アリア・フェザー
とても古いゲームです。多分男性向け(汗)
説明回っぽいですが少しお付き合い頂けますと嬉しいです。
私はアリア。
この名前は洋子さんが付けてくれた。
美しい旋律が伸びやかに自由に空を泳ぐイメージよ、と言っていた。
そんな素敵な意味を持つ名前になれてとても嬉しい!
本当は名付けは父の役目なのだが、洋子さんが最後の地上の暮らしは自分手動でなんでも決めていいと神々から約束を取り付けていた。
すごい、私にはとてもそこまで言えない。
他にも、地上でのルールというか、強制力はなくなって、その時々の能力で強制的に結婚することになった人達との結婚もしなくていいことになった。
これにはホッとした。いくら玉の輿でも、高齢の王様や、あのちょっと気持ち悪い貴族や資産家との結婚はもうしたくない。
洋子さんも、この世界ってメインキャラにイケメンがいないのよね、王子もタイプじゃないし、と不満そうだった。私も実はそう思う(汗)
なんでも、この世界は男性が萌え?る為の世界らしく、女の子は可愛いけど露出気味だし、男キャラは適当な顔しかいないと言っていた。
唯一素敵ななのは、火星神マーズ様だけよね、とのこと。それには私もそっと同意した。
そう、マーズ様といえば、今回の私の守護神を洋子さんはマーズ様に決めた。つまり私は春生まれの牡羊座になった。
これは、顔だけで決めた訳じゃないらしい。(汗) 牡羊座の娘が、一番育て易いそうなのだ。10月の収穫祭までの期間の丁度良さや各能力が平均的かつ、ずば抜けた高さで、何より体力筋力戦闘能力が高いので、農家の仕事で失敗しないし、すぐ強くなるので、冒険して稼げるそうなのだ。知らなかった(汗)
とにかく地上では、お金がないことには能力は伸ばせないし、基本の4大評価を上げる為の収穫祭での競技には勝てないという。父は勇者として王家から年収を貰っているが、正直ささやかなものだ。わざわざ王都に留まるよう懇願した割には500ゴールドとは少ないと私でも思う。(例えば、【村祭りのドレス500ゴールド】を買ってしまったら、年収はなくなってしまうのだ。)
そこは任せてと笑う洋子さんと一緒にいよいよ地上に降りることになった。洋子さんは私の中に居て、会話は脳内で交せる。一緒にいてもらえて、本当に安心した。
ああ、いよいよだわ!
☆~☆~☆~☆~☆
勇者の元に引き取られた翌日、私の名前はアリアです宜しくお願いします、と早速名乗った。ちなみに、父の名前はライト・フェザー。なので私はアリア・フェザーとなった。
私はまず勇者である父と魔族出身の執事キューブと沢山話をした。コミュニケーションは大事なのよとアドバイスがあったからだ。父は喋るのが苦手そうだけど、お父さんと呼ぶと少し嬉しそうだった。
父とキューブには毎月の予定は自分で決めたいと自己申告して認めてもらった。良かった、父は優しいけど、とにかく子育て下手だから。
では早速予定をを、と思ったら、洋子さんにストップをかけられた。
まず、何はなくとも、街の洋品店に行って、【夏服】と【冬服】を購入せよとのこと。
そうだった、いきなり時期外れの猛暑や寒気が来て、その時にそれぞれの服がないと病気になってしまうのだった。ああ、病死しか回も何度かあったわ、思い出した。街医者は藪だし危なかったわ。
次に、お城に行ってお城の人達に面会せよ、と言われた。今の能力だと門番さんにしか会えないけど。
段々偉い人に会えて仲良くなると、その数値の高さによって店の買い物が値引きしてもらえるのだった。
それらのことをやり終え、いよいよ毎月の予定をこなしていく。
洋子さんは結構スパルタだ。
農作業の仕事×2、&お休み、の月予定を続け、時々協会の仕事を入れる日々が続く。なんでも、最初の10歳から11歳までの間に、体力、筋力、モラル、信仰心を爆上げしたいそうだ。
気品の落ちてしまう農作業を最初のうちに終え、気品は後から上げていき、信仰心は魔王の酒盛りで魔王に売れるのよ♪~と洋子さんは笑う。モラルは農作業や他仕事習い事の不満を抑える為重要だという。そういえば、それで家出して、道を踏み外した事数知れずだったわ。やっぱり父には任せられない(汗)
そしてお金が溜まっては、絵画教室と剣術を習った。最初の10歳の収穫祭は無理でも、来年は絵のコンクールで優勝する予定だ。剣術は時々道場破りが来るし、街中で果たし合いを申し込まれてしまうのがやっかいだけど、合い間に魔法教室も加えて強くなる予定だ。魔法も強くならないと、闘技大会では勝てない。
お金はいつもギリギリで、でもやり繰りしながら、一番安い剣と皮の鎧を買った。これを買わないと武者修行に危なくて行けない。ある程度強くなったら行きましょうと言われた。
ところで、農作業で気品がゼロになってしまった。そうしたら門番でも好感度ゼロになるので、その間は面会に行かなくてよいとのこと。
さすが洋子さんだ、やる事に隙がない。これで来年11歳は絵のコンクール優勝、再来年12歳は闘技大会(剣技で勝つ)優勝、再再来年13歳は闘技大会(魔術で勝つ)優勝、そのまた次14歳は料理コンクール優勝と早くも目標を言われた。
しかもこれには意味があるそうなのだ。
奇しくも14歳の時までに、4大評価が平均数値になる事が重要だという。
なぜなら、平均になればライバルが現れないで済むと聞いて驚いた。確かにその時々で高い評価のライバルが来てしまうと、面倒なのだ。勝てないと悔しいし逃げてもストレス溜まるし、いつも憂鬱だった。
最初は苦しいけど、能力が高くなってなんでも出来るようになるとお金に困らなくなり、季節毎に旅行に言ったり、ドレスを買ったり、ケーキを食べにいったり、好きな事が出来るからねと優しく言ってくれた。確かにそうだわ、頑張ろう。
私のこの最後の地上生活は、特に職業も決めていない。
楽しく人間の娘として暮らしていきたい、今はそれだけが望み。
さあ、11歳の収穫祭優勝を目指さなくちゃ!
ちなみにライバルの娘達は皆良い娘です。出番予定なくて申し訳ない。