突如の異変
キンッ…!!
刃物と刃物がぶつかり合う音が…
自分は、恐る恐る目を開け、状況を確認しようと…目の前では刃物同士つばせり合いがくりひろげられていて…
「………逃げてください」
「逃げてください!!」
目の前の女の子がそう叫ぶ、その大きな声は自分を奮い立て俺は慌てて体勢を立て直す。女の子はニメートルもあろうかとする、黒ずくめの男と一歩も引かずに闘っている。
『ちっ…またお前か』
男がそう言った、女の子と男は今までに会ったことがあったのだろうか…いや…今はそんなことよりも…自分は相手を恐る恐る見る
『ちっ…ぶが悪いな』
そう言葉を吐くと…いつの間にか相手は消えていた。
「………大丈夫ですか??」
「大丈夫ですか??」
助けてくれた女の子が俺に声をかけてきて
「あっ、あぁ…君は一体…??」
「私はミユです、お教えしなければならないことがたくさんあるので、まずここから離れなければ、またアイツが…。」
「わかったが、どうすれば…なにがなんだか…」
それは数日前からのことだった
俺は、この頃おかしな夢を見る
他人の記憶から自分という存在がなくなっている、日々その夢を見ている、そのせいかこの頃なれてきた…なれると言っても辛いものは 辛い、しかし…それが実際となることとはしらずにいた。毎日のようにだらだらと学校に登校する、日々くだらない学校生活が続くのがなにか心無しに嬉しかった…
「よっ!!おはよ仁」
仲がいい親友と言える存在…亮…竹島亮が声をかけてきた
自分の名前は仁
ただ平凡に生きるのを望んでいるそこら辺にいる高校生
成績も良くもなく悪くもなく、至って普通だ
言えるのは…運動神経がましなぐらいだ。
「おはよ亮、調子はどうだ…??」
「やはり休み空けは辛いな」
亮とくだらない話をしながら学校に着いた。
亮とはクラスが違うので別れる。
俺は朝のチャイムと同時に教室に入った
ギリギリだ…
「またギリギリなの??もうちょっと早く来てね」毎朝のように同じ事をいう懲りない女先生だ…
朝のSTはやはり眠い、だが一つ
「この頃不審者が多いから気をつけてね。」と、なぜか元気がない先生に違和感を感じたが、しかし眠さには勝てない…放課後
いつも通りに下校、あいにく部活動には所属していない
「ただいまー」
誰もいない家で大きな声をだす、俺は独り暮らしなのだ両親は交通事故で死んだと、おばさんから聞いている。
そのため幼なじみの「まゆ」が料理を持ってきてくれる、それが毎日…感謝をしている
いつものまゆが来る時間まで余裕がある…一眠りでもするかと呟きながらソファーに転ぶ………
「………はよ」
「おはよ…………」目を開けた時にはまゆが目の前にいた
「あっ…おはよ」
俺は眠りすぎてしまった、時間は完全にまゆが帰っている時刻…
「ご飯はできているよーもう帰るね??」
自分が起きるまで待っていてくれたのだった…「わっわりぃ…毎日ごめんな…」
「気にしないで…私はおばさまに頼まれた事をしてるだけだから」
自分の母親はまゆになにを言ったのかがわからなかった…が
「せめて家まで送らせて…この頃物騒だから…」
まゆは下を向きうなずいた…
早速家まで送っていくことにした。
「この頃不審者が出るんだってさ」と
まゆは
「こっ…怖いね」
外は真っ暗で人通りもよくない道を二人で歩く
こんな日が毎日続く事がどこか嬉しく、温かく感じられる
そうこうしているうちにまゆの家に着いた
「ありがとね??また明日…」
「じゃあね」
と返事をする
それが、今のまゆとの挨拶が最後になるとは。
帰り道さすがに一人は怖い…少し小走りで家の前につく…
その時
「!?」
なにかの殺気を感じ振り返る…一瞬ニメートルもあろうかとするなにかをみた…人のような姿はしていたがはっきりと見えなかったのだ…
「気のせいか」
ご飯を食べ…風呂に入り寝ることにした。
ぐはぁあぁー
大きなあくびをして朝を迎えた
