それぞれの思惑
「よし、今日はここまでにしとくか」
日も傾いてきたので、今日は馬車で進むのはここまでにしておく
林の一角を俺の魔法で更地に変えて馬車を止める
伐採した木は木材に変える
「緑魔法エアーカッター」
木の皮を剥いで、木材に変わった木を積み重ねる
そんな作業をしていると、興味を持ったセレスがちょこちょこと近づいてくる
「何してるの?」
「伐採と加工」
「なんで?それ何に使うの?」
「罠とかいろいろ」
「ふーん、あっそ、まぁ任せるわ。それよりもさカイト、私とタマとで夕飯を調達してくるわ」
「はぁ?バカか、魔王に目つけられてるのに勝手に行かせられるかよ。」
「な~に、もしかして心配してくれるの?」
「当たり前だ。」
「そ、そう…なんか意外だわ、そんなにストレートに言うなんて」
「お前はともかく、優秀なタマに傷でも出来たら、っておい何すんだ!放せ!こら!」
俺は当たり前の事を言ったはずなのに、何故か知らないが、な、何故か知らないがセレスが怒って殴ってくるので、俺も問答無用で殴り返す
「あんたね!レディーの殴るなんて!」
「うるさい、これは正当防衛だ。先に殴ったのはお前だろ」
赤くはれた頬を押さえながらセレスは涙目で
「ふん!いいもん、タマと一緒に食材探しに勝手に行ってくるから」
「バカ野郎!話し聞いてないのかよ!だめに決まってんだろ」
「ふーんだ!バーカ!」
まるで子供のように舌を出してどっかに行ってしまう、セレスを見ながら
「まぁ、タマもさすがに俺に黙って勝手に行動するとは思えないし、セレスもタマが行かないと知れば諦めるよな。」
だとすれば、今は罠を作ることに専念しよう。
古典的な罠が通じるかは運によるが~
俺は自信をもって絶対にかかると言い切れる罠を今頭の中に思い描いている
っと言うことで、それの制作に今は集中だ。
◆
「タマ~タマ~」
私はあのクズに殴られた頬を押さえながら馬車の中で何かしらの本を読んでいたタマに話しかける
「ね~タマ~」
「はい、何でしょうか?」
「一緒に夕ご飯の調達に行かない?」
「セレス、それはさすがに了承しかねます、今私たち冥王に目をつけられている身、そんなときに殿の傍を離れてしまえば、私が警護できないうえに、万が一つかまってしまえば人質にもなりえます。」
さすがはタマそれくらいの事はちゃんとわかっているようね、でも…
「タマお願い一緒に来て。」
「珍しいですね、セレスがそこまで誰かにお願いするなんて、何か理由でもあるのですか?」
「うん、少しね。」
「そうですか。ちなみに何かその夕ご飯のあてはあるのですか?」
「もちろん、この近くに生息する、ビックイノシーを狩りたいの」
「分かりました」
「ほんとに!」
「ええ、仲間の気持ちは尊重したいので、ただし火がくれる時までに見つかりそうにない場合、見つけても逃げられた場合には諦めてもらえますか?」
「うん、その条件なら大丈夫だよ~」
「今は私は竜の姿に戻れませんので、絶対にうまくいくとは限りませんが、善処しますのでビックイノシーを狩りに行きましょう」
私はタマに抱き着く
「ありがと、タマ~」
「ちょっと、セレス」
照れるタマの頬に自分の頬をすりすりとする。
くすぐったそうに顔をそらすタマ
「んじゃ、行こう!」
「はい」
私とタマは一緒にビックイノシーを狩りに出かけた
◆
「ね~、ミニマム」
「は、はいなんでしょうか?」
「あんたはあいつらと一緒に行かなくてよかったの?」
私は今は自分の国に徒歩で向かっている最中だ。
そんな自分の国への帰路にカイトたちと別れてから合流した、ヴァミーヤとそして
「ヴァミーヤそういうことは聞かなくてもいいのですよ。」
ヴァミーヤに注意するルクルッタ
ヴァミーヤはつまらなそうな顔をすると、空を飛んで私の顔の前まで来る
「な、何でしょうか?」
「ふーん、あんたってホントにきれいな顔してるのね」
「あ、ありがとうございます」
「こらこらヴァミーヤ」
「別にバカにしてるわけじゃないよ。」
ヴァミーヤは本心から言ってるようだけど…
「その、ヴァミーヤさんたちはどうして私についてきてるのですか?」
「いいや、別についていってるわけじゃないわよ、ただね私達の拠点もタイタニア付近ににあるから」
「あぁ、そういうことですか。」
兎にも角にも、なんだか波乱のありそうな?私たちの帰路は続く
そろそろ、作者の体力が…あと妄想力がげん・・・かい
チーン
カイト「・・・んじゃ、皆さん作者が疲れて深い眠りについてしまったので、今日の連続投稿はこれが最後ですね、それではここまで読んでくださりありがとうございます。もしもいいなって思ったら、感想、評価、レビュー、ブックマークなどよろしくな~んじゃな」




