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魔法が使えないエルフと最強魔法使いの冒険譚  作者: タライ
タイタニア編下
172/413

なるほど、そういう伏線か

開店初日

開店時刻朝8時

そして―――

「ちょっとこれは私がとった服よ!」

「ふざけんな!先に手にしてたのは俺だろう!手ぇ放せ!」

「おい!足踏むな!」

「にゃあああああああ!」

「すげぇ、こいつは革新的だ!全部くrぶげらっ!」

「いいや、全部もらうのはうちだよ!」

「ぎゃああああ」

現時刻昼前11時40分ほどだ

「なにこれ?」

「い、いや私も予想外で」

 俺の店はまさに言葉通り瞬く間にいろんな冒険者などが押し寄せていた。

 たったの数時間だ。

 何が何やら。

 いや、確かにまぁ、自分で言うのもあれだが―

「確かにこの服はすごいですけどたったの数時間でここまでとは」

 自分で言うまでもなくマリアーゼが言ってくれた。

「あぁ、最初に買いに来た冒険者から口コミで情報が広がってったんだろうな」

 この店に最初に来た冒険者が俺の店の服を一目見るや否や騒ぎ立てて服を一着買ってすぐに小走りでどっかに行ってしまった。

 それから一時間ごとにお客は増えていき

 そして、現在はお店の外にまでお客が広がっていた。

 なんだこれ?

 人気のラーメン店とかのようにできた列を見ながら俺は驚きを隠せないでいた。

 ごった返したお客の中必死に接客する、アリやミニマム、モーノはすぐに退場してしまった。

 それと噂を聞きつけて助っ人に来てくれたカナリアにマリアーゼ

 さてと、俺も昔バイトで培った接客術を披露するか!

