ロリフファン
この小説用の小ネタが消費しきれないので今話から投稿スタイルを少し変えさせていただきました。
文字数が今までの半分くらいになります。
試行錯誤の手探り状態で安定せず、見苦しくてもうしわけありません。
明日もこのくらいの時間で。
前書きでゴチャゴチャ書いてしまい、すみません。
気配希薄からの隠密セットで勇者たちの目から姿を晦まし、あるていど距離もとったので、そろそろ良いかなと俺も自力で飛行魔法を発動させてから、ピクちゃんに声をかける。
「ピクちゃん、おつかれー」
「あるじあるじっ、ピク、腹がよじれるって経験を初めてしたよ。もう、期待どうりの、いかにもな勇者だったね」
「然もありなん。だからこそ勇者なんて呼ばれてるんだよ。いや~、ひさしぶりに笑った笑った。あの名乗りを聞いただけでも会った甲斐があったな」
ピクちゃんはいまだに思い出し笑いでウププッってなっていたのだが、あっそうだと念話通信を投影式で開始して、空中へ映し出されたシンジュちゃんに今ね今ね勇者ってのがね~っと、さっきの出来事を報告しはじめる。
俺も横から手を振ってみると、ニコリと笑顔で手を振り応えてくれるシンジュちゃん。
ピクちゃんたちが通信を終えてから、転移で迷宮都市の手前2キロ付近まで転移して、そこから街まで徒歩で移動しながら通常の気配へ徐々に戻どしていく。
勇者たちが大森林内にいるうちは妙なフラグが立たないように、森から離れて近づかないつもりだ。
「ピクちゃん、勇者たちが邪魔だからダンジョン探索の予定は変更しよう」
「うん、しょうがないかな。ああいう人って今は絶対に来て欲しくないって時に限って姿を現すもんだしね」
「この際だから、東端の海側までみよっか」
「ハイッハイッ、ピク乗り合い駅馬車ってのに乗ってみたいで~す。あ、そういえば、女冒険者さんが東側は魚介類が豊富って言ってたよ、あるじ」
「じゃ、そんな感じの流れにでいこうか。もう、夕方だし今日は無理だろうけど」
迷宮都市南門に到着したのは17時すぎだろうか、門の衛兵に馬車の運行状況を聞くと、東行きは今朝出発して次は明後日らしいので、日割りの短日入街手続きをする。
どうしよっかとピクちゃんと話しながら、宿を取りに向かおうとすると、知らないおっさんが俺たちの前に立ちふさがりスッっと右手を差し出してきた。
突然握手を求められて戸惑っていると、おっさんが俺の肩をバシバシ叩きながら理由を話し始める。
「あんちゃん。たしか、アールジって呼ばれてたよな。あんたは俺らの仲間内じゃ英雄扱いだぞっ! よくぞ、よくぞっ、ギルドマスターの真の姿を明かしてくれた」
あ、こいつ、ロリだ。
「あそこにいたんだ、おっさん」
「ああ、あんちゃん。おら~新しい時代の幕が開ける瞬間をこの目で目撃したぜっ! あの時あの場所にいたヤツら全員、心の中でギルドマスターに忠誠を誓ったはずだ」
「大騒ぎになってたもんな、あん時は」
「キャハハッ、見た目が幼エルフの女性ってわかった瞬間に、ギルド受付嬢たちに抱きつかれてもみくちゃにされてたよね~」
ピクちゃんの言葉に周囲の何人かもうんうんと頷いている。
「おおよ。それに今じゃこの街のギルドは大盛況らしいぞ。迷宮部門はもちろんのこと、冒険者部門の依頼達成率なんか4割増しって話だぜ」
「そりゃまた何で?」
「ひと目ギルドマスターの御姿をと、依頼も請けずにギルド内でたまってると外に叩き出されるんだよ。それだけならまだしもマスター目的なのが丸分りだから、悪質なヤツは出入り禁止を喰らっちまうらしい。なので小さな一般依頼でも取りあえず請けとくわけだ」
「へえー、ギルドにノルマとか業績があるのかは知らないけど、良い効果として現れているんならギルドマスターも姿を晒した甲斐があるってもんだな」
「ああ、その通りだ。それに、たまにだけど受付嬢たちが部屋からマスターを引っ張り出してきてくれてよ~――」
――それからもおっさんの話はとどまることを知らずに、もうしゃべるわしゃべるわで、まあ、とにかくギルドマスターが大好きだってのは伝わってきたな、うん。
