表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

3/36

第二話 精霊界のシンビオート

「まずは精霊界を救ってもらいたいんだ」

家の庭でいきなりバムが言い出した。

「分かった」

精霊界ってのは……。

こいつの仲間がいっぱいいる場所的な感じだろうか。

「じゃ、とりあえず目閉じて……。えいっ!!」

バムが叫んだ。


次に目を開けると、家の庭ではなく、大通り、いや、商店街……と言った感じか?

とにかくそんなところにいた。

「とりあえずどうすればいいんだ?」

「わかんない」

とりあえずバムをシバき倒す。

「痛い痛い!ねぇ雷君は全ステータス上がってるんだからいつもの感覚でやらないでよ!!」

「あ、そっか」

言いながら、(キラ)に試験的にデコピンを喰らわせる。

「痛った!!ほんとにデコピン!?デコピンのふりして殴ったでしょ!!」

「……そこまで痛い事はねぇだろ」

俺たちが商店街のど真ん中で騒いで他の精霊に若干引かれていると。

「あれ?バムー!!」

パクの名を呼ぶ声が聞こえた。

「あ!シルフちゃーん!!」

「なんだ?お前ら知り合いか?」

「うん!シルフちゃん!風のせ」

「言わんでも分かる」

俺の代名詞"セリフぶった斬り"が発動しました。


「あー、バムたちは界魔(シンビオート)倒そうとしてるのかぁ」

ここは、シルフの家だ。

「そゆこと、そゆこと」

シルフの言葉にバムが頷く。

「じゃあよ、この世界のその……界魔(シンビオート)っつったか?そいつはどこにいんだよ」

「それは、アレだよ」

「どれだよ」

俺は外部の人間だぞ?

アレって言われてもわかんねぇよ。

「この世界は、大精霊様が統治してたんだ」

唐突にバムが言い出した。

「ふーん……あれ?してた?」

過去形じゃねーか。

「そ。今じゃ対抗勢力が生まれて、精霊界がふたつに割れてるんだけど、その対抗勢力のところに界魔(シンビオート)が行ってる感じだね」

え?

「おい待て、敵対勢力なら別に問題ねぇんじゃねぇか?」

「大精霊が直接狙われてる訳でもなし」

俺の言葉に(キラ)も続く。

「いや、対抗勢力が乗っ取られたら乗っ取られたで、あっち側の勢力と、界魔(シンビオート)の勢力で、大精霊様も負けちゃうって感じなんだよね……」

めんどくせー話だな。

「要は界魔(シンビオート)ってのぶっ潰しゃどうにでもなるって事だろ?」

「ならば!我が爆裂魔ほ」

「お前そんなん持ってねぇだろ」

アニメキャラの決め台詞をぶった斬られた(キラ)は少し凹んだ。

「じゃ、とりあえず行くか、その対抗勢力ってところに」


着いた。

近い。

「ふぁーあ。作戦会議とかかったりぃなぁ〜。あれ?あんたら誰?」

艶やかな黒い髪、西洋人形を思わせる端正な顔立ち、それに相反した荒々しい口調(一応女子)。

こいつが対抗勢力のリーダーだって。

「カルマ様……で、宜しいですよね?」

バムが恐る恐る尋ねる。

「あぁ、そだよ?で、様とかナシで呼び捨てにしてくれ。あと敬語もナシ。でもなんかみんな聞いてくれねぇんだよな……」

そりゃそうだろ。

立場を自覚しろ立場を。


一通り説明を(ビビりまくってた)バムが終わらせた。

「なるほど。じゃあんたらは(シンビオート)を退治しようとしてるけど、これが初陣って事か」

「そうなるな」

既にタメ口だが、自分で言ってたし大丈夫だろう。

「じゃ、私としては今のうちにあんたらの能力知っときたいんだけど」

「わあった。えっと……(キラ)は魔力だっけか?」

「そうだよ?今は簡単な魔法しか使えないけど……」

なぜか(キラ)はしょんぼりとする。

「俺は身体能力が少し上がっただけ」

「な、なるほど……」

反応に困ったんですね分かります。

「じゃあとりあえず……あいつらはいつ攻めてくるかわかんねぇから……みんな緊張は解かないでくれ」

カルマの言葉に、その場の緊張が微妙に高まった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説家になろう勝手にランキング 押して!目次の押してなかったら押して! 押してても押して!うん!押して!ていうか押せ!!!
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