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五百禁軍の姫  作者: 白楠 月玻
二章 瞑目する蓮と仙術師
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二章 [1/13]

 毎朝、禁軍将軍が集まって行う会議の議題が一つ増えた。


『少女――水蓮(すいれん)をどうするか』


 女好き癖毛の仙術部隊索冥(さくめい)軍将軍志閃(しせん)は、「いいじゃん、禁軍であずかろうよ。仙術使えるんなら俺の部隊で面倒見るし」と言い続けているし、帝への忠誠心が篤い弓部隊角端(かくたん)軍将軍の飛露(とびつゆ)は敵国の刺客と決め込んで、「即刻牢に入れるべき」と言ってきかない。

 歩兵部隊炎狗(えんく)軍を取り仕切る赤覇(せきは)は、この件に関して積極的に意見は述べないが、できれば水蓮を保護する方向でいきたいようだ。

 騎馬隊麒麟(きりん)軍将軍の王紀(おうき)はいつもの穏やかな顔で、「帝や大臣の判断を待つのが最善では?」と中立とも責任転嫁ともとれる発言をしている。

 護衛隊聳孤(しょうこ)軍姫将軍の泉蝶(せんちょう)は、王紀の意見に賛成だ。志閃の言うように禁軍であずかるにしても帝の許可がいるし、敵兵と断定するには情報が少ない。ただ、戦が終わるまで常に監視し続けるくらいのことはした方が良いかもしれない、とは思っている。


 すでに、上層部には谷川で拾った少女の情報を伝えてある。もう少しすれば大臣の誰かが、彼女から直接話を聞いて処遇を決めるかもしれない。

 少なくとも、自分たちが何を言っても結局はどうにもならないだろう、と泉蝶は考えていた。今できるのは、彼女の監視くらいだ。そうしていれば、彼女の危険度もわかってくるかもしれない。


 泉蝶は毎日、朝と夕に水蓮を訪れることにしていた。

 しかし、今のところ彼女はただのかわいそうな少女にしか見えない。すでに泉蝶が水蓮に会いに行くのは、彼女の監視という理由ではなくなりはじめていた。ただ単にだんだんと傷が治り、体力が回復しているにもかかわらず、病室を出してもらえない少女の暇つぶしの相手になりたいと欲する気持ちが強い。

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