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神様になった少年  作者: 雪都
1/8

1話

あーあ、暇だ。僕はあくびをしながら上を向いた。


「なーんか楽しいことの一つや二つ起こらないかな。」


僕の毎日は平凡すぎていた。

たいして仲の良くなかった両親が死んで一生暮らせるだけの財産だけが手元に残りもう僕は無気力になっていた。

やることがないので庭に出てはボーッと空を見上げ雲を観察する日々。本当に退屈だ。

かといってなにかをする気にもなれない。


「やぁ、もしかして君は非日常を望んでいるのかい。」


空は消えにっこりと笑った少年の顔が見えた。


「しいて言うなら僕はこの退屈が消えてくれるならいいと思っているよ。」

「へー、そうなんだ。それじゃあ僕と正反対だね。僕は日常が欲しいよ。君みたいなね。」

「なら君は非日常な世界に居るの。」

「いや、僕にとっての日常で君にとっての非日常だよ。」


ふーん、こいつはおもしろいな。


「君は誰。」

「僕は神。八百万の神の一人だよ。君の名は何。」

「僕の名は、雨宮、雪。(あまみや、ゆき)」

「僕の名は、藤野、恵田(ふじの、けいた)僕と立場を入れ換えないか。」


どうしようか。正直に言って今の生活は無気力でやる気が何もない。

かといってこいつが信じるに値できるかどうかなんてこの短時間でわかるはずがない。もしかしたらただの神様気取りの奴かも知れないし。

でも瞳の真剣さはとてもすごかった。


「君の言っていることは本当なの。」

「そうだよ。嘘なんかつく必要ないし。」

「仮に本当だったとして神様は何をするの。」

「僕達神は、人に潜む闇が具現化したものを取り除くことを仕事としている。」

「へー、なんか面白そうだ。いいよ。入れ換えてあげる。」

「ありがとう。」


人の闇か。退屈しなさそうだ。


「面白いものが見えるといいね。」

「きっと面白いものが見えるよ。」


ほうほう、やはりそうなのか。ならばここは口車に乗ってやろう。


「ならいくよ。我は人の身に堕ちこの者を神とする。」


ふぁっと僕達を白い光が包み込み弾けた。


「よし、契約が終わったから次は神器交代だね。はい、これ。人の闇を斬るときに使ったらいいよ。」


そうして渡されたのは刀身が剥き出しの刀と鍵だった。


「鍵は天上の僕の家の鍵だからその鍵を持って帰りたいときこの神器に空いてある穴に入れて回せばと言えば家に帰れるよ。それでは良き人生を。」

「さようなら、君も良い人生をホーム。」


そうして青空の元、二人は待ち望んだ生活に胸をときめかせながら新しい家へと帰っていった。


......けどね、その生活が自分にとって最善だといつ保証したのさ。

そう誰かが楽しげに呟いた。


ふたりが新しい帰路に向かうのを笑いながら見ている者が居ることを二人は知らない。





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