「お母さん お父さん おはよ」今そこにいない存在に手をあわせる。
自分の両親はこの世にいない…交通事故で死んだのだ。
だが俺は、その現場にいた…それはただの事故じゃないと確信できる、なぜなら あるものが 自分達を…
自分はまだ、小さかったからなにも言えないが…確かに覚えている…
「くっ…」
またいやのものを思い出してしまった。
「まぁ 時間がないし 急ぐか…」
ぶつぶつ呟きならが…支度をする……毎日と同じ生活のはずだったが…。
家を出て 学校に向かう いつものように いつものように…………
まゆを見かけた
「よっ おはよ」
「………………」
「どうした??」
まゆは見たこともないものを見たような顔をして
「…アナタ………誰??」
と…ただ一言
「うん………??」「同じ制服を来てるから………あなたは 転校生??」
「なっなにを言ってるんだ!?」
自分はなにを言われているかがわからなかった、だが脳裏によぎったのは 『夢』と同じ
毎日 見る夢と…
「良かったら一緒にいかない??」
思いもかけない 言葉だった
「毎日 この道を 誰かと 一緒に歩いてたんだけど…」
俺は、少し落ち着きをもどしていた…
「………少しは 記憶には残っているんだと」
「なにか言った??」
「いや いいよ…先に行っといて??」
自分は下を向きながら
「そうなの??遅刻しないでね」
彼女の横顔はなにか優しかった
このまま、自分が学校に行っても居場所があるのか…いいや、多分ない
なぜ、こんなことが起きているのかが……
自分は…まず全員にこの現象が起きているかを確かめた………少しの希望をもって…まず片っ端に電話をかけたが……誰も 俺のことを知らないし 覚えてもいなかった…
これが 現実か夢かは検討が ついていた
「これは 現実だ」
だが なぜ…俺だけ??
その時だった…
「!!??」
目の前に 奇妙な人がいる
全身を黒のコートでおおっている、体長ニメートルはある長身だ…
ただでさえ冬は終わり暖かい時期なのに、なぜコートを…
そんな ことを考えていると…
相手が、こっちに向かってくる…しかもものすごい早さで………
その瞬間
相手の拳が
自分に向かってくる
自分は間一髪でかわす…
「なぜ 殴ってきたんだ??」
『……………殺す』
「はっ!?」
『殺すぅうぅぅー』
相手はそう言うと、左手から刃渡り30センチは あろう刃物を出し相手は襲ってくる
また…間一髪でかわすが体勢をくずし、相手がくる…もう…ダメだと考えた…。
今日の出来事を思い出していた…
もう何が起きても 平気だ…この時点で混乱しているのに
「悲しくなるぜ………」
まわりから なにか 変なオーラが自分達を包む…
………………
一瞬で 場所が変わった
「瞬間移動です」
ユウはそう言った
「あっあぁ…」
だいたいはけんとうはつく…まだ、大丈夫理性はついてる
「まず ここは 私達 白宗教 【ソーレンドゥーサ】の 教会です」
「そして あなたは 命を狙われています…」
言ってることがわからない
自分は恐る恐るきいた
「なぜ??」
「それは アナタが邪魔だがら」
単刀直入に答えられた
「邪魔??なんのだよ、命を狙われることなて」
「存在が邪魔なんですあの【リーカンパラデューサ】にとって」
「ならなぜその リーカンなんとかに俺は狙われなきゃならない…」
「なぜなら【リーカンパラデューサ】は今、人類の全てを支配しようとしています」
「そして仁さんあなたは【リーカンパラデューサ】の企みを阻止する力があるからです、だからアナタは友達から存在を 消された、存在を消されたからにはアナタが死んでも、誰も気にしなくなる、事件にもならなくなる…この世にいない人が死んでも事件にはなりませんからね…………仁さん【人間機関】をご存知ですか??」「人間…機関??なんだそれは何かの保健所みたいな場所か??」 仁さんはなにもしらないのですか??