気になるアイツはふんどしマン~それゆけ!ふんどしマン!!火曜日編~
一生書くことはないであろうと思っていた続編。読みたいと言ってくれた皆様、本っ当にありがとうございます。
前作を読んでいなくても大丈夫です。たぶん。
*イキナリデスガ ゼンカイノテイセイトオワビ*
本日は、気になるアイツはふんどしマン~それゆけ!ふんどしマン!!火曜日編~に誤アクセス頂き、誠にありがとうございます。
さて、前作それゆけ!ふんどしマン!!について訂正があります。
終わりの方でふんどしマンが屋根によじ登る場面で、語り部が「ふんどしの紐が尻に食い込んでいる」的発言をしましたが、ふんどしはまわしではないのでお尻に食い込む紐はありません。
馬鹿な語り部が不適切というか嘘の発言をしたことを深くお詫びいたします。
それでは本作をどうぞ、最後までごゆるりとお楽しみください。
……………あのな、敢えてスルーしても良かったのだが、何故↑のようなことを本文でやる?
後書きとか前書きとかあらすじとか書けるスペースは他にもあるはずだろ?
馬鹿なのか、この作者は。
そもそもこのお詫びは前作を見た人にしかわからんだろ。
語り部が間違っていたって。
私の所為なのかよ。
ひどいよな。人の所為って。
わざわざ最初をカタカナにした意味。
阿呆なのか、この作者は。
あと誤アクセスって間違ってるからね、いろいろと。
断言してもいい。
この作者は誤アクセスの字を単に間違えただけだ。
だって、私が綴る私のための私の素晴らしい物語を見てくれている方々が“誤”ってアクセスした訳がないのだから。
長々と突っ込んでしまった。
というか、批判した。
もうここの時点で帰ろうとしている方もいるかもしれない。
それも一種の焦らしプレイとして見てくれ。
やっと本題に入る。
それでは今度こそ始めよう。私が以下略
「は~ぁる~ぅのぉ~うらぁ~ぁあのぉ~SU・MI・DA・GA・WA!」
とある火曜日ののどかな昼下がり。
川沿いを歩いているとそんな歌声が聞こえてきた。
川岸を見ると、頭にネクタイを巻いたひょろんとした男が釣りをしていた。
歳は30代後半か。
どこにでもいる冴えないキモオタ系オヤジというのが見た目の印象である。
歌の調子や頭に巻いたネクタイを見るに、どうやらまだ日も高いというのに酔っ払っているようだ。
平日のお昼。
周囲には時折ランニングのおっちゃんや犬の散歩をしている主婦が通り過ぎる程度で、誰も彼のことなど気にもとめていない。
このまま彼は誰の目にも留まることなく、ただの昼の飲んだくれオヤジということで、日常の一コマとして数えられるかと思った矢先。
「おぉぉお???????」
疑問と言うよりも困惑に満ちた彼の声が聞こえた。
通り過ぎようとした足を止め、彼の方を見てみると。
「た…助けてください…」
川の中から出てきた怪しげな生き物に彼は足を掴まれていた…。
彼の手の中の釣竿が引っ張られた。
川から「さぶさぶ」と言いながらざぶざぶとあがってきたのは全裸の少年だった。
白いサングラス。白いマント。
前作を読んだ方も読んでない方もピンと来たでしょう。
SO!彼こそが一度会ったら忘れられない!そしてもう二度と会いたくなくなる!
街で噂の不審人物ふんどしマン!
(自称)正義の味方のはずなのに「助けてください…」で登場なんて早すぎだ!
名乗ってるからにはもう少し正義の味方らしいことをしてから出てきなさい。
この話から読んでる人にとってはお前はただの不審人物だ!
「はっ…その脳内に直接響いてくるような大変不快な声は…」
こちらを見るふんどしマン。
くっ・・・気づかれてしまったか・・・・。
「やっぱりお前か!いつぞやの事件で我の邪魔をした我が宿敵。ヤドリギ・ササキ・サルスライム!」
誰だそれは。
そんな変な名を私は持っていない。
「ここであったが百年目!ここにいたのが運の尽き!月に変わってお仕置きよ!」
うん、そうか、よかったな。
あとそのいいかただとお前が月に変身して私にお仕置きすることになるからな。
それといい加減自分が今全裸だと自覚しろ。
通報されるぞ。てか、通報するぞ。
ふんどしはどうした。
それじゃあ、ふんどしマンじゃなくてただのマンだ。露出狂だ。
「NOーーー!!!!!I screamーーーー!!!!」
ん?どうした?ついに発狂したか?