 俺はレジのほうに行って、手をたたく

 俺が手を叩くと騒々しかったお店は静かになる。

 みんなが俺に注目している。

 俺はみんなに見られながらも落ち着いて、一息置いてから

「おぎゃくさま・・・」

 しまった、噛んだ

 あっ、やばいめっちゃ恥ずかしい、皆に見られてるのに

 ちょ、みんな見ないでマジ、ほんとごめんなさい

 強面な俺よりも、強面な冒険者が傍の冒険者に耳打ちする

「今あいつ噛んだよな?」

「やめろ、そのこと突っ込んでやるなよ、誰にでもあることだろう」

 あっ、やめて今はフォロー入れないで、お店自体が静かだから以外にもその声が聞こえるんだよ

 中学がユカと別になってしまった影響で、ボッチ力がカンストした俺はそのささやき声も聞こえるんよ

「きっとあの人店長ね、何かを言おうとしてたのに、気の毒ね。」

「手まで叩いて、なんだか見てられないわ」

 女冒険者達が囁くのが聞こえる

「んっ!」

「にゃ!カイト!いや、店長どこ行くにゃ!」

 俺はいたたまれない気持ちになってしまい、倉庫に退場しようとしてアリにつかまれる

「離してくれ!大丈夫!ちょっと死んでくるだけだ!」

「だめに決まってるにゃ!今カイトにいなくなられたらお店が回らないにゃ!いいからさっきの続きを言うにゃ!みんにゃ理解してくれてるにゃ!」

「それ訳ないだろ!」

 俺がアリにそう抗議すると、アリがカナリアに語り掛ける

「カナリア!理解できるにゃ?」

 俺もカナリアの答えが気になって、そちらを向くと

「ふっ」

「うわあああああ!」

「かにゃりあ!」

 俺はカナリアに鼻で笑われてしまい、倉庫に向かおうとする力を強めると

「おい、あんちゃん!大丈夫だ!気にすんな!」

 そういうのは、最初に囁いた強面冒険者

「そ、そうよ!大丈夫!誰にでもあるよね!」

 次に声を上げたのは、女冒険者

「ぷっ、だ、大丈夫。き、ぷっ、気にしないでください。カイトさん、ぷっふふ」

「うわああああああ!」

「ミニマム!」

 あと少しで立ち直れそうだったのに、最後の最後にミニマムがぶち込みやがった

「ああああ!ちくしょう!」

 俺はもう開き直ることにして

「お客様!商品は一人一点まででお願いします!」

 俺はそれだけを告げると

 倉庫の中に入っていった。

「あら、おぎゃくさまさんどうも」

「お前、剥いてやろうか?」

 倉庫の中に入ると、先に退場していたモーノと遭遇

 開口一番になめたことを言ってきやがる

「先に行っておくが、俺は知らない人の前に噛んだ上に変な気の使い方をされた、あそこまでひよったんだ。お前ら相手なら、笑われた後に仕返しするくらい、何でもないぞ」

「あら、そんな口をきいていいのかしら?大英雄様」

 モーノはそう言いながら、藁人形を出す。

「この、ドS」

「それがどう意味かは知りませんが、響きが好きです。」

 にやけながらそういうモーノは最初に出会った時の清楚さのようなものは一体どこに置いてきてしまったのだろうか

「はぁ~あ、まぁ俺も赤っ恥かいたから、午前中はもうやらん、午後1時くらいにまた店に出る」

「そこで、休むっていう考えはないのね」

「おいおい、仮にも俺は店長だ。おいそれと休めないだろう」

「そうね、おいそれと休憩もできないと思うけどね~大英雄様」

「う、うるせ」

 俺はモーノから目を外しながら、倉庫の服に手をかけてバフをかけ始める。

「せ、正確にはこの服にバフをかけておこうかなって、ほら休んでない」

「声が震えてますわよ?」

 クスクスと笑いながらモーノがそう言ってくる

「ふ、震わせてんだよ。」

 苦し紛れの嘘でそういうと

「さすがにその嘘は無理があるかと大英雄様」

 モーノはにやにやしながら俺の正面に座る。

「それやめろよ。俺は別に英雄じゃない」

「そうね、大、英雄だものね」

「大でも小でもないよ。俺は自分がその場でできることをただやっただけだ。」

「でも、民を救った。」

 声色が変わり、真剣な面持ちになったモーノが俺に迫りながら言ってくる。

「違う、とある仲間の家族を救っただけだ。それ以外はどうでもよかった」

「本当ですか?ではトント王国で少し前に騒動になった、奴隷解放は?」

「し、しらないな」

 俺は戸惑っていることがばれない程度にこたえる

 応えれたよね?

 あっ、だめだこいつにやけやがった。見抜いてがる

「おい、どこまで知ってる?」

「いいえ、その事件の犯人は奴隷商人よりも怖いのに、その心は誰よりも温かいと、解放された弟が言ってました。」

「えっ」

 兄弟がいたのかとかという、疑問よりもこの子の弟?

「あと、妹も言ってましたね。お兄さん、ありがとうって」

 まさか、一番最初に助けた、ウォーウルフとキャットピープルか!

 満面の笑顔で俺にお礼をするあの子達を俺はいまだに覚えている。

「だから、他の人にはどういわれているか知りませんが、あなたはわたしにとっては死んだとすら思えた兄妹を助けてくれた、大英雄なのです。」

 モーノはそう言いながら、俺の手を握った。

 

作者「やっと、いくつかある伏線のうちの一つが回収できたよ。」

カイト「マジかよ。」

作者「ん?何が?」

カイト「いつから考えてた?」

作者「ん?あー、プロットの段階では、大まかに考えてたけど、まぁ最初からだな。」

カイト「その二人が出てくるのって何話だっけ?」

作者「たしか、第23部の【ついに目標、俺はやるぞ】に出てたな。」

カイト「えっと、気になる人はぜひ確認を、おいもう閉めようか」

作者「なんか宣伝みたいな感じになっちまったな、まぁいいや。それでは皆さん、いいなって思ったら感想、評価、レビュー、ブックマークなどよろしくお願いします」

カイト「んじゃね~」

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