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魔法が使えないエルフと最強魔法使いの冒険譚  作者: タライ
トント王国編
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異世界転生は無理やりに!?

 【魔法】

 それは知識であり、力であり、生物としての存在意義でもある。

 仕事、娯楽、教育、道具と人々の生活に、深く関わっている。

 この世界で魔法とは誰もが使えるものであり。

 魔法が使えない者は、一人前として見られない。

 ましてや、魔力のない者なんて生物としてすら認められない。


 俺の名前は海の人と書いて、カイトと読む。

 そんな俺だが、まぁ日本人だ。

 しかし、前の世界で幼馴染を助けようとして、トラックに轢かれてしまった。

 その後、色々と不思議な事が起きた、まぁ最初に何が起こったかというと、それは俺の死だ。

 次には目の前に自称神のおっちゃんが現れた、髪の毛がバーコードの神だ……。

 こいつがとんでもないことを言いだした。

 転生させるのめんどくさいから、異世界にそのまま転生させたろっと。

 髪の毛バーコードのジジィが何を世迷言をと心の中にバカにしていたら。

 つい1ヵ月前だ、この世界に来た。

 世界の名前とか、一体この世界で何が起きているのとか何も説明がない状態で転生させられたものだから……路頭に迷いに迷った。

 そんな俺がこの世界に来て最初に思ったことはというと……悪寒であった。

 というよりはシンプルに寒かった。

 なぜなら俺は裸でこの世界に転生させられたのだから。

 きょとんとして、あたりを見回すと雪の降り積もる草木が見える。


「転生初日でいきなり凍死させる気か!このクソ神!!」


 俺の必死も必死の訴えに髪の毛バーコードの神改めクソ神は一切の反応示さない。

 畜生このままでは死んでしまう。

 まさかトラックに轢かれる直後の感情を転生して一分も立たずに感じるとは……まさに死神が僕の傍で早く鎌を振り下ろしたいなぁ~っとせっせと準備をしている音が聞こえてきそうだ。

 時間にして大体2時間ほど裸で歩いた先に街が見える。

 かじかんだ手、足からは凍傷とまではいかなくとも雪道を踏み続けたことによるケガが多少なりともできている。

 ハードモードすぎる。

 なんだこの異世界転生。

 街に着いた俺はそのまま倒れてしまい、目が覚めると知らない天井がそこにあった。

 どうやらそこは協会だったらしく、俺はしばらくそこでお世話になった。

 具体的には言語すらわからなかったので、言葉や文字を教えてもらえなかった人ということにしてこの世界の知識に関してありとあらゆることを教えてもらった。

 言語を教えてもらう過程で、幾度とも協会の人があの雪の日に裸で外にいて死ななかったのは奇跡に違いないと何度もいうのだ。

 まず最初に感動したのはこの世界には魔法があるという事実。

 だが俺の感動はすぐに絶望に代わる、その魔法を扱うことに長けた者を魔魔王と呼ぶのだが……その魔王の数がかなりなもので、現在観測されている数だけでも1000人以上はその魔王なのである。

 おいおい、どんだけいるんだよ。

 どんな物語でも魔王は世界に一人だけっていう常識がこの世界には通じないらしい。

 そんなでたらめな数に魔王がいるとなると、その魔王や部下の魔物達に対抗するために魔法の技術の卓越しているとのこと、特に帝国という国は幾人もの魔王を討伐しているとのこと。

 魔法を覚えてせめてもの自己防衛手段を確立させなければ、この世界では生きていくことすらできないと協会の人たちに教えられたので、俺は魔法を覚えることにした。

 時間の許す限りの魔法の練習を協会の人たちとして、そしてどうやら俺にも魔法の才能があったらしく……というかあのクソ神も一応は恩恵のようなものを与えてくれていたみたいで……。