まさに露出叫だ。
「なんたる屈辱…!この私が釣られるなんてっ…」
頭を抱えてその場に丸まる露出マン。
いや、貴方からやってきたんでしょう。
「そうじゃないのダッ!」
露出マンはきっと横目で今まで放置状態になっていた、いきなり始まったこの茶番についていけず、ぽかんとしていたおじさんを見た。
「このおじさんがっ!私のふんどしを釣り上げたんだっ!リールを巻きたまえ」
いきなり話を振られたおじさんは目を白黒させながら、慌ててリールをまわす。
声も出ないほどに驚いているらしい。
やがて、釣り針に引っ掛かった一枚の白い布切れが川から出てきた。
ぎょっとするおじさん。
今にも目の玉が飛び出そうだ。
「ようやく会えたね…私の愛しいふんどし…」
わかった、わかった。
気持ち悪いからさっさとそれつけて立ち去れ。
いそいそと釣り針からふんどしを外し、身につける露出マン改めふんどしマン。
「…ん、あッ」
どうした。気持ち悪い声出して。
「りぼん結びが上手くできない…やんッ滑るぅ…」
あー、はいはい。
お母さんが結んであげますからさっさと行くんですよー。
ふんどしマンの背後にまわり、紐を結ぶ。
「キャッ!えっち!どさくさに紛れてお尻触らないでよ!」
誰が貴様の尻など触るものか。
今まで路上で全裸になっていたやつにえっちも何も言われたくないわ。
…はい、結び終わった。
「あ…ありがとう…。貴方って見かけによらず、いい人なのね。見直したわ。ねぇ、お礼といっちゃあなんだけど、私とお茶しない?奢るわよ」
こちらに体を向け、迫ってくるふんどしマン。
ふんどしはびっちゃり濡れて、中がすっけすけだ。
ぽたり、ぽたりと雫が白い布から垂れている。
もうヤダこのノリ。
何コレ。何コレ!
いやです。あなたみたいな変態と一緒に歩きたくないです。
「そう・・・・。でも、あきらめないわ!あなたの正体を知るまで!ファイトよ、私!」
そういえばそんな話もしたな。
いやでもあきらめてください。ホントお願いします。
「私、明日の1時にほら、この道を真っ直ぐ行ったところにある喫茶店。“恋人たちの甘い夜”で待ってるから」
なんですか。その名前の喫茶店。
ヤダヤダ!行きたくない!!
「じゃあ、待ってるから・・・・・・・そのときまで、しばしの別れっ!!」
ふんどしマンは最後のセリフをムダにイケボにして川に入っていった。
その、わかる人にはわかるネタやめようぜ。
ばしゃばしゃと水しぶきを上げながら泳いでいくふんどしマン。
何も知らない人が見たらびっくりするだろうな・・・・。
カッパ伝説とかは案外こういう奴が元になっているのかもしれない。
この川、それほど深くないんだがよく泳げるな。
「あ・・・・・あの・・・・・・」
おずおずと後ろから声をかけられた。
そういえばこのおじさんのこと、すっかり忘れていた。
ごめんなさいね。釣りのお邪魔して。
このことはどうか忘れてください。えいっ。
軽くおじさんにでこぴんして私はその場を逃走。
ただのでこぴんではない。
今までに見たこと、聞いたことを忘れさせるでこぴんだ。
はっきりと覚えていてもらっては、あとでいろいろ面倒だからな・・・・。
こうして、火曜日の昼下がり。
事件ともいえないようなアホくさい出来事は幕を閉じた。
明日・・・・行こうかな・・・・・。
あれ・・・?
正義の味方らしいことを何一つしていない・・・・。
火曜日編とか書いていますが、前回の次の日ではありません。
続きはまたも読みたいとの声があれば書きます。
書くとしたら喫茶店での一コマになると思います。
正義の味方っぽいことしてくれるかな・・・・。