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魔法が使えないエルフと最強魔法使いの冒険譚  作者: タライ
トント王国編
12/413

またか!このバカエルフ!

 馬車にものすごく揺られて

 6時間


「うおえええ」

「う、うにゃああ」

「うええ、飲み過ぎたわ」


 スラム街に着いた俺らは絶賛吐いていた

 そりゃあもう、酒場で飲み食いした物を全部もどしてしまっていた


「セレス、たぶんその酔いは乗り物酔いとは別だぞ」

「でも、私酔ってるし~」

「にゃ、なんて速度だにゃ、本当にもう気持ちわるいにゃあ」


 スラムの人々が俺らを冷たい目で見てくる

 そりゃそうだ、急に来てゲロかましてるんだからな

 そんな目で見たくもなるか


「ううう」


 俺は持ち前の自己再生で何とかなる、ってか酔いとかにも効くのかこれ、道理で俺が酒飲んでもあんまし酔わないわけだ。


「青魔法ヒール」


 俺は二人に回復魔法をかけてやる


「カイトありがとうにゃ」

「ありがとう、かいとおええええええ」

「お前はほんとに酒のせいかい!」


 今俺がかけたヒールはあくまでも馬車の揺れによるものを和らげる物だったから、酒が原因のセレスは放っておく

 俺らはとりあえず馬車を近くの馬小屋に止めてもらい

 アリの家へと向かう

 歩きながらスラム街を見ていると

 どんな人も土くれのような家に住んでいて、時折石でできた家もあるがひび割れていて明らかに危ない

 人々はまともな服を着ておらず道端で膝を抱えて座る裸の人もいる、特に女性に


「あれは」

「関わらないほうがいいにゃ。あれはきっと奴隷だにゃ」

「奴隷?言っちゃなんだがスラムの人でも奴隷を持っているものなのか?」

「正確には違うにゃ、あれは親を亡くしていき場のない子供たちのなれの果てだにゃ、ああやって裸で服も着せてもらえず奴隷のように働かせられるのだにゃ」


 俺は言葉を失った

 そんなむごいことをしている人もそうだが、それが許されているこの国の法律にも驚いた


「どうにかできないのか?」

「無理だにゃ、あの子の髪見てみるにゃ」


 アリの言うように髪を見ると

 もともとは黒髪なのだろうが所々白く変色している


「何あれ、病気?」

「そう、白円ハクエン病だにゃ、感染型の病気で血に触れると感染するにゃ、感染すると体の免疫力が低下していろんな病気にかかりやすくなる。」


 なるほど、エイズのような病気なのか


「お金持ちの人なら薬で症状の悪化を止められるけど」

「ヒールではどうにもなんないのか?」

「無理にゃ、そもそもここの人達は魔力があっても、魔法を使うために必要な知識が足りてないにゃ、カイトが使ったヒールって魔法はにゃ、かなり上位の魔法なんだにゃ。とんでもない教養の下になせる魔法なんだにゃ」

「・・・」


 ここにきて三時間でできたことは黙っとこう


「助けたいなんて思わないでね、そんな子がこのスラムには何万っているのにゃ」

「そうか、じゃあさポーションとかは?」

「ポーション?それなんにゃ?」

「えっ?」

「にゃっ?」


 あー、そういえばアイテムショップに行ったときにもポーションなかったな

 売り切れとかと思ってたけど、違うのか

 そもそもポーションの知識がなかったのか


「なんにゃ?そのポーションって」

「ん~そうだな、あとで教えるよ。」


 その場は一旦そう言って道すがらを歩いていく

 にしてもなんか静かだな

 平和に進みすぎている

 いつもならセレスが問題をいくつも持ってくるはずなんだが、やめよう考えると頭が痛くなる

 トラブルメーカーのセレスにしてはおとなしいな、俺は気になって後ろをついてきているセレスを見るも

 その姿はそこにはなく


「あ、あれ?セレスどこ?」

「えっ?いにゃいのかにゃ?」

「まさか、あの野郎」

「そんにゃ、ここスラムはかなり広いのにゃ」


 一緒に真っ青になる俺とアリ

 間違いようのない、目をそらしたくなる事実に俺たちは直撃していた


「あの野郎!迷子になりやがったな!」

「どうするにゃ!どうするにゃ!」


 慌てる俺らにまたもスラムの住民が変な目で見てくる


「どうするって、ふう一旦落ち着け一旦落ち着いて、飛行魔法で空から確認を」

「にゃああああああ!だめにゃ!あんたさっき馬車の中でそれが禁忌だって言ってたにゃああ、大量に人が死んじゃうにゃあああ」

「んじゃああ、どうすればいいんだよ!あんのバカエルフ!エロフ!アホエルフ!どこに行ったんだよ!」


 まさかの迷子に俺たちは大いに焦る

 ある意味いつも通りに問題を持ってきてくれたらしい

 セレスを見つけたら


「スライムと宙づりの刑、両方を実行してやる!」

「セレス、帰ってこないほうがよさそうだにゃん」


 セレスの身を心配しながら、アリが俺をゴミを見るような目で見てきたのであった。


作者「まさかの迷子事件面白ね~」

カイト「笑ってる場合か!ったくどうすんだよ!あいつ無駄にいいからだ着きしてるから!ああああああ」

作者「まぁ、なんでもいいけど、後書きでは本編にあんまり触れるなよ」

カイト「お前が最初に話を振ったんだろ!」

作者「それでは、いいなって思ったら、感想、評価、レビュー、ブックマークなどよろしくお願いします。」

カイト「んじゃね~」

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