 その俺の恩恵というのが、魔力が無限だということだ。

 その事実を俺が知った時に合点のいった事柄が判明した。

 俺が雪の日に裸でも死ななかった理由だ。

 この世界では魔力の保持量がそのまま生命力にも起因するのだ。

 そのため、魔力が無限の俺はこの世界ではゴキブリ以上の生命力を持った化け物っということになる。

 ちょっとやそっとのことでは死にはしないだろう。

 そんな俺もある程度の魔法を覚える頃には半年もの月日が経ってしまっていた。

 名残惜しいがせっかくこの世界に来たのではあればと俺は旅経つことにした。

 協会の人たちもここにいればいいのにと言ってくれるが、男カイトはせっかくの異世界ただクソ神に無理やり送られただけで終わりたくはないのだ。

 この異世界での俺の目的を探すための旅とやらでも探しに行こうとそう思い……。

 そして現在。

 トント王国の王の城や貴族達の住む都市の外壁にある下民街と呼ばれる街のとある酒場にて……。

 そこにある人物と一緒に来ていたのである。


「おじいさん! お酒おかわり!」


 活気あふれる声で酒場の店主にお代わり注文するその女性は、自身の長い耳の先をほんのり赤くして恍惚とした表情で俺の片腕を取りながら空のジョッキを天に掲げている。

 うーん、美しい。

 間違いない。

 しかも男が絶対好きであろうムチムチとした体形、出るところはでてひっこっむところは引いている。

 いわゆる、ぼんっきゅっぼんってやつだ。

 取られた片腕の肘当たりにやわらかい感触がずっと当たっていて非常に気分がいい。

 うん、最高だ。

 察しのいい君たちならすでに気づいていると思うが、彼女エルフだ。

 金髪長髪にエメラルドグリーンの瞳、さらには……素晴らしいと評するべき香り。

 だが……。


「お前!いつまで飲んでいるつもりだセレス!」

 

 俺がそう叫んだあとに店主がお代わりのお酒を持ってくる。

 セレスはそのお酒を俺の腕をとった体制のまま一気に飲み干すと……。

 こちらを向いてニヒヒと笑顔で笑いかけてくる。

 かわいいっと思ったのもつかの間……。


「まだまだ飲むわよぉ!!カイト付き合いなさいよね!」

「っう酒臭っ!?畜生さっきまでの最高の香りの感覚がぁ!!」


 酔っ払い特有のお酒のスメル様が俺の鼻孔から、セレスに最高にいい香りの体臭の記憶を消し去る。

 畜生……こんなに美人で愛嬌があってしかもめちゃくちゃノーガードでエロいのに!!


「おじちゃん!!」

「あいよ!」

「あいよじゃねー!帰るぞ!」

「えぇ~!!もう一杯!もう一杯飲ませてくれたらキスしてあげるから~!」

「そんな酒臭いヤツとキスしてもうれしくねーわ!帰るぞ!ほらおっちゃんお代だ!」


 俺はお代をさっさとおいてまだ飲むの~っと駄々をこねるセレスを抱き上げて連れていく。

 

「やぁ~誘拐される~キャハッ」


 俺はそんな酔っ払いエルフの顔に向かって、魔法を唱える。


「青魔法スプラッシュ・ウォーター」

「ぶえっ!?」


 水を浴びて顔面がびしょびしょになったセレスが少しばかり酔いが覚めたみたいで……。


「お、おろして」

「はいよ」


 急に恥ずかしそううつむきながらお姫様抱っこを終了する。

 そのまま一緒にこの下民街に来てから利用しているおんぼろ宿屋に戻る。

 宿屋に戻った俺達はまずはお風呂に入るか否かを考えて、セレスが入りたいとのことだったので、青魔法で水をだして、赤魔法でその水を温める。

 うーむ、教会で学んだ魔法達本当にありがとう。

 おんぼろ宿屋だとそもそもお風呂の施設がなく、部屋に小さな浴槽とシャワーヘッドがあるくらいだ。

 もちろんそれだけでもありがたいのだが、この部屋のシャワーヘッドからは水が出なかったので……浴槽に穴がないことを確認したのち、水を入れて、温めることでお湯にするという荒業を披露すると、セレスが目をキラキラと輝かせながらよってなければしてこないようなこと、主にはほっぺにキスとかを何度もしてきた。

 この世界ではお湯で体を洗ったり、そもそもお湯に浸かれるだけでもかなり幸せなことらしい。

 魔法を使えばだれでもできると思うのだが、セレス曰く「そもそも浴槽に水をためられるほどの魔力の無駄使いをするバカいない」とのこと。

 たしかにと納得はした。

 俺には当てはまらない話だが、魔力には本来は有限であり、生命力ともいわれる魔力だ。

 一度使った魔力がすぐに戻ることはない。

 こんな芸当ができるのは俺の魔力が無限だからこそだ。

 

