11.第八班の準助手、教わる
家族に体調不良者が出たため、今回も短めです(約1400字)
短めになってしまったので、用語とかの説明回その①っぽい感じです。
ニアラローズはのんびりとした口調にほわほわとした雰囲気の美少女だが、班長だけあって人に教えるのがとても上手だった。横でぶつくさ何かをつぶやいているジャネライラーは、専門用語を相手も知っている前提で話すタイプなので論外だ。
生物には例外なく魔力を持ち合わせている。その魔力を用いて超常現象を起こすことのできる人物=魔力の放出ができる人物を魔法使いと呼称している。魔力の過多も関係がないわけではないが、幼少期に確認されていたのは超常現象を起こすことのできる一定以上の魔力放出があるかどうからしい。
「つまり、魔法使いが減ったっていうのは~魔力を放出できる人物が減ったって事だね~」
「魔力なしと言われる方たちも魔力は持っているって事でしょうか……?」
「ちょっとアレな話なんだけど~……。魔力は例外なく全ての生物が有していて、それは微生物とかもそうなのね。それで~人間に限らずなんだけど……たま~にね、ものすっっごく魔力が少ないとか逆にものすっご~く魔力が多いパターンがあるの。少ないパターンだと、魔力が無いわけじゃないんだけど……ものすっっごく少ないから……。家電とかに要求される最低限の出力に足りない事が、ね?」
「はぇ~すっごく分かりやすいです」
魔力形質とは魔力の性質や特徴の事である。一卵性の双子だったとしても完全に一致することはほぼ無く、魔力形質の相性はそのまま相手との相性なんだそうだ。魔法使い以外の一般人で”なんとなく相性が良い/悪い”という感覚は多くは魔力形質の相性から来ているそうだ。また、魔法使いの魔力共鳴現象というものがあり、魔力を使う環境下で互いの魔力が共鳴し、通常より高い効果が得られる事もあるそうだ。魔力の共鳴中は相性が良ければ多幸感を得られるが、相性が悪いと昏倒してしまうこともあるらしい。その為、魔法省では万が一の魔力共鳴を考慮した人事がなされているらしい。
「この間、私が説明したであろう」
「今までの知識のおさらいも兼ねてるからね~複数人からアレコレ言われたらややこしくなっちゃうので〜ジャネライラーくんは〜数字とにらめっこでもしててください~」
魔力特性とは、魔法使いの中で約半数が持ち合わせる何らかの特殊な性質の事らしい。ラシェールカの”未来視”がそれに該当する。ニアラローズも”見る”事について魔力特性を持っており、端的に言うと物凄く視力が良いとの事。どのくらいかと言うと、集中すれば裸眼で微生物の確認ができるらしい。魔法使いは本当に人間離れしている。
ちなみに、過去のデータに似た効果のものが有ったとしても微妙に効果が違ったり、本人の適性の兼ね合いで出来る出来ないが変わってくるそうだ。そのため魔力特性の効果の中で最も適しているであろう名称で呼称されているらしい。ニアラローズの魔力特性は”鷹の目”と呼ばれており、遠くの物をよく見える性質だとカテゴライズされているんだとか。
「私の場合は~”鷹の目”っていうより”顕微鏡”って感じだけどね~。あ、もちろん遠くの物も良く見えるよ!遠くを見てる状態での視力は30.0までは確認したんだけど、それ以上はその時の設備の限界とかで確認してないんだ~」
「え、えぇ……想像がつかない世界ですね……」
「だから、よく見える私と名付けで繋がりができたラシェールカちゃんは、前よりも〜っと色んな物が見える用になってるかもしれないんだよ〜?」
拙作をお読み頂きありがとうございます。
家族が入院してしまったので次話は10/25 18:30の予定です。(早く投稿できたらします)
次話こそはいつも通りの文字数で投稿したいなと考えております。