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きぐるみ羽織る、間だけ……  作者: 上村朱璃
第2章.緑兎 ( ミント ) 団 攻防
38/44

第038縫.女神の力の覚醒め♡

 モフモフされて慰み者になり、ワタシの希望が0に潰えて目から完全に力を失った……正にその時。



【大事な事だから、もう一度言いますよ☆ ちゃんと、人間に絶望出来たじゃ無いですか】



 今……闇の中から声が聞こえましたよね???



【ほぉ、ワタシの声が聞こえるのですか? 流石は()()()の血族ですね】



 そう聞こえた時、ふとワタシが流した涙の粒がスアァァァ……ッと宙に舞って……


 ボォ~ッと、ぼんやり目の前に……4枚の翼を生やしたウサギが、逆向きに浮いてたんです。ふにゃんとカワイイ、白いミニウサギ。











 ふと、白いミニウサギが闇のとある1点を凝視すると……ぽぉっと文字が浮かんだんです。



───────────────


全てを手に入れろ!

例え全てを失なう事になろうとも


───────────────



 忘れもしません、この言葉ってニックが教えてくれた父からの伝言です!



【ちゃんと人間に絶望出来たでしょ? 図らずも、目的の半分は満たせた訳ですね。だけど……】



 残り半分が大変なんだけどね、とミニウサギはフンと鼻を鳴らします。



【アナタ、何で泣いてるんですか?】



 ワタシ、気付いたら涙を流してました。確かにワタシ、もう二度と“冒険者”として……“女神”として立ち上がる事が出来なくなってしまったんです。




 クスクスクス……




 ミニウサギは、ワタシのひと言を聞いて笑いを堪えきれない様です。何が可笑しいんですか……?と言おうとして、驚愕の事実に気付いたんです。



 このミニウサギとのやり取り、こちらから言葉を発する事が一切赦されて無いんです!



 云わば、全てがミニウサギからの一方通行なんです。すると、ミニウサギがワタシに衝撃のひと言を放ったんです。



【だってアナタ、まだ“女神”としてのスタートラインにも立てて無いではありませんか?】



 なのに、“女神”として立ち上がる事が出来ないって言われてもねぇ……って顔をしてるウサギ。



……へ???



【だってアナタ、“女神”なら必ずあるハズのモノをまだ持ってないんですから。()()で出来た、アレをね】



 そう言ってミニウサギは、んチュッ♡とアカリに口づけしたんです。うわっ、このエロウサギ、口づけしながら舌で口内を嬲る嬲る、やりたい放題なのでは無いですか?



 ンちゅぽんっ♡



【特別に、ワタシの神気を差し上げます。ちゃんと受け取りに行って来て下さいね、あと7()()()



 もう一度立ち上がって、アカリさん……そう、ミニウサギは励ましてくれてる様です。



 濃厚なキスをした途端、深い闇の中で自ら太陽になったみたいに全身からシャンパンゴールドの輝きが増すワタシ……運命は、まだワタシを見捨ててはいませんでした!


 いや、むしろここからが本当の意味でワタシが『日本一アキラメの悪い女神』アカリと名乗るスタートラインになったんです!



【ワタシは 女…… サ………… ィ。今のアナタの魂ではまだ、“ワタシと会話する”事すら叶わないのですね】



 結局、ミニウサギの名前は分からず仕舞い。でも()()()の血族とは、一体? いえ、ワタシの中にはもう既にその解は出てます!



【最後にね……ヤツらの言い分、ワタシには通じませんよ。人間では無いから。それは、アナタにも当て嵌まるハズです。勝手に、自分に限界を創らないでね】




 ワタシ……結局、為す術も無く魂の核を覗き見されただけですか? 素性も知らない、目の前の白いミニウサギに……


 ボフッと顔だけで無く、裸全身が真っ赤なワタシなのでした。まるで、ココロのヌードを見られたみたいに。











 それと同時期、勝ち誇る様にワタシのキュイぐるみの腰元や尻尾の辺りをモフモフしてた……スケベ親父、もといリークの右手。



 その瞬間、階段の上から響いて来る……凛とした、透き通ったよく通る声。


「待ちなさい、そこまでです!」


 この声、女性なのか……? リークを振り向かせるには十分でした!



 すると階段から、バラバラバラと黒服の男達が事務所に降りて来て左右に展開します。



ボブムッ……!



 それと同時に、煙幕丸が投げ込まれます! 煙幕で、視界が塞がれる事務所内! 体固めで拘束されていた長老さんは、自分の背後をスッと通り過ぎる影を一瞬だけ認識出来ました。その直後……



ガシャン!

   ジ……ジジッ

       ジャーッ!



 どうやら、事務所内のブレーカーが破壊される音だった様です! この音がしてから一瞬で事務所は真っ暗闇になり、破壊されたブレーカー付近の天井スプリンクラーからシャワー放水される音だけが響きます。


 長老さんと従者さんを拘束していた2人は、さすが“傭兵スキル”所持者です。敵を相手にして選択したのは、「拘束」より『戦闘』だったんです。




 ミニウサギから開放され、その時には既に意識を覚醒させてたワタシ。この隙に、ワタシは半身を起き上がり、水平蹴りでリークの足を刈ります!


「モフモフで止めを刺したハズなのに、何故っ!」


「キュルミーの弱点なんて、効きませんよーだ!」


 このエッチ!とリークに駄目押しの顎クイ♡を喰らわせ、後ろへ転ばせます。


 すぐさま拘束の2人組が外れた長老さんと従者さんの救助へ行き、拘束を解いてワタシも闇に潜む敵に闘いを挑みに行きます。



ドガッ……バキッ……!

   キンッ……キンッ……!



 暗闇の死闘がしばらく続き、ブレーカーの補助電源で事務所が再び灯りを取り戻した時に広がってたのは……『グランプス』の構成員達を、全て縛り上げた黒服の男達の勇姿だったんです!


 また別の黒服のグループは長老さんと従者さん、ワタシとニックを安全地帯に誘導して手厚く、優しく看護してくれてます。


 膝枕をして抱きかかえられるワタシの、光を失ってた目も段々と力を取り戻して行きます!


 ちなみに現当主リークを始め『グランプス』の野郎達は全員透明色の、細くて丈夫な糸にぐるぐる巻きに縛られてます。




 リークは、身動きの取れないまま黒服の男達に吠えました!


「お前らは誰……いや、どうしてオレ達を……? 全員、『傭兵スキル』持ちの強者ばかりだったんだぞ……!」


 決して名乗らないかもと途中で悟り、咄嗟に聞き直します。すると、リーダーさんは顔を上げて言ったんです。


「それはね、スプリンクラーのシャワーを利用させて貰ったのよ! シャワーを浴びれば一時的に臭いも消せるし、シャワーの音で足音も消せるしね」


 何と、黒服の男達のリーダーは女の子だったんです!


「オマエらねぇ、『傭兵』として突出し過ぎてるのよ! だから、“音”と“臭い”に頼り過ぎるクセが自分らの知らない内に身に付いてしまってるの、お分かり?」



 リーダーさんは蹲踞(そんきょ)の姿勢で座ったまま、つまらなそうな顔をしてリークのおでこをツンツンと小突いたのでした。


「まるで歯応えの無い奴らだったな。もう少しデキる連中だったら、()()()()()やったのに」

さて、問題です。

闇の中でアカリの前に現れた、神翼のウサギ。

正体は一体、何モノ?


答えは本編スピンオフ作品、

【きぐるみ♡ミューズちゃんず】

に出て来る予定♪ いえ、作者権限で絶対に登場させてみせますっ!

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