「ねぇ~カイトはどうしてこの国の聖魔導士とかにならないの?」


 浴室のほうからセレスが俺に質問してくる。

 狭い部屋だ。

 そんなことでも声が聞こえてくる。

 俺は少し考えてからセレスの質問に答えてあげる。


「特に理由はないんだけどさ、今は自分探しの旅?っというやつにもっと没頭したいんだ」

「私を助けたのも自分探しの旅の一環ってやつ?」

「……まぁ、うん……」

「なによ、気になるじゃない」


 そう、セレス。

 セレスを見つけたときは本当にひどかった。

 協会のある街をでてこの下民街に来た初日。

 セレスは路地裏で擦り傷やあざだらけの体でボロボロ麻布だけお身に着けており、今にも死にそうだったのだ。

 俺はそんなセレスがかわいそうだと思い、その傷を白魔法のヒールで癒した。

 それからは傷の治ったセレスとともに行動することになるのだが……。


「そうかもな、だけれどもセレスと一緒に行動してもいいかなと思えたのはセレスがこの町のことを知っていそうだなっとそう思ったからだ」

「ふふん、でも私からこの街のことで聞けることなんてもうないでしょ?」

「まぁ、そうかも?」

「なら今でも一緒にいてくれるのはもしかして……」

「おいおい、勘違いするなよ」


 そうさ、勘違いしないでくれ。


「俺が今もお前と一緒にいるのは、お前が好きだからじゃなくて」

「好きだからじゃなくて?」

「お前のエロい体つきをいくらでも見れて、しかも酔っぱらうとくっついてきてくれるからだ」

「最っ低!!この変態!」

「おいおい、やめてくれよ、それともその扉もどきのカーテンを引っぺがして俺に裸を拝まれたいのか?」

「絶対こっちに来ないでよこの変態!聖魔導士じゃなくてすでに性魔導士に就職してたのね!天職よ!それあんたの天職よ!」

「そのとおりだな、ならば俺がいかにこ天職との相性がいいかを今疲労しようかな~」

「ちょっ!やめてよ!私が悪かったから!こっちに来ないで!あぁあ!!カーテンをひらひらしないでよ!」


 うむ、今ではこうしてセレスにセクハラをするのも一つの楽しみになってきている自分がいる。

 そうさ……。

 協会を出てからやく3カ月くらいだが、俺の目的を探す旅はある意味終わったのかもしれない。

 そう、俺のこの世界での目的は……。

 平穏な普通の日々を過ごせることと。

 だが……それを達成するためには問題がある。

 

「そうやって私にせくh……」


 セレスの声が途中で途切れて、俺は慌ててカーテンの中に入る。


「セレス!!」


 セレスは浴槽にうなだれて、まるで糸の切れた人形のようになっていた。


「畜生またか!」


 この世界には物にすら魔力がこもっている。

 そこらへんの石ころを割ると中からごくごく小さな魔石のかけらが出てくるくらいには魔力にあふれているのだ。

 だけれども、そんな世界において時折こんな病気を持って生まれてくる人たちがいる。

 魔力抹消病という病気。

 生まれたその時から体の中に魔力がなく。

 時折糸の切れた人形のようにこうしてうなだれることがあるのだ。

 死んでいるわけではない、でも確実に良い状態でもない。

 俺はセレスをすぐさま抱きかかえて、別途に裸のまま寝かせる。

 もう裸でエロい見た目だとか気にしている余裕とかもない、セレスの胸に耳を当てて心音を確認する。


「よし、今回のは心臓は動いてるな」


 俺はそのままセレスの胸に手を当てて魔力を流し込む。

 

「頼む起きてくれ」


 セレスの体に魔力を流し込むこと数分。

 セレスの目がゆっくりと開かれて、俺と目があう。

 そして、自分の格好見て、俺の手が置かれている位置と俺の顔を数回見たのち……。

 ふるふると目じりに涙をためて震えだす。


「あっちがっ!きいt」


 俺が言い切る前にセレスが勢いよく抱き着いてきた。


「ありがとう!いつもありがとうカイト!」


 セレスは涙声になりながら、震える体で必死に俺に抱き着いてくる。

 回された腕にどんどん力が入っていくその様子はまるで小さな子供のようで、俺は仕方なくセレスの肩に手を回して抱き返す。


「いいんだ、いいんだよ」


 セレスはエルフ、だけれどもその体に魔力はなく。

 この世界ではもの以下のゴミとして扱われる。

 そんなセレスと一緒に平穏に暮らしていくためには……この病気の原因を突き止めなければいいけない。

 特に最近では意識を失う回数が増えている。

 病気を治す以前に何か対策をしなければいけない。

 俺とセレスはしばらく抱き合ったのち……その日は眠りについた。


作者「始まったね~。魔法が使えないエルフと最強魔法使いの冒険譚。略してマホウタン!えっ?微妙?うるさい、これでいいんだよ。」

カイト「あんた誰?」

作者「おお、カイト!そうだな俺はなこの世界からしたら神にも等しい存在だ。」

カイト「ほう、じゃあ、お前の髪の毛もバーコードなのか。」

作者「違うよ!サラサラのストレートだよ!」

カイト「と見せかけて?」

作者「いや、そういうのいいから!これ読んで。」

カイト「ん?なになに、えーっと、ミナサマ、イイナッテオモッタラー、なにこれ?」

作者「もう、へたくそが、いいかよく見てろ俺のお手本を、ミナサマ、イイナッテオモッタラ」

カイト「お前も同じじゃねーか!」

セレス「みんな~! いいなって思ったら、感想、評価、レビュー、ブックマークなどよろしくお願いします! これでいい?」

作者・カイト「やるな、バカエルフ」

セレス「なんですって!」

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