宿を決めてからリーダーたちの住処へむかうとメンバーの一人をみつけたので、また明日の午前9時に顔を出すから面白い話があったら聞かせてくれとことづてを頼み、串焼きを駄賃として渡して別れた。
街に入った直後から距離を測りながら尾行してくる3人がいるが、撒かないでおいてやる。
はいはい、分った分ったってば、明日はちゃんとギルドにも顔を出すから、そんな必死になるなっての、まったく。
翌日、リーダーとちびっ子に会って3日分プラス有用な情報提供もあったので前回の半分の小銀貨5枚で雇う。
「おっさん、南に行くなら用心しとけよ、目立たない程度に小国同士でチクチクやりあってるらしいぜ」
「俺らは東進のつもりだが、海岸線に沿って南下するかもだから注意しとくか。情報助かったよ」
リーダーたちと別れて、ギルドへ到着したのは朝のラッシュも落ち着いた午前10時すぎだった。
◆
◆
◆
たびたび主人公達を議題にした話し合いがおこなわれて今も現在進行形なとある一室へと、もとは異界の神である別の世界からの異分子で、この世界では邪神と忌避されうとまれている一柱がおとずれて、挑発的な雰囲気と言葉で室内の者たちへ問いかける。
「よお~、ひさしぶりに顔を出してみれば雁首そろえてなんの相談だよ、んん~。それよっか、あの世界に置いといた俺んとこの使いっぱしりの黒龍が滅んだっぽいんだがナンか知んねえか~、アアンッ」
周囲の神々へ微笑みながら、その世界への管理責任を持っているであろう担当神とフレンドリーに肩を組むが、表情はニコやかでも目が笑っておらず、かなりご立腹なのがひしひしと伝わってくる。
「いくら俺が重きを置いていない地域での出来事だったとしても、いきなりの滅殺ってえのはあんまりいい気分しねえんだが、どうよっ。話によっては俺サマも多少暴れないと収まりがつかないんだが誰か事情を説明してくんねえか、んん~」
「はあ……」
またメンドクサイのが現れたと生返事の担当神などお構いなしで、誰とも無くさらに問いかけていく邪神。
「もしかして強力な勇者のたぐいと搗ち合いでもしたか? わずかに届いた感触では力を揮ういとまなく、状況から言って瞬殺だったようだが、一撃で殺られるほど弱くはなかったはずんなんだがなあ」
「いえ、そういうことではないかと」
隠す意味も必要もないと上位の一柱がうなずき、担当神がその程度では収まらない者の話を邪神へと説明をする。
不可抗力・制御不能・傍若無人――ピクえっくす・あるじ、と説明していく中で邪神がビクッっと何かの単語に反応した。
「――ちょ、今、なんて言った!?」
「は? なにか」
「今なんつったかって聞いてんだよっ!」
「はぁ、え~っと、あるじと呼ばれ――」
「違うっ!! その前。その前だっての」
そしてピクえっくすと改めて耳にした途端、邪神のそれまでの怒気を孕んだ神気を発し食って掛からんばかりだった雰囲気が一瞬で霧散して青ざめる。
「あ……あ~、その、お、俺、用事があるの忘れてたかも……うっかりしてたわ~、今日は帰るね……後はあんたらで好きにしていいよ、んじゃ」
しかし、そもままフェードアウトしようとした邪神の肩に掛かるいくつもの手。
「「「「「ちょっ待てぇいっ!」」」」」
「ですヨネェ~」
俺達関係ないもんねと知らんぷりしていた者たちまでが手の平かえして、やっと見つけた手がかり足がかりを逃がしてなるものかと、全員が団結して邪神を引きとめ席に着かせる。
――あゝ無情
【仮入街証】
短日仮入街証_1日1人分_銅貨2枚_2000_×7日=1週間14000
長日仮入街証_1週間以内1人分_小銀貨1枚_10000_2日分割安
初出は11話で、主人公たちは1週間以内2人分_小銀貨2枚
作者が、あれ? 幾らだっけと確認しに行く状態で、もやもやするので一応。
【魔法隠密セット】
初出は6話で“迷彩・偽装・隠蔽・阻害・誤認・幻惑”などが統合されている術。
実のところ隠密セットとはなんぞやと、作者自体が忘れてしまっていたので、一度ここで。




