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第一話

オリジナル書き始めたのでハーメルンから飛んで来ました。多少のガバがあると思いますが温かい目で見てもらえると助かります

2019年7月深夜


 沖縄硫黄鳥島沖


 暗闇の中で3つの機影が後ろにA/Bアフターバーナーの炎を吐きながら海面スレスレを飛んでいた。


 その中に特に特徴的なシルエットを持つ機体がいた。単発エンジン、可変翼。かつてアメリカと並び競争をしていたソビエト連邦が生み出した機体。その名はMig-23。先代のMig-21と共に世界中に輸出された機体。第五世代機が現れた今も先代Mig-21と共に現役だった。それはこの世界の日本海軍機としても同様だった。闇の中を飛ぶMig-23。識別名TAGネームはフロッグマン。2機のF-2Aを引き連れ目標の艦隊へ誘導する。


ーーまるで校外学習の引率者だーーMig-23のパイロット小倉 悠斗はそう思った。それにしてもフロッグマンとはよく言うものだ。敵艦に突き刺さる対艦ミサイルを二本持ちF-2A2機を率いる者をカエル男呼びとは……まあいい。目標まで250km。MTIレーダーに表示される艦隊はミサイルの射程圏内にある。今の所は敵機の一つも見えない。どうやら連中は早期警戒管制機すら飛ばして無いらしい。これ以上のチャンスはないだろう。我々は海面スレスレを飛行中。連中には発射したミサイルが見えることはない。俺は僚機にミサイル発射を命令した。


 仕事任務は終わった。それも、駆逐艦6隻撃沈の大戦果を上げて。しかし表彰台に俺は立たない。そこには偽の英雄が立っていた。そいつの名は島原貴之。イケメンで最新鋭機F-35JAのパイロット。それとあの2機のF-2Aのパイロット。初出撃で叙勲とは運が良いな。次は生き残れると良いが。島原は総理大臣の息子。総理の息子が自ら前線に出て最新鋭機を駆って戦う。これ以上の宣伝は無いだろう。そう考え喉まで出てきたあくびを噛み殺す。それに二隻沈めた機体が旧式。それも仮想敵国の機体。連中はソレが気に入らないのだろう。俺自身はあまり目立ちたくないので正直ありがたいが。かつて親ソ連政権がライセンスを取得し日本仕様に改造され導入されたMig-23J。サハリンの資源開発計画参入の見返りとも呼ばれたらしいがF-15Jと共に基地から飛び立つ姿はさぞ奇妙だったろう。


 


 


 ーー叙勲式が終わり俺は基地にもどるために足早に駅に向かった。速く愛機に会いたいというだけでなくめんどくさい連中の相手は御免だからだ。


 


 ネメシスと呼ばれる正体不明のクソったれが現れて2年。艦艇・航空機・装甲戦闘車輌に姿を変える連中を相手に各国が戦う中、日本は専守防衛と政治という鎖によって大きな被害を受けてしまった。それを鑑みて国会は正規軍を持つことを決めた。だが何もかもが遅い。自衛隊は消耗が酷く近海の敵を追い返すのがやっとだった。金持ちは内陸部に逃げた。それも持たざる者を置いて。俺はそんな地獄でも戦う。俺は持つ者ではなく持たざる者の味方だからだ。逃げることも出来ない人間を守るために俺は戦う。金持ちに媚びへつらう連中など眼中に無い。何が不良軍人だ。俺の考えは正しい軍人の心の持ち方だろうに……まぁいわせておけばいい。そう思い基地行きの列車に乗った。

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