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魔法が使えないエルフと最強魔法使いの冒険譚  作者: タライ
ドワーフ王国編
69/413

遅くなったな・・・・

「お父さん!」

 孤児院の子供たちをそれぞれのお家まで連れて行く・・・・そしてここで最後・・・・

「息子よ!おぉ!」

 久しぶりに家族に会うその子の目には涙がためられていて・・・・

 親と言葉を交わすたびに一粒一粒こぼれていく

「お父さん!お父さんお父さん!」

「もう離さないぞ息子よ。」

 家族の時間に俺は不必要だな

 そう思い、その場を離れようとすると

「あっ!お兄ちゃん!」

 すると・・父親と抱きあっていたその子は

「ありがとう!」

 満面の笑みでそういうのである・・・

「気にするな!お父さんと仲良くな!」

 俺はそう言って、その場を後にする・・・・

 よし・・本来の目的もこれで達成した・・・

「ん?どうしたそんなに顔を青くして・・・まさか・・誰の子だ!」

「つわりじゃないわよ!失礼なうえに最低な言葉ね!」

 お父さんと子供のやり取りを見ていたセレスが顔を青くして突っ立っている・・・・

「親の事か?」

「ううん・・違うの。私の家はあんな温かくなかったけど・・・それはいいの、ただ・・・」

「ただ?」

「何か・・・身の毛もよだつ嫌な予感がするの・・・・血の気が引くくらい・・・本当に嫌なこと・・取り返しのつかないような・・そんなこと・・・」

 うーん・・・こいつの勘はなぜか異様に当たる・・・もしそれが本当なら・・・・

「そうか・・・それならお前の勘を信じるよ。」

「うん・・・・」

 俺はそう言ってセレスを連れて一旦チィエラの家に帰る・・・・

「やめてっち!あっ!カイトお帰り、ちょ!クリミナちゃん!」

 俺とセレスが子供たちを戻してる最中に王女様からの妨害があると困るので、とりあえず王女の相手をチィエラに任せていた

 チィエラも快く引き受けてくれたので俺も罪悪感がない・・・

「カイト!私いやって言ったっち!どうしてクリミナちゃんと一緒にしたの!ちょ!そこいやああ」

 ・・・・・・・・快く引き受けてくれたよ・・・・拒否しながらだけど・・・

「なんだよ~俺が頼んだとき笑顔だったじゃん」

「そのあとにいや!っちって言ったはずっち!」

 笑顔の後からは記憶がないのでごめんなさい!

「・・・・・・」

「セレスどうしたっち?」

「カイト・・・・」

 珍しい・・セレスが俺の裾を掴んでいる・・・・

 今回のセレスの勘はかなりやばいのか?

「分かったよ・・・・その、不安というかおまえの勘がうずく場所みたいなところある?」

「・・・・・・うん、根拠はないけど・・・・王城のほうに嫌な予感が・・・・」

「王城って言ってもな~・・・入れないし・・・あっ」

「えへへ~チィエラ~いい匂い~」

「いやあああっち!カイト助けてっち!」

 俺はひらめいてしまった!

「オイ!幼女!じゃなくて・・王女!チィエラとの結婚を全力で手伝うから王城に入れてくれ!」

「おいっち!」

「いいですわよ!」

「!?」

 俺の提案にチィエラはまたも快い言葉で対応してくれて・・・・・なおかつ王女も二つ返事で了承してくれた

 何故かチィエラが困ったような表情をしているが・・・・すまんなチィエラ俺の力で合法的に城に入るにはこれしかないんだ・・・・

「よしそれなら!すぐ行こう!」

「ええ!貴方なかなか見どころがありますわね。チィエラとの件はよろしくお願いしますわよ。」

「もちろん!」

「あたちの意見はっち!」

 もちろん無視です・・・・

「大丈夫ですわ、チィエラ、私の妻になればきっと毎日が楽しいはず・・・子供も何人がいい?」

 チィエラにすり寄りながら・・・っ変態・・おおっと・・王女様はにやけ顔でそういう・・・美人が台無しだな・・・

「女どうしじゃ子供はできないっち!」

「大丈夫ですわ・・・養子を・・」

「カイト!お願い一生のお願い!」

「・・・・・・・・・ごめんよ」

「カイトオオオオ」

 そんなやり取りを何度か繰り返しながらも・・・明日王城に向かうことにする・・

 日も落ち・・・月が昇る・・・三日月か・・・

「セレス・・寝れないのか?」

 ベランダで黄昏るセレス・・・月を見上げ長髪をゆらしこちらに振り返る・・・・

「うん・・」

 セレスの変化・・・気づいていないわけではない・・・出会ったときはこんなではなかった・・・

 セレスの勘が鋭くなったのは・・・・きっと・・・

「ねぇ・・・カイト」

「お・・おうなんだ。」

「私ね・・・どんなことがあっても・・・あんたと一緒にいるつもりよ・・」

「それはあれか・・告白か?」

「違うわよ!誰があんたなんかに!」

 顔を真っ赤にしながら・・

 セレスは・・・・

「ただ・・・私達・・仲間でしょう・・だからあんたに何があっても・・・・私は味方よ・・」

「・・・・・そうか・・ありがとう。」

 急なことで正直なんのことかわからんが・・・

 セレスなりの・・・・覚悟の証明だろう・・

 一度トント王国にいたときに覚悟を示してくれたけど・・・あの時のセレスの覚悟は実際には成就しなかった・・・

 俺らは冒険者ではなく商人になったわけだしな・・・・

 ・・・・・アリ・・・大丈夫だよな?

 遅くなってごめんな・・明日からだ・・お前を探すからよ・・・・・頼む

 無事でいてくれ・・・・・・


 この俺の祈りが・・わずか半日後には・・・後悔に代わっているのであった・・・・・


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