第3話:搭載チート兵器
「それでは次に武装システムについて説明しますが実際に見たほうがいいかと思われますので」
藤田の案内で乗員達が“雪風”の甲板に移ると第一番砲塔を指差して説明する。
「50口径朝霧式13cm連装砲×2基を搭載していますが弾は積んでいませんと言うか不要です。大気中に浮遊する極々微小のプラズマ粒子を取り入れて増幅装置を以て増幅させて圧縮装置に送って凝縮させて撃ちだす仕組みです。ちなみにレールガンより初速は速くてどんな物質も命中すれば木っ端微塵です」
藤田の説明に富嶽はプラズマ粒子について疑問が生じてそれについて確認すると藤田は当然、その処置もバッチリですと太鼓判を押す。
「富嶽艦長の言う通りでプラズマ粒子は直ぐに大気中に拡散してしまうのでそれを閉じ込めないといけないのですが解決方法として、打ち出した瞬間に磁気シールドがプラズマ弾全体を包み込みますので威力が逃げる事無く目標を消滅させます。これは言っておかねばならないのですが一分間に百発のプラズマ弾を撃つことが出来ます」
「……再度確認しますが本当に物理的な砲弾は搭載しないのですね? ほぼ無限に撃ち続ける事が出来ると言う訳ですか?」
富嶽の質問に藤田はええ、そうですと言うと砲雷科の面々が唸り声を出す。
極めつけは砲塔内は基本的に無人で全てCICルームで操作可能だという事でCIC担当メンバーは緊張感を増す。
「続いて……朝霧式AE61センチ4連装“反物質亜光速魚雷”×2基の説明に入りますがこの魚雷の特徴は破壊力を調整できる代物で最大出力に設定した場合は南極や北極の超巨大氷山をも木っ端微塵にする威力がありますので使用方法を間違えれば地球規模級の災害を与える事になります。この魚雷を出撃時に四十発を艦内に運び入れます」
藤田の説明に富嶽達は常識外の事が次々と目の前に現れたので頭がパンク状態になっていたが東郷は平然としていて頷いている。
「対空兵器や対ミサイル兵器用として“二十五ミリ三連装自動レーザービーム”×五基を設置しています。勿論、雲霞の如く来襲する敵機をも確実に撃墜する! 一分間に三百六十のビームが放たれるので一瞬で数千、数万機の大編隊も羽虫の如く撃ち落とされるだろう」
富嶽は改めてまじまじと“雪風”を凝視する。
確かに外見上は終戦時における様相を示していたが内情はとんでもない艦船だと改めて思うが正直言って度肝を抜かれていた。
「最後の兵器になりますが甲板上にSEL方式の小型ドローン兵器が格納されていてその用途は兵器管制室で用途を都度変更できます。対潜ドローンロケット・対艦ドローンロケット・対地ドローンロケットですね。このドローンロケットは時速マッハ七で撃ちだされてCICで入力した目標に向かいます。これを右舷甲板に三百基、左舷甲板に三百基の合計六百基が設置されています。大きさですが一つ一つのドローンロケットは各五センチ四方の立方体の形をしています。そして、それを可能にしたのが乗員を少なくして弾薬庫を設置しなかったからです。そうそう、言い忘れていましたが一基と言っても一発ではありませんよ? 一基につき二十発ですので一斉攻撃すれば一万二千発のドローンロケットが垂直に発射されます。威力ですが……そうですね、例えを出すと全弾撃てばニューヨークマンハッタン島全体が更地になりますね。たった一発だけで数万トン級の戦艦や空母も撃沈可能です」
藤田の説明に富嶽は絶句しながらもその内部エネルギー源の正体はと質問すると藤田はよくぞ聞いてくれましたと言わんばかりに口を開く。
「反物質エネルギーで物質と交われば物質を構成している組織が反発しあい消滅する物です」
藤田の説明に皆は完全に理解できていなかったが簡単に言うと世界最強と言ってもいい程の究極兵器を搭載している事は分かったのである。
藤田は出撃まで二月あるのでそれまで集中的に取得できると太鼓判を押す。
「藤田さん、攻撃手段は了解しましたが防御システムはいかがでしょうか?」
「ええ、今からその疑問に応えますが結論から言うとこの“雪風”の装甲に傷を付ける存在は昭和から令和の間に存在するいかなる兵器もありません。“雪風”のプラズマ弾でも僅かに数ミリへこます程度です」
断言する藤田の説明に富嶽達は先程以上に驚愕して沈黙状態であった。
そして艦内に入ると入口に艦内地図が貼られていてその地図は艦内各所に貼っているので早く覚える事を推奨する。
艦内の状況だが天井の電灯はLEDで全ての電気システムは、第一種永久機関により発電されている。
「短時間で説明は出来ませんが少なくとも十数年間は快適に過ごせるかと。娯楽設備も充実していますし」
その時、朝霧翁の秘書の一人がやってきてドック輸送船“いず”の艦長達が到着した事を報告すると朝霧は藤田に全員と対面させようと言うとそれを受け入れた藤田は皆を横のドックに固定されている“いず”に移乗艦する。
「超巨大空母と言われても成程と頷くしかないぞ」
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