第一話 作戦会議
「気がつくと俺は頭から血を流し死にかけていた。 周りには見たことのない人間が凶器を持って人間を虐殺しては笑っていた。俺はそれを黙って見ていた。」
そんな物語みたいなことが起きたらどれほど嬉しいことか。
「まぁ、起きないんだけど。」
俺は魔物を殺す仕事を目指す人間が通う学園の生徒だ。そして俺は別の世界から転生してきた。いわゆる転生者というものだ。
「なに考えてんの」
「なんも」
と、俺に話しかけてきたこいつはカルラ数少ない俺の話し相手だ。と、誰にやっているのかもわからない紹介をする。こいつは俺が転生者ということを知らない。というか、この世界の住民の誰も知らない。
「明日体育祭なのに緊張感ないんだね」
「僕は体育祭が大嫌いなもんでな、そうゆうカルラも余裕そうだけど」
「まあ、訓練したことをするだけだし、そんなことより体育祭嫌いってなんかあったの」
「べつ、大したことないよ。人と関わるのが嫌いなだけだよ」
本当に人間と関わるのは大嫌いだ。カルラも話し相手というだけで友達ではない。
「なんでお前は僕と関わるんだ」
「ダメなの」
「そりゃ僕が嫌だもん」
と他愛ない話しをしていると
「きゃーーーー!!ハク様!!」
「カッコいい」
と、歓声が聴こえる
ハクとは、成績優秀で顔も良く、親がこの国最高の部隊とまでいわれる部隊『ホープ』の部隊長カイラという、恵まれているやつなのだ
「はぁ...またあいつ、女の子連れてるの?」
するとハクは歩み寄ってきて
「やぁカルラ、今日は一緒に遊ぼうよ」
「いつも言ってるけど、鍛練しないとだから」
「1日ぐらいやんなくても変わんないと思うけど....まぁ、いいやまたねカルラと、落ちこぼれさん」
というとハクは去って行った
『落ちこぼれ』というのは俺の通り名だ。なぜかって、この世界には能力というものがある。例えば、火を起こしたり、テレパシーを使えたりと様々だ。だが、俺には能力がない。そのせいで俺は『落ちこぼれ』なんて言われる羽目になった。
「これだからハクは苦手なのよね」
はぁ、とため息をつきながらカルラが言った
「べつ私は貴方のことは落ちこぼれなんて思ってないから安心して」
「別になんとも思ってないよ、幼稚の言うことなんて」
「貴方って言葉に結構毒があるよね」
と、話したり、授業を受けて1日が終わった。
そして次の日。
「体育祭かぁ...ダルい」
「そんなこと言わないで一緒にがんばるよ」
「カルラって、そんな優しかったけ」
「......あれ...おかしいないつも通り接してるんだけどな」
「冗談だよ,冗談」
こう言わないと殺される、それぐらいヤバいやつなのだカルラは
「で、貴方の個人戦の対戦相手誰なの?」
「僕か、僕の対戦相手はキリトっていうやつだ」
「は、あのキリト!!」
と、珍しく大きな声をあげるカルラ
「あのキリト!!って、いうぐらいすごいヤツなのそいつ」
「この学園でトップクラスの実力よ。ていうか逆に知らなかったの」
「情報にはうといもので」
と、てきとうに返しながら面倒くさいことになったなどうするかと考えていた
「おっいたいた、お二人さんおはよう」
こいつは紅葉、部隊が一緒でなかなかの実力者だ
「で、今日の団体戦の作戦どうする?」
と、言う紅葉
「いつも通りでいいだろ」
と、返すと
「それがダメだからこうやって来てるんだけど。相手はハクの部隊だからね、しっかり考えないと返り討ちに会うよ」
そう、紅葉が言った通り今回の対戦相手はハクの部隊なのだ体育祭でハクと戦わないといけないなんて最悪でしかない
「でもどんだけ頑張って考えてもねぇ...」
と言うカルラに「そうなんだよなぁ」とため息をつきながら俺を見てくる紅葉
「こっち見んな」
俺は人間の言うことに従いたくないのでいつもこいつらの作戦を無視して戦っている
「じゃあ...結局いつも通りということでいいよね」
と言う紅葉
「それしかないしね」
と、カルラが返した
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