にお食事しませんか?」
キラキラした顔でラシェールカを見つめているマイリーアンの目にはニアラローズが映っていないようだ。誰もが振り返るレベルの美少女顔なのにも関わらず、だ。ラシェールカは、改めて自身の魔力が齎す影響が恐ろしく感じてしまった。
拙作をお読み頂きありがとうございます。
次話は11/25 18:30の予定